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アートディレクターの飛嶋由馬と中村圭佑が設立したデザインチーム。媒体や形式にこだわらず、デザインを通じて人とプロジェクトとの間に良質な関係を築けるよう活動している。2019年より出版レーベル「applause」を開始。 https://ampsds.jp

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    マガジン

    • 旅から生まれた写真集『MOTEL』 『STRANGER』

      アメリカを舞台にロードムービーのような瞬間を記録した柏田テツヲさんの写真集『MOTEL』『STRANGER』についての覚え書き。旅と写真をテーマにあることないことまとめていきます。

    • 写真と器の展示『土と光』の話

      陶芸家の寺村光輔さん、写真家の小野田陽一さんと開催した合同展示『土と光』について、いきさつや開催中のこと、デザインや思いなど、いろいろな話を取りまとめています。

    • 花か、雲か。北岡稔章『Equally, beautiful』

      これまでポートレイト作品を中心に、人の感情の揺らぎや美しさの中に垣間見える不安定さを、繊細に表現してきた北岡稔章さんによる写真集『Equally, beautiful』について、隣でみていただけの人があーだーこーだ言ってみようと思います。

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      • 写真と器の展示『土と光』の話

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    「買ってもらう」から離れたところで考える、「読んでもらう」ことを意識して装丁した本について【中・長文】

    こんにちは、ampersandsの中村です。 年明けから少しづつ手掛けた案件が芽吹いていく中、昨年末に発行された1冊の大著について思い返してみたいと思います。 ある日、柿内さんは神保町でちくま文庫版プルースト『失われた時を求めて』全10巻をうっかり買ってしまう。—— 作家・友田とんさんの軽妙なあとがきが印象的な日記本『プルーストを読む生活』は、著者の柿内正午さんが毎日プルーストの文庫本を抱えながら過ごす日々をnoteに綴ったものです。既に1巻と2巻に分けられた文庫本が発行

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      • 2つのアメリカ、 2つの写真集。 旅から生まれた記録が物語に変わるまで | 2 「表紙の装幀で伝えられるもの」

        「書店に並べたときに、すでにある(いわゆるニューカラーの)他の写真集の表紙イメージに近づけちゃうと先入観で中身を想像されてしまうし、埋もれてしまうので、ちょっと違和感のある感じを加えたい」 『MOTEL』の表紙のデザインでは、前提としてそんな考えがありました。 書物を「装(よそお)い訂(さだ)める」の意味から「装幀=本を綴じて表紙をつける」(*広辞苑)というように、表紙は本の「装い」と言えます。どんな見え方をされたいのかで服装を決めるように、イメージしてもらいたい内容から

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        • 誰でも印刷できる時代に向けた、想像力を印刷するための見本帖 『Figures and Details』 に込めたもの | 【長文】

          こんにちは、アンパサンズの中村です。 グラフィックデザインを職能とする限りほぼ必ず必要とされる「印刷」という技術ですが、それまで何かを作るための「目的」として、その技術を調べたり追求したりしましたが、今までその技術「自体」について考えたことはあまりありませんでした。(なかなか悠長な響きに聞こえますね…) 今ではかなり専門的な知識まで広く知られ、ほぼ誰でもイメージしたものを印刷できる時代になっていると思います。コピー機を使って作れるZINEや小部数のアートブック、ネット印刷で

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          • 益子の自然から生まれた展示会 — 写真と器の合同展 『土と光』 の話 | 3 「受け手と作り手を結びつけるブックデザイン」

            展示会に広がりをつくるための写真集ですが、そもそも「写真集」という媒体はとても抽象的で、用のないものとされがちかもしれません。特に風景を主題とするような写真集は、小説のように文字が読めるわけでなく、映像のように画や音楽が流れてくれるものでもなく、イメージだけを頼りに紙をめくるある種の詩的な行為と言えます。 自分なりの価値観を楽しむ本人によっては敷居のある、リテラシーの求められるものなんじゃないかと思われてもしょうがないのですが、いやいや、そんなことはないですよ! とすぐにぼ

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            益子の自然から生まれた展示会 — 写真と器の合同展 『土と光』 の話 | 2 「写真集と展示会のつながりを求めて」

