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アニメダイナミックコード見どころ紹介 act.1『Spring rain』

 アニメ『ダイナミックコード』の見どころ紹介第1回、ということで第1話の『Spring rain』の話をしていきます。

 第1話の特徴として、ニコニコ動画で無料公開されている、という点がありますね。よければ記事と照らし合わせながら視聴してください。ダイナミックコードはコメントありで観るといっそう楽しいアニメです。
 それにしても第1話に難民が全員集まるので、再生数とコメント数が非常に多く、そしてコメントの内容が年月を経るごとになんというか何周もしてきているので、それについても若干だけ触れていこうと思います。


 そして初めに言っておくと、第1話は初回ということもあり説明すべき情報が多いのですが、それを抜きにしても2話以降に比べても格段に見どころが多く、記事がめちゃくちゃ長くなりました。お楽しみください。

ダイナミック6

 これは公式サイトにある1話のサムネ(の模写)です。配信サイトでもだいたいこの絵なのですが、ニコニコのサムネは別のシーンですね。


 それでは観ていきましょう!


00:00 ~ 02:26 桜道とマンション、レバフェ

 まずだいぶ長め(約20秒)に春雨と桜が無音で映ります。無音無言シーンはダイナミックコードでは今後もお馴染みになってくるので、お使いの機器の音響の心配は今後もしなくて大丈夫です。
 季節は春、天候は雨。美しいながらも、なんだか沈んだ雰囲気ですね。

 続いてベランダでその景色を眺め、「雨は……嫌いだ……」と思いにふけるオッドアイの青年。今作主人公、香椎玲音くんです。後ろのほうで「あれ、レオンは?」と話す声が聞こえるので名前がわかりますね。わかりました。

ダイナミック8

 アニメ初登場なので知らない視聴者も多いかもしれませんが、レオンくんは友人たちと結成した4人組バンド[rêve parfait]でボーカルを担当している青年です。という説明はアニメで今後一切出てこないので、ここで説明しました。
 ちなみに「雨が嫌い」というのは原作のキャラ設定に基づくセリフであるらしいのですが、アニメの今後の展開には強く関わらないここだけのボーナス要素なので、いったん忘れても大丈夫です。思い出深い雨の情景を見るためにベランダへ出ていた、という状況説明なのではないかと思います。(嫌いなのに…………?)

 さて、その眼下では、なにやら赤いオープンカーが信号待ちをしています。ワイパーが必要なほどの雨なのに、運転手の赤髪の男性は濡れることも気にせず……なにか沈痛な面持ちですね。ワイパーを見つめ、なにやらメトロノームが止まるさまを想起している……。

 レオンくんもさすがに訝しんでいると、「ええ~? 雨の中オープンカー? ヨリさんおかしくなっちゃった?」と、後ろからやってきたピンク髪の青年、つむぎくんも指摘してくれました。

 指摘がある、つまり様子がおかしいのは意図的な演出なので、視聴者のあなたも訝しんで大丈夫です。コメントで「最後の正論」呼ばわりされていますが、このアニメではこうした謎を指摘するツッコミセリフが珍しいゆえですね。つまり今後は誰も「これがこうなってるっておかしくないか?」と明確なセリフではなかなか指摘してくれないので、間接的なヒントから自力で謎を検出してください。
 ちなみに正論自体は今後も出てきます。というか続くレオンくんの台詞「お前もな(雨かつ室内でサングラスかけてるのはおかしいよ)」も正論のツッコミですね。最後の正論というのは誇大広告です。

 さて、ここで、つむぎくんは運転手の男性のことを「ヨリさん」と呼んでいます。レオンくんもそこについての言及はしませんね。つまり、レオン・つむぎと赤髪の運転手は、知人です! 察せましたか? 察せた、あるいはもう登場人物とその関係性のことは視聴者全員知っているという認識で話は進むので、初見の方はがんばってください!

