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マレーシアで車を買う(前編)免許の書き換え「JPJチャレンジ」

経緯。

2022年でマレーシアに住み始めて5年目になる。

幸いなことに、街の外れとはいえ渡航した頃からGrabはある程度普及しており、車を買うことは考えてこなかった。

というか、割とフットワーク軽めでマレーシアにきて仕事を始めたので、いつまでこの地にいるか、働き続けられるかわからなかったから車を持とうとは思わなかった、というのが主な気持ち。

2018年、2019年とGrabとカーシェア・レンタルのSOCARなどを使い、時々小さな問題も経験しつつ、それなりにやってこれていた。

状況が変わったのはやはりコロナ。ロックダウン時にガクンとドライバーが減り、2021年に回復してきたとはいえ私の地域では以前と比べて車がつかまりにくくなった。

特に雨の時と夕方以降。前はそれでもつかまったけど、今ではめっきり。1時間近く待っても探し中…のままなことも多く。

徒歩通勤も可能とはいえ、雨天や日が沈んだ後は安全を考えて一人で歩くのは避けたい。(建設現場が多く、徒歩の人が少なく目立つ。)

そしてもう一つの理由、SOCARが使いにくくなったことへのストレス…!

2019年にSOCARと出会った時は驚くほど便利で大絶賛、すごく気に入ってるサービス・アプリでした。でもこれが、2020年か2021年か…いつだったかのアプリのアップデートで、かなり使いにくくなりました。

アプリのデザインが変わって空いている車の検索、予約がしにくくなった

・返却前、返却後の写真や傷の報告が細かくなった。それに伴ってアプリが重くなったのか?写真のアップロードに永遠に時間がかかるしアプリがすぐ落ちる

・車の整備不良…ワイパーやミラー、ラジオといったパーツが壊れていることが増えた

駐車場のカードがない、そしてそのまま改善されない(車借りる度に駐車場から出られず、キャンセルまたは別の車に変えてもらうやり取りが必要)

・プロモーションや割引が減った(単純に悲しい)

特に致命的なのはアプリ自体が使いにくくなったこと、そして駐車場カードがなかったり車そのものが返却されていない・違う場所に返却されているといったトラブルに見舞われたこと。

予定に余裕をもって車へ向かっても、トラブルで1時間出発が遅れたり、レンタルそのものをキャンセルしないといけなくなったり。

早めに帰って返却しようにも、写真はアップロードできないしアプリは落ちるしで数十分足止めをくらってしまったり、延長のチャージをされたり。

楽しかった外出が、最後の最後に台無しになってしまうこと、そして度重なるトラブルから逃れたかったこと。通勤・退勤時の安全のため。もっと自由に外出したくて。そんな理由から車の購入を決めました。

1、マレーシアの免許をゲットする

まずやったのがマレーシアの運転免許をゲットすること。

元々日本で作った国際免許(1年)が失効してから、SOCARが自分では運転できなくなっていて、マレーシア免許を得ようと思っていた。

そして世の中には日本の免許をマレーシア免許に変換する手続きというものが存在するんですが、それがちょうど私がこちらに住み始めた2018年~2020年頃(だっけ?)まで停止されていて。これまで作れなかったんだよね。。

国際免許でいいじゃん、と思うそこのあなた!国際免許のことをこれっぽっちも知らない警察官、道路交通局(JPJ?のお役人さんたちそれなりにいるんですよ。そしてこういった方々に下手に絡まれていざこざになるより、一発でわかるローカルの免許を持っていたほうが安心だと私は判断しました。

自動車学校に通ってゼロから取得する方法もあるけれど、調べてみた感じ、英語で十分な講習が受けられるか微妙な雰囲気。

「英語あります!」とうたっていても結局十分に話せる人がいなかった、みたいなレビューを見かけた気がする。なので、手続き再開を待って書き換えをすることを選択。

2、免許の書き換え申請 =「JPJチャレンジ」

まず、書き換え申請に必要な書類を用意する必要がある。

なんとなく大使館でなんかやる必要がある…としか認識していなかったけど、ありがたいことにSuniさんのこちらのNoteまとめで書き換えに挑戦している人たちの様子を知ることができた。めちゃくちゃ有益で助かりました。