            (前回の話はこちら) 陶芸家の寺村さんのウェブサイトを進めていく中、写真、陶芸、デザインというそれぞれの作り手が組み合わさることで広がる可能性を、さらに推し進めた形で表現できればと考えていました。寺村さんが作る器はもちろん、益子という場所の日常や、そこに身をおいて暮らすこと、四季特有の情感など、まだまだ伝えられることがあるように感じていたからです。 写真を撮影していただいている小野田さんとの間で少しずつ話がまとまっていき、後にそれは1つの展示会となって実を結ぶことになりま

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            それが何に見えても「等しく、美しい」写真集について | 2

            写真集『Equally, beautiful』のページ構成は、デザインをしている飛嶋と作者の北岡さんの間でいくつかのキャッチボールが交わされた後、最初に概ね考えていた構成に収まっていったそうです。花としての輪郭を残した写真もあれば、背景に溶け合い抽象絵画のように不明瞭な写真も連続してつながる構成を、どのように落とし込んでいったのでしょうか。 それまで上梓した『土と光』や『STRANGER』のように、ひとつひとつの写真の特徴があるものではなく、むしろ近似的な表現方法、同一なイ

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            出版するのに勇気のいる装丁に後押しされた本屋の本 『街灯りとしての本屋』 のデザイン覚書 |【中・長文】

            こんにちは、アンパサンズの中村です。 ちょうど昨年に出版された『街灯りとしての本屋』(雷鳥社)は勇気のいる装丁を施した書籍です。さまざまな街の本屋さんを紹介しているこの本は、ちょっと変わった表紙のデザインをしており、出版をするには少しだけリスクのある仕様になっています。(したのはぼくですが;) 流通における諸事情や印刷にかかるコストとリスクも含め、書籍の装丁には様々な制約がつきものですが、それをふまえてリスクのある装丁を選ぶということは英断と言わざるをえません。素晴らしいこ

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            2つのアメリカ、 2つの写真集。 旅から生まれた記録が物語に変わるまで | 1

            とある広大な土地のアメリカをひたすら撮影した、柏田テツヲさんの写真群に出会ったのは、かれこれ3年ほど前。ロード・ムービーを地でいくその作品には映画的なイメージがよく似合います。 旅の映画は詳しくないですが、ガス・ヴァン・サント的な、もしくはウォルター・サレスもそうかもしれないけど(ギャロとかペンも)、見たことあるようでどこでもない、既視感と心象風景の境界を撮り続けた作品たち。その土地のにおいや温度まで伝わる写真感覚は、真に迫るドミュメンタリーのようです。 それらをとりまと

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            それが何に見えても「等しく、美しい」写真集について | 1

            こんにちは、アンパサンズの中村です。 いまぼくたちはデザインを中心に活動する傍で、心から「善い」と思えるものを自分たちで出来る範囲で作り・届けていくレーベル「applause」を立ち上げており、いくつかの写真集やそれにまつわるグッズなどを販売しています。ページのストアがそれになりますね。 その中でいま一番新しく出版した、写真家・北岡稔章さんの写真集について、制作を隣でみてきたなりの視点でいろいろ解題(にもならない程度の意見を)してみようかと思います。 仕上がりが見えない写

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            益子の自然から生まれた展示会 — 写真と器の合同展 『土と光』 の話 |1

            こんにちは、アンパサンズでデザインをしている中村です。 先月から鎌倉の新しい事務所に移転して早くも1ヶ月以上経ち、ようやく慣れたか慣れないかというところです。それまでのカラスやハトに溢れた路上は、トンビやリスが行き交う景色に代わり、群生した緑に囲まれた仕事場はとても静かで、ビル群に囲まれてアスファルトで育ったぼくにとって、日常の変化は今でも新鮮です。 とはいえそこに違和感はなく、それはおそらく、独立してから今までの中の自分たちの活動に依るものなのかもしれません。自然と人の間

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            事務所の移転とこれまでとこれから

            先月の7月中旬、アンパサンズは千代田区の事務所を離れて鎌倉市の方へ移転しました。それまで活動していたビル群の場所から距離をおいて、うっそうと生茂る草木に囲まれた戸建てに移りました。思い入れのある場所から離れるのにはそれなりに思い悩みましたが、どういった経緯で、どういった思いで移転に至ったかなどなど、これまでとこれからについて、少しだけまとめてみることにしました。 きっかけと話し合いいろいろと考え始めたきっかけは、都心での活動で問題となっていた一極集中やオリンピック招致による

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