ダイナミック9

 アニメ初登場のこの赤髪の男性ことヨリトさんは、レオンたちレバフェが所属する事務所の先輩で、KYOHSOという大人気バンドのボーカルを担当しています。知人です。ちなみにレオンくんは彼の大ファンでもあります。

 というわけでここのシーンは「知らん人がなんかびしょびしょになりながらワイパーを見ていてメトロノームもなんか映る」という内容ではなく、同じ事務所の先輩の様子がおかしいところを偶然目にする」という内容のものでした。
 ひとことでもレオンくんが「あれ? ヨリトさんだ、どうしたんだろう……?」というようなセリフを言ってくれれば初見の致死率も減ったんじゃないかと思うのですが、もしもの話を言っても仕方ないですね。

 さて、室内からレオンくんとつむぎくんに呼びかける長髪の男性。コーヒーを淹れてくれたようです。彼はレバフェのマネージャーを務める五十嵐八雲さん、そしてここの家主です。会話から察するに、メンバーの2人が彼のマンションに遊びに来ていたみたいですね。こういうところの説明も極めて少なめなので、察してください。ひとの家で雨の中ベランダに出て桜を見ているレオンくんの挙動については考えるとなんかおかしいような気もしてきますが、そういう部分はスルーしてください。

 信号が青に変わり走り去るヨリトさんの車に、レオンは不穏なものを覚える……というところで、場面は終わります。背景の桜の描画はとても綺麗なので見所のひとつだと思います。

 (ところでニコニコのコメントでヨリトさんの出演シーンにフグの絵文字がやたら付けられるのは、2018年の年初に流れた「スーパータツヤという店でヨリトフグという有毒魚が販売された」というニュースのためです。ヨリトフグという魚の名前だけでなく、店名の「タツヤ」も重要登場人物の名前にいるので、ダイナミックコード視聴者にクリティカルな傷を残す文面でした。🐡)


02:27 ~ 03:56 OP

 OP楽曲はレバフェが演奏する『p.s. i hate you?xxx』です。曲はどのバンドのどの楽曲もそれぞれ魅力的で、まっとうに見どころなのでぜひお聞きください! レバフェの曲はロックなかっこよさとポップな明るさが合わさった曲調だけでなく、愛憎と猟奇の満ち満ちた特徴的な世界観の詩も魅力のひとつなので、歌詞を調べてみてもいいかもしれません。コメントでも聞き入った視聴者が歌詞と会話してばかりいます。ちなみに作詞をしているのは登場人物の亜貴くんという設定なので、彼の人畜無害そうなキャラとのギャップに原作未履修勢は恐れおののいてしまいました。「ざまあないね」……? その真相が気になる方は原作ゲーム(PC版ならアペンドディスク)を。

ダイナミック3

 前回の概要の記事でも書きましたが、OP映像の前半では登場キャラの名前や所属がよく見ると書いてあるので、覚えられる人は覚えてください。レバフェとキョーソーは4拍ずつ映るのですがサビ前のライアーズとアッポリは倍速の2拍ずつしか表示されません。



03:57 ~ 06:03 CM撮影の仕事、レバフェ

 05:13まで無言です。レバフェの楽曲、『BEAUTIFUL DREAMER』のインストゥルメンタルをバックに、メンバーが無言で走ったり無言で歩いたり無言で佇んだりしているシーンが80秒ほど続きます。
 とりあえず待つほかないので待ちましょう。コメント欄では『BEAUTIFUL DREAMER』の歌詞(※流れていない)との会話が始まっています。1番の歌詞に答えている人と2番の歌詞に答えている人が混在していますね。こうした待ち時間が発生したときのために、コメントありで見るのがダイナミックコードはおすすめです。

 さて、いったいメンバーたちは何をしていたのか、というと、今の無言徒歩はCMの撮影でした。「カット!」「ババーンと商品のアップで!」という監督のセリフから察してください。(何のCMなのかは不明です)
 バンドマンであるレオンくんにとっては音楽の演奏と関係がないモデル業は「やりとげた感イマイチ」だったようですね。それに対して他のメンバーが軽くなだめたり同調したり。

 初見の視聴者はまず彼らがメジャーデビューしているバンドマンだということから知らないのでCM撮影が本業ではないこともわからないしそもそも今CMの撮影をしていたというのも行間を読み取らないと伝わってこないので全てにおいてメチャクチャ難しいシーンでした。行間もなにもない無言シーンが80秒続いて油断しているところにハイコンテクスト会話シーンが続く構成もなかなか鬼畜だと思います。