先人達のシェアや大使館のHPなどをいろいろ確認し、用意を進めていく。

必要な書類はJPJのポータル?でダウンロードできるものもあるが、1枚だけ「日本免許の翻訳証明」は予め日本大使館に申請してゲットする必要がある。(↓このページの5番目の項目)

でもこの手続きは日本大使館なのでスーパー順調。必要書類(免許証のコピーとか)を持参し、提出。1週間後取りに行って完了。

ただ、2021年にまたしてもロックダウンを挟んだこともあり、翻訳証明をゲットしてから私が実際にJPJに申請を出しに行くまでに時間がかかった。

JPJはやってない?とか再開したけど予約が必要…とか、日々状況が変わるようなゴチャゴチャした状態で役所関係のことをするのが嫌だった。

多分、翻訳証明ゲットしてから実際に申請にいくまで半年以上経ってる(笑)

JPJチャレンジとは?

さて、タイトルにもあるJPJチャレンジとは。

まずJPJとはマレーシアの道路交通局の略称。そしてそれに何故チャレンジと付くのか。

マレーシア在住または経験者でこのNoteを読んでる方はおそらくご存じ、とにかく日本とは異なりマレーシアではあらゆる申請、特に役所を介するものがなかなかスムーズにいかない。(正直に言えば「まずスムーズにいかない。トラブルになること日常茶飯事」

書類が受理されない、たらい回しに合う、不明瞭な理由で不受理、ただ単に処理まで永遠に待たされる、などなど。(免許の書き換えに限らず)

実際免許の書き換えに挑戦した在マの方たちもありとあらゆるトラブルにあったりや大変な目にあっている人が多く、誰が名付けたかいつのまにか免許の書き換えのことが一部の在マ界隈で「JPJチャレンジ」と呼ばれるようになっていた。

私も申請を始める前は「なんだ、このJPJチャレンジってww 役所の書類申請に「チャレンジ」って付くのめっちゃ理解できるわーw」などと呑気なことを思い眺めていたが、結局は自分自身もその洗礼にあうことになる。

どんな感じなのか気になった方、Twitterで「#JPJチャレンジ」で検索してみてほしい。いろいろな人のツイートがみられるから。

3、私のJPJチャレンジ

2021年11月。必要書類を揃え、めでたく有給を取りいざ挑戦。

最寄りのJPJまでは車で20分といったところ。朝7時台から並ぶ猛者もいるが、私はそこまでする気持ちにならず、まあ8時台でいっか…と用意をする。

しかしこういう時に限ってGrabがまっったくつかまらない。通勤時間帯と重なっていたこともあると思う。

「これだから車買おうと思ってんだよ~~!」と思いながら更に探し続けること1時間、9時頃にようやく車をゲットして現地へ向かう。

現地到着後、免許申請の列に並ぶ。ライセンムマンドゥ。

既に数十人並んでいたけど、まあこんなもんか。同行した同居人が係員のおじさんに並ぶ場所が間違いないか聞きに行ったところ、どうやら今朝からJPJのシステムがダウンしていると知らされる。

よくよく聞くと、玄関の方から流れる自動音声アナウンス、それを伝えてるのかと気づく。システムダウンの為の録音音声が予め用意されてるなんて、どんだけ頻発事項なんだ。(そう思わない?)

