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はじめてのJリーグ(奈良クラブ観戦)

やっとこ今年の初観戦

去る4月16日、私はいつもより早起きして少し早めに家を出てロートフィールドに向かった。
Jリーグ参入を果たして迎える初めてのシーズン、その開幕戦から1ヶ月以上経ってようやくの初臨場である。
3月は週末も仕事に出るほどの繁忙期なので仕方ないのだが、この身動きできない期間に何やら楽しそうな情報がどんどん伝わって来て、完全に出遅れたなあという気分だった。
進捗としてまだとして残っていたのは「ホーム初勝利」
そういえば昨年の奈良クラブ初観戦の日もホーム初勝利の日だったっけ?
では期待しても良い?♪
話題の応援ファッションも、名物チャントも早く見たい!
意気揚々、試合開始3時間以上前に到着した。
張り切って早く着き過ぎかと思いきや、既に人が沢山集まっていた。
隣のロートアリーナではバンビシャス奈良のBリーグ残留をかけたホーム最終戦もあるという。
奈良がスポーツで熱くなる1日だ。

昨シーズンのホーム最終戦は雨で断念したため、これがずいぶん久しぶりの生観戦になる。
そのホーム最終戦はケーブルテレビで観戦した。定点カメラじゃない実況付きの中継は自宅でも楽しく観られた。
初めて顔をアップで見た選手もいたなあ。
今年度の開幕戦である松本山雅戦の様子は奈良テレビで中継放送があった。職場には休憩室にしかテレビがなく、昼休みのぎりぎりまで粘ってキックオフまでの数分間だけ視聴した。
それでも芝生席を埋め尽くす緑色のサポータさんの姿と、大きなフラッグがはためいている様子が映った時には「わーJリーグだー♪」と喜び、選手が子供達と手を繋いで現れるとおおお!と鳥肌になっていたものだ。

さて、此度の試合の相手はいわてグルージャ盛岡。
ホームタウンは岩手県。
グルージャとはスペイン語で鶴のことだという。
あー!だから鶴の被り物を着けたサポータさんがいらっしゃったのか。
去年はJ2リーグに在籍し、J1でプレー経験のある選手も所属。
つ、強そうやん…
私は未だ東北に上陸したことがない身ではあるけれども、盛岡冷麺は好きですよ。むしろかなり好きです。

今日私が頂いたのは

とにもかくにも早起きしたのでお腹が空き、キッチンカーを物色して回る。
カレー、焼きそば、ラーメン、からあげ。今年も色々出店されている。
観戦を始めた頃からずいぶんその数が増えたように思う。
スイーツ系も充実していて、食事よりもついそちらに惹かれてしまう。
今回私がいただいたのは、SAKANAYAさんのしらすのピザ。

しらす大好物❤️

ピザ1枚食べきれるだろうかと不安もあったけれど、そんなものは杞憂だった。
しらすだけでもご飯が食べられる私。もちろん美味しかったです。
最初は告知で見たたまごサンドが食べたくて、お店を探して何往復も歩き回ったんだけれども遂に見つけられず、運命的に辿り着いたランチでしたが大満足。
たまごサンドはまたの機会にお願いします✨

観戦のお供のドリンクは川上村のいちごソーダ。
奈良はやっぱり苺なんですよ🍓
ピザでお腹がぱんぱんだったので、タピオカなしを選択した。
一杯一杯めちゃくちゃ丁寧に作って下さっていたのが印象的でした。
こちらもとても美味しくいただきました。

奈良クラブのファンになったら鹿の角が生えるとか生えないとか

実は今期もこっそり人に紛れて観戦に来て、うっすら遠くから見守ろうと思っていた私。
この活動方針を一変させる事態が起きた。(大袈裟)
開幕戦を控えていた2月の末ぐらいだったか、SNS上に急浮上してきたタグ#奈良クラブ鹿角部。(※5/5 #奈良クラブサポ鹿角部  にタグ及び名称が変わりました)
一体何なのかといえば、鹿の角のカチューシャや帽子などを身に着けて応援を楽しみましょう。皆で記念撮影をしましょうという