 そして謎のシャッター音とカメラワークでシーンは切り替わります。ここの「謎」は後でちゃんと明かされるタイプの謎、つまり伏線です。
 なんでこんな注釈を入れねばならないのかというと明かされないタイプのマジの謎が出てくるからです。そして前述したとおり、アニメ内で「おかしいぞ?」と謎を指摘してくれることは滅多にないので、伏線なのかマジの謎なのかはセリフに頼らず自力で判別する必要があります。がんばりましょう。



06:04 ~ 07:09 事務所ビル前、キョーソー

ダイナミック12

 正面上部が特徴的な形のこのビルは音楽事務所「DYNAMIC CHORD」のビルで、頻繁に背景が書き下ろされて厚みが変わることで有名です。

 アニメ初登場なので知らない視聴者も多いかもしれませんが、キョーソーのメンバーのうちヨリトさんを除く3人が、ビルを出たところで集まって会話しているシーンですね。

ダイナミック9

(おさらい)

 バイクでやってきた優さんが「レコーディング、延期だって?」と尋ねると時明さんが「ヨリト、体調不良」と返答。昨日は普段通りの様子だったそうですが……篠宗さんは「気まぐれ屋さんだからな」と流します。「それとも、変なもん食ったんじゃのないか?」と冗談を飛ばすと、時明さんは「だったらいいんだが……」となんだか不安げ。単なる体調不良ではない、と予感しているのでしょうか。そんな彼に他2人も怪訝そうな顔を浮かべます。

 という会話なのですが、彼らがヨリトさんと同じバンドのメンバーであることや、そもそもOP前のシーンで映っていた赤髪の男性がヨリトさんであること、そして様子が普段と明らかに違ったことなどを把握していないとさっぱり意味がわからないと思います。逆に言うとこれらの情報を知ってから観ると驚くほど理解できるようになって面白いです。
 でも「昨日はいつもどおり」と優さんが言ってますが、雨の中オープンカーを走らせていたシーンは、時系列いつの話だったんでしょうか? レオンくんが八雲さんの家に遊びに行くのとCM撮影の仕事の日が同日だとは考えにくいので、「昨日」かそれ以前だと思うのですが……。それとも、ヨリトさんは悩みを自分ひとりで抱え込んで、メンバーたちの前では普段通りに演技していたのが、それでも耐えられなくなり、ついに仕事を欠席することになったのでしょうか? ここに関してはわたしもわかっていないので、今後の課題とします。

 そして再びシャッター音とカメラワーク。その正体は……物陰に隠れてバンドマンたちを連射する、謎の男! 彼は一体!? さきほどレバフェの仕事風景を撮影していたと思しきSEの正体もこいつなのか! そして謎エコー!



07:10 ~ 09:00 大学、道明寺登場

 アニメ内で説明されていないのですがレオンくんとつむぎくんは黒曜芸術大学に通う大学生です。そしてここがその大学です。校庭は楽器や絵画に励む生徒で賑わっていますね。よく見ると、バイオリンとサックスを持っている女学生モブたちはちゃんと手に動きがついています(一瞬しか映らないのですが)。
 ちなみにレオンくんたちがここに通っている情報については今後もアニメでは説明されないので公式HPなどを見て把握してください。

 青空の下、バンドの活動についての話をふたりで交わしています。冒頭のCM撮影などの仕事について、やはりレオンくんは不服な模様。「別にCM撮影がどうのってわけじゃねえけど」というセリフが「やっぱりそれより音楽に関連したバンドの活動がしたい」という続きの部分を省略して行間で示してくるので、こういう折々でぜひ読解力を上げましょう。

 次に続くつむぎくんのセリフ「ルークの言うとおり、何事も経験?」は、まずルークというのが同じバンドメンバーの久遠くん(黒髪金メッシュCV鳥海)の芸名であることが前提知識になります。

ダイナミック8

(おさらい)

