見出し画像

63. 他人との比較で喜び、悲しむ

愚かなことに人間の脳は、他人に正義の制裁を加えることに
喜びを感じるようにできています。
匿名によるネット上での叩きは、まさにその表れではないでしょうか。


あなたにも、このように感じた経験があるはずです。

「自分が苦しい状況の中、一生懸命頑張っているのに、楽して得をして
 いる人を見ると何だかモヤっとしてしまう・・・・」

「なぜ自分はこんなに苦労しているのに、あいつだけいい思いをして
 いるんだ?腑に落ちない・・・・」

「働きもせず、のんきに暮らしている人を見ただけで
 イライラが抑えられない・・・・」


実は、こういったネガティブな心の働きも、人間という生物の
自然で健康な機能の一つです。
当てはまるからと言って、慌てて綺麗ごとで塗り固めたり、
自分を卑下する必要は全くありません。

とはいえ、自分が思わず得をした時などには、誰かがこのことを
知ったときに、自分も他人から妬まれるのではないかと心配になって
しまうのも人間の性(さが)でしょう。

誰かが得をしていると気に入らないのは、人間が何かと比較しないと
幸福を感じられないという脳の性質を持っているためでもあります。
決して、あなたの性格が悪いわけではなく、人間というのは
自分の基準よりも他者との比較を優先しやすいのです。
自分に自信が持てないという人は、案外高収入の人に多かったりします。

同僚の収入が増えると、自分の収入が同じ額だけ減ったような気がして、
ネガティブな感情を味わうという研究があります。
自分の収入は変わらないのに、誰かが得をしていることを知ると、
自分が損をしているような認知が生じてしまうのです。

私たちはそれほど自分自身の基準を持てない
悲しい生き物でもあるのです。



自分ではない誰かが出世したり、収入が増えたりすることで
不幸を感じてしまう地獄は、自分の収入が増えたところで
終わるものではありません。

人間は、誰かと一緒に幸せになるということを苦手とする、
不思議な脳を持っているんだニャ ฅ(>ω< )ฅニャン♪

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?