しかも、ダウンしているのはこの支店だけじゃなくて全国すべてのJPJのシステムという。復旧の見通しも立たず。

どうやら、ちょうど前日から始まった「罰金80%オフキャンペーン」のせいでシステムがパンクか何かしたらしい。

なんてこった、よりによってピンポイントでこのタイミングにかち合ってしまった。

おじさんが歩き回りながら「tak tahu la, tak tau(いつ直るかなんて知らん、わからん)」とみんなの質問に返す。多くの人がその場を離れ、帰り始める。

私はそこから30分くらいさらに待っただろうか…。最終的に、午前10時過ぎに帰宅を決めた。収穫はゼロ。せいぜい並ぶ場所がわかった程度か。

聞いてはいたけど、まさにこれこそチャレンジ。できれば申請・受領の2回で済ませたかったけど、そうはいかなかった。笑い話になるなーと思いながら帰宅の途についた。

そして2回目のチャレンジ。翌週に再度訪ねる。

今度は8時過ぎ?に現地に到着。前回に比べまだ列が短い。しかも無事に動いているようで、すぐ建物側に用意された待機椅子に座ることができた。

再び同居人が同行していたけど、中に入れるのは申請者1人だけ(英語が話せない場合は別)とのことで、私だけ中に入ることに。まず建物の外に用意された椅子でだいたい10分ほど待つ。

書き換えに必要な書類は2種類あったが、1枚しかダウンロードして用意していなかったので、現地で係員のお兄さんがくれる。前回のおじさんに比べて優しい。

それを外の椅子に座りながらなんとか記入した。書き終える頃に丁度「次の5人~」みたいに呼ばれ、建物内へ向かう。

他の人のシェアでなんとなく知っていたけど、オフィスは建物2階。

前の人について階段を上がり、部屋の入口でパスポートを見せて番号をもらい、待つ。部屋には40人くらいの人が座っていて、こんなに人がいたのかと驚いた。カウンターは入れ替わり立ち代わり、8人くらい局員さんが働いていた印象。

ほとんどの人が数分で終わっていたので回転は速かった。番号が次々呼ばれる。確か私の前に20人~くらいいたと思うが、それこそ20分くらいで番がきた。

要件を伝え、書類を渡す。いくつかわからず空白にしていた箇所を指摘され、その場で記入。このお兄さんも優しい人だった。その後、ちょっと待っててとのことで席へ戻り20分くらい待つ。再度呼ばれ、受付済みの紙をもらう。

パスポートサイズの写真とRM140持って30日後に取りに来てね、とのこと。

ただ、まずはJPJのポータルで申請が通ってるか確認して、Approvedなら来てOK、とのこと。

手続きは以上!Terima Kasih!で帰宅。

4、許可待ち…からの申請却下

帰宅後、そろそろステータスは反映されたかな…?と思ってすぐに調べてみると、結果なし表示。そのあと時間をおいて調べても表示が変わらなかったので、てっきり30日たたないと表示されない仕組みかと思い、1か月放置。

30日経過後、それでも表示が変わらないのでTwitterで情報収集を始める…。

そしてそこで、受付後にポータルでは少なくとも「In process」と表示されることを知る。私は一切そんなの見てないぞ。

その後四苦八苦し、JPJの問い合わせフォームからメッセージを送る。(電話しても誰も出ないんじゃないかと思って。)よくわからないまま問い合わせアカウントみたいなものまで作ってしまった。でもこのフォームへのリアクションは今日まで一切ない。

そして受付書を見返して、「何か問題があればJPJ Putrajaya(JPJのHQ)まで電話して」と書いてあることに気づく。それが週末だったので、勿論電話は繋がらず、月曜午前中に再度試す。

自動音声で「こちらはJPJです」みたいなアナウンスもない、普通にコール音が響くだけの番号?回線だった。

ちなみに月曜日は何回かけてもつながらず。友人同僚に愚痴るも、「ま、月曜だし仕事したくない気分なんじゃない?」と言われる。

電話対応の仕事をしている身、そんなことが許されるんなら私だって働きたくないわい~~!