 前のパートで「俺は楽しかったけどな」と言っていた彼ですね。えっ「何事も経験」のセリフは? 言ってた? 「CM撮影の仕事すら楽しむのが経験になるよ」という行間をつむぎくんが読み取ったようです。
 その後のつむぎくんのセリフ「じゃあ、キングはどういった指針をお持ちで?」のキングも、レオンくんの芸名です。バンドの活動に関することでレオンくんが考え込んでいるので、茶化しも交えつつ、敢えて芸名で呼んでいるのでしょう。こういった細やかな描写はわたしは好きです。初見は死ぬのですが。

 さて、そんな会話をする2人の前に登場するのは、先ほどキョーソーのメンバーを盗撮していた男……アニメオリジナルキャラ、道明寺辰哉です。

「俺、写真科6年の道明寺辰哉。レバフェのファンでさ~!」

 なんと彼は自己紹介をしてくれます! 初! このアニメで自己紹介をしてくれるたった2人のうちの1人です(2人目は第7話)! 非常に簡潔で聞き取りやすいセリフとフルネームを明かしてくれる律儀さのおかげで、彼のことはかなり簡単に認識できますね。ただ、レオンくんとつむぎくんが通う芸大の写真科に属しているということまでは初見だと難しいかも。「写真家」と間違えないようにしましょう。
 ファンと名乗ってはいますが、無断でオフを撮ってくる謎の男にはレオンくんも塩対応。道明寺も承知の上だったのか、早々に退場しました。

「あいつ、元々はKYOHSOのファンだったんだけど、1年のころ投稿した芸能人の写真が週刊誌に高く買い取られてからパパラッチ化したんだって。レオンがここに入ってからは、レバフェを中心にDYNAMIC CHORDにフォーカスしてるらしいぜ?」

 つむぎくんも補足してくれました。道明寺はどうやら学内、あるいは芸能関係者の間では悪名高い人物のようです。それと、パパラッチになったのは5年ほど前であること、KYOHSOを追っている年月はそれより長いことがわかります。

 ところでこのセリフ、「KYOHSO」に「レバフェ」に「DYNAMIC CHORD」と、アニメ初出の固有名詞のオンパレードになっているせいで、第1話の中でも群を抜いて高難度です。この情報量の緩急! 最高!

ダイナミック2

(おさらい)

 「KYOHSO」はヨリトさんたちが構成しているバンドの名前、「レバフェ」はレオンくんとつむぎくんたちのバンドの名前、「DYNAMIC CHORD」はそれらが所属するレーベルの名前です。あと、「レオンがここに入って~」の「ここ」は彼らの在籍する黒曜芸術大学のことです。
 ちなみにレオンくんはつむぎくんの1歳上なので、少なくとも1年前から道明寺はダイナミックコードにフォーカスしているようですね。

「あいつ、元々はKYOHSOのファンだったんだけど、1年のころ投稿した芸能人の写真が週刊誌に高く買い取られてからパパラッチ化したんだって。レオンがここに入ってからは、レバフェを中心にDYNAMIC CHORDにフォーカスしてるらしいぜ?」

 理解してから改めてセリフを聞くと、ちゃんと意味の通った文章であることがわかりますね!

 道明寺がスクーターに乗って、空を撮影するところで場面は終わります。
 この「画面に空が映って場面転換」という演出は今後もダイナミックコードではおなじみのものになります。ぜひ慣れ親しんでください。



09:01 ~ 10:52 アッポリ演奏シーン

 踏切の音をつなぎにして、apple-polisherの曲が流れます。それに合わせて彼らの演奏シーンと、日常を過ごす姿が描かれますね。

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 アニメ初登場なので知らない視聴者も多いかもしれませんが、彼らapple-polisher(アッポリ)はレオンくんたちと同じダイナミックコード所属のバンドで、このアニメの主要登場人物です。

 道明寺の空の撮影による場面転換から一切の脈絡無く初登場キャラの演奏シーンとイメージビデオが突然始まり、その後もなんの説明もないので初見の視聴者が大困惑する、第1話随一の愛されポイントです。このシーンは第1話のストーリーの前にも後にも繋がっていないので、さっきまでのレオンくんたちとヨリトさんの物語はいったん忘れてください。曲を鑑賞しましょう!

 成海くんが田舎道で踏切を待ちながらスマホを見て苦笑するシーンや、マネージャーに肩を貸す夕星さんが物静かに夜の街を歩くシーン、忍さんと有紀さんが山にバイクで登って朝日を眺めているシーンなどのイメージビデオ部分は、わたしは正しく意図を汲み取れている自信がないので、解説は割愛します。申し訳ありません。

 演奏後にコメントで「いろんな土壌と環境で、あなたたちだけの音楽が生み出されてるんでしょ?」という文言が流れているのは、アッポリ編である9話で出た名セリフです。該当のシーンでも、ちょうど演奏を終えた後に流れるセリフなので、アッポリの演奏を称える決まり文句になってしまいました。



10:53 ~ 12:30 ライアーズ演奏シーン

 カメラのシャッター音をつなぎにして、Liar-Sの曲が流れます。それに合わせて彼らの演奏シーンと、日常を過ごす姿が描かれますね。

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 アニメ初登場なので知らない視聴者も多いかもしれませんが、彼らLiar-S(ライアーズ)はレオンくんたちと同じダイナミックコード所属のバンドで、このアニメの主要登場人物です。

 何の脈絡も説明も無く始まる初登場キャラたちの演奏シーンから、なんの脈絡も説明も無く初登場キャラたちの演奏シーンに繋がるので、初見の困惑が深まる第1話の愛されポイントです。このシーンも第1話のストーリーとは繋がっていないので、またいったん落ち着いて、曲を鑑賞しましょう!

 ハルちゃんが綺麗な服のウィンドウショッピングをしているシーン、千哉くんが夕暮れの古い駅でギターをひとり弾いているシーン、咲良さんと芹さんが飲み屋のような店で夕飯を食べているシーンなど、ここのイメージビデオの意図についても正しく汲み取れている自信がないので、解説は割愛します。申し訳ありません。でもアッポリのイメージビデオに比べると、彼らの人間性をより詳細に掘り下げてくれているような気がします(ハルちゃんのとか特に)。

 演奏後にコメントで「お疲れさまです! 盛り上がりましたね!」という文言が流れているのは、ライアーズ編である5話で出たセリフです。該当のシーンでも、ちょうど演奏を終えた後に彼らへかけられた言葉なので、ライアーズの演奏を称える決まり文句になってしまいました。「そう……」「だったら……よかった……」と続く返答までセットで。


 というわけでアッポリとライアーズの演奏シーンとイメージビデオが物語の合間に挟まれているわけですが、そのおかげで第1話だけで4つのバンド全てに出番があり、すばらしい曲と合わせて視聴者の記憶に刻まれましたね。
 ただ、名前の紹介が無かったせいで、コメントではここのシーンを元にアダ名が付けられまくることになりました。



12:31 ~ 13:58 スタジオ、キョーソー

 3連続で各バンドの曲とともに始まる演奏シーンですが、ここは本編のストーリーの続きです。戻ってきました! 観ているあなたも意識を戻してください。

ダイナミック9

(おさらい)

 キョーソーがスタジオで練習をしている場面です。ただ、ヨリトさんは相変わらず欠席しているようで、曲も楽器のみです。(代わりに三日月がいっぱい映ります)
 「うちのボーカル(※ヨリト)、世界ツアーに間に合う?」と不暗視する優さん、「本当に体調不良なのか?」と訝しむ篠宗さん。それに対し、「戦士の休息、ってやつかもね」と何か知っているかのように微笑む時明さん。メンバーそれぞれ、不在のヨリトさんに思うところがあるようですね。
 ここのシーンのように、「ヨリトは今日も体調不良で休みか……」のような直接的な状況説明のセリフを言わせず、少し間接的な言い回しをして会話の行間を読ませたり、表情変化などの画(え)で描写する姿勢が、ストイックだなあと思います。



13:59 ~ 15:10 山中の一軒家、ヨリト

 見覚えのある赤いオープンカー。停められているのは、街から外れた山中の一軒家。吊り下げ暖炉が暗い室内を淡く照らしています。広くて豪華な家ですね。
 そこで物悲しげなピアノを奏でているのは……ヨリトさんです。体調不良、というよりはやはり、なにか深刻な悩みを抱えているような様子。ピアノの脇に置かれた、場違いにも見えるうさぎのぬいぐるみに、関わりがあるのでしょうか? このうさぎちゃんの描写は伏線なので覚えておきましょう。