気を取り直して翌日火曜に再度電話。今度はすぐに繋がり女性が出た。

「免許の書き換えでステータスが表示されないので確認したい」

「はい、ではIDは?」ですぐに検索してくれる。

「Rejectedですね」

「!??何故だか理由はわかりますか?」

「ちょっと待ってくださいね…どうやらForm Imcompleteだそうです。なんとかかんとかドゥア(2)に不備があったみたいです。対応については申請したJPJに問い合わせてください。」

「すみません、何てフォームですか?」

「らんびらん、Bどぅあ、フォーム2です」

「わかりました。ちなみにちなみにJPJ XXの連絡先わかりますか?あとどの箇所の不備とかはわからないですよね?」

「あなたの申請はForm ImcompletedでRejectedされています、~~フォーム2に不備がありました。申請したJPJに聞いてみてください。担当のMs. XXXワティを探してください。」

「わかりました。JPJ XXの連絡先ってわかりますか?」

「自分でググってください、それでは、お電話ありがとうございました(ガチャ!)」*原文:You can google it Ms, thanks~

ツーッ、ツーッ、ツーッ…(あんぐり&ちょい怒…)

いやいや、怒ったら負け怒ったら負け…お役所だし何も驚くことはない。

再度気を取り直してJPJ Padang Jawaに電話。

「Ms. XXXワティさんはいらっしゃいますか?」

「ちょっと待ってください」からの保留、15分くらい。保留音が一周回って切り替わる度にブツブツ途切れ、電話が繋がったかとぬか喜びしてしまう。

「XXXワティは今日はお休みです。明日かけ直してください、それでは」

「あああああ、良ければあなたに伺ってもいいですか?免許の書き換えを申請したのですが、どうやらRejectedになってるらしく、JPJ Petrajayaに言われてお電話しています」

「あら。IDはわかりますか?」

「XXです」

「少々お待ちください」

再度保留。今度は5分くらいか。

「わかりました、この申請は私たちが再提出しておきます。KamuなんたらかんたらMinggu depanなんたらかんたら、Ok? Terima kasih~」

「わ、申し訳ないのですが英語でお願いできますか」

「Oh!ちょっと待ってください」(誰かを呼ぶ声)

「Ok、そうしたら我々が書類は再提出して、来週結果をお電話します。もし電話がなければ私たちに電話してください(英語)」

「了解!ありがとうございました!!Terima kasih banyak banyak!」

「Sama Sama~(笑)」

終了。

電話終えた瞬間から思った。これ絶対来週電話来ない。ちょうど来週は旧正月で火曜・水曜祝日だし。まず電話来ないな。

多分、来週私から電話して、「(アッやっべこれやってないじゃん!)まだ手続き中です、来週また電話してください」ってなって、良ければ2月中には申請がきちんと通って免許ゲット。運が悪ければ3~4月くらいまでかかるかもしれない。

冗談半分ではあるけれど、2022年中に手に入ればいいな…と思ったのでした。(2022年1月末)

前編はここまで。このあと後編(決着がつくはず)へ続く予定。後編までの間に、中編として車の購入体験をまとめます。これまたゴタゴタしたんだよね。。

*ちなみに、有効期限年数は最大の10年希望で出した。でもどうやら2年で発行される人がほとんどのようだった。(Twitter情報)

【2022年3月2日追記】

Twitterで覗いた人はご存じ!現在3月、チャレンジ開始は11月でした。それから私のマレーシア免許情報に一切進捗なし!

2月11日:最寄りのJPJに電話して進捗確認。「まだHQの承認待ち、来週また電話して」

2月17日:最寄りのJPJに電話して進捗確認。最初に電話取った人に保留にされて40分待ったのち…「まだHQの承認待ち。HQの担当者の番号教えるからその人たち急かして(直訳)」

2月下旬・3月2日 JPJ HQの担当者2人に電話するもつながらず。←今ここ

こりゃあ4月中にゲットすることも怪しくなってきた。

一体どれだけ徳を積んだら3月中に免許もらえるかな。。。

私のnoteで何か発見があったり、考えるきっかけになったり、純粋におもしろいと思ったり。投げ銭せずにはいられなくなった時、よければどうぞ!