15:11 ~ 16:20 事務所、レバフェ

ダイナミック13

 昼の事務所ビル。

「お、俺が……ヨリトさんの代わりに!?」
「そうです。レコーディングのための練習に、ヨリトさん復帰までの間、ボーカルとしてご参加いただけませんか、と」

 そんなわけで、不在が続くヨリトさんの代打として、同じボーカリストであるレオンくんへ依頼が来ました。という報告を八雲から伝えられます。
 憧れのヨリトさんの代理に選ばれたとあって、レオンくんが気後れしつつも舞い上がっているさまがカワイイですね。それに、辟易していたCM撮影などのモデル業ではなく本業の音楽です。ヤッタネ! 他の面々も喜ぶレオンくんをからかい混じりに祝しています。

 ですが、亜貴くんはなんだか怪訝に思っていますね。

「城坂先輩(※)の体調不良って、そんなに深刻なのかな」
(※ヨリトさんの苗字)

(15:50 ~ 16:02 いったんここで、TVで流れているキョーソーのライブシーンと曲が挟まります)

 この前の生中継歌番組では「次は世界で待ってるぜ!」とバリバリ元気にパフォーマンスをしていたはずのヨリトさん。世界ツアーも控えている状況です。それが、レオンくんたちに助力を求めねばならないほどの悪状況になっているのならば心配です。

 と亜貴くんが話を振ったら、他の面々にはガン無視されてしまいました。別にまずい発言ではなかったの思うのですが。どういう意味の沈黙なのか、コメント欄でも未だに論議が白熱しています。(「他のメンツも怪訝には思ってるけど敢えて黙ってるよ」説が有力かなあと思います)



16:21 ~ 18:12 桜道、ヨリト / スタジオ、キョーソーとレオン

 2つの場面が同時に進みます。

 ヨリトさんが今度は晴れの日にオープンカーを走らせています。桜並木が美しいですね。どこへ向かっているのでしょうか。

 そして、流れているのはキョーソーの曲……ですが、ボーカルがレオンくんの珍しいバージョンです。先ほどの場面で依頼されていた、ヨリトさんの代打での練習、その歌ですね! 場面が混ざりながら進んでいきますが、ここは関係ないイメージ映像のシーンではなくストーリー上で実際に演奏しているシーンなので、意識を保ってください。憧れのヨリトさんのポーズを真似るレオンくんのカットが歌い終わりにあったりして微笑ましいです。キョーソーのメンバーからも「まあまあ良かったよ」と温かく評価してもらえました。
 そんなレオンくんのことを心配して、レバフェの他の3人がこっそりスタジオを覗きに来ています。時明さんが気付いて、彼らのことも中に招いてくれました。このあたりもセリフ量は控えめに、画と行間で読ませてきます。

 あと、ヨリトさんの車が走っている道路に一瞬目を離すとセンターラインが増えているという見どころもあります。注目してみてください。


18:13 ~ 19:45 寺、ヨリト / スタジオ、キョーソー&レバフェ

 先ほどのシーンから時間が経って、日が暮れました。ヨリトさんの車が海沿いの山道を走っています。ちなみにまだ往路です、たいへんな遠出ですね。

 そしてここも2つのシーンが同時に進みます。空を映してからの風景のカットで完全に場面転換したと思いきや、レバフェとキョーソーの演奏シーンが追加で来ます。夕暮れの穏やかな海が長めに挟まるので油断しがち。
 時明さんに招かれたレバフェ3人も交えて、みんなで合同練習を続けていますね。双方にとってよい手応えがあったようです。

 しかし一方でヨリトさんは遠出した先、どうやら寺らしきところを訪れ、往路の描写の長さとは対照的に画面外の一瞬でなんらかの用事を終え、とぼとぼと石段を下っています。表情は相変わらず浮かないもの。

「…………ごめん」

 という言葉は、誰のことを思ってつぶやかれたものなのでしょうか? 伏線です。コメントでは、このアニメのなんらかについてヨリトさんが視聴者に向けて謝罪していると錯覚した人々から「ヨリトさんは悪くないよ」という旨のねぎらいが送られています。

 さて、そうしているうちに日は暮れ、スタジオでレバフェとキョーソーが練習の成果を急にめちゃくちゃ饒舌に讃え合っているなか、雨が窓を打ち始めたところで場面は終わります。



19:46 ~ 20:26 山中の一軒家、ヨリト

 本降りになった雨の中、寺から帰宅したヨリトさんが、ピアノのあるあの家でシャワーを浴びたりしているシーンです。先の「ごめん」とあわせて、ヨリトさんがなんらかを謝罪するために差し込まれたサービスシーンだと錯覚した視聴者から「詫びヌード」呼ばわりされたりしています。

 ヨリトさんがこの家で苦悩しているさまを無言で描写するシーンは何度か出てくるのですが、グラスの氷がカランと鳴るときと鳴らないときがあります。鳴るとちょっと得したような気になります。



20:27 ~ 21:03 野外ライブ、レバフェ

 レバフェの演奏シーンです! 曲を鑑賞しましょう! 『BEAUTIFUL DREAMER』のサビが聞けます。

 主役バンドの彼らは今までCM撮影や合同練習のさましか映されなかったので、ここでようやく本業に励む姿が見られました。晴れた野外らしく、コントラストの強いライティングになっているところがけっこう好き。



21:04 ~ 22:19 楽屋、レバフェと相模原

 今しがたのライブを終え、(おそらく)楽屋でマネージャー八雲を交えて歓談しています。キョーソーとの合同練習がいい刺激になったのか、熱の入った演奏ができたそう。レオンくんもうきうきです。

 ところが、次の仕事の打ち合わせのために来ると言われていた相模原が、なにやら尋常じゃない様子で楽屋に飛び込んできました! どうしたんでしょうか!? 持ってきた雑誌の記事を皆に見せます。そこには……。


 ここの音楽は「ダイナミックピアノ」として非常に有名ですね。ショッキングで困惑に満ちた場面に鳴り響く不協和音! 鳴り終わったと思いきや追加で鳴るところ(追いピアノ)、SEのワイパー音と奇妙にリズムが合うところも含め、第1話のラストに猛烈なインパクトを残してくれました。初めから終わりまで隙が無いですね第1話は!

 ところでピアノに気を取られて見逃しがちですが、雑誌の記事には「KYOHSO解散か!?」「YORITO脱退!!」という衝撃の見出しが。体調不良で休業中……のはずでは!? 脱退!?
 レオンくんの脳裏によぎるのは、あの雨の日に偶然目にした、オープンカーでびしょびしょになりながら何か悩んでいる様子のヨリトさん。本当に、なにかとんでもない問題を抱えているのか…………!

 という引きで、次回へと続きます。


22:20 ~ 23:59 ED

 1~3話のキョーソー編では、それに合わせてキョーソーの曲がエンディング楽曲になっています。映像もキョーソーの4人と街並みのカット。

 このED映像や、そして本編中の演奏シーンは、みんな顔の描写がすごく整っていていいなあと思います。そこの安定感があるというのはたしかな一つの長所ではないでしょうか。ダイナミックコードは作画崩壊アニメじゃないよ(少なくとも第1話は)。



23:50 ~ 24:10 次回予告

「春の雨の中、依都さんは消えた。心無い噂、行き場のない思い、不安と心配。そして辿り着いた場所は。次回、DYNAMIC CHORD act.2。依都さんは先輩、それとも、ライバル?」

 毎回、レオンくんが読み上げる次回予告が入ります。2文目が3連続の体言止め、3文目に「そして」で繋がり、最後にレオンくんの一言が入るという構文がテンプレです。
 ところで「ヨリトさんは消えた」の部分が初耳なんですが、第2話でもちゃんと説明されずに話が進むので、ここで把握しておいてください。ヨリトさんは失踪しています。



 以上が第1話の紹介でした。
 第1話は「とにかくキャラの説明がない」「話の流れと関係ない演奏シーンが挟まる」の2点が初見殺しになっています。ですが、これらは実は第1話にしかない見どころです。楽しんでください。
 といっても、2話以降にしかない魅力や見どころも数多くありますので、次回からもぜひお楽しみください。今回は初登場のキャラについてすべて触れたのでだいぶ長々とした記事になってしまいましたが、2話以降はもっと短くまとまると思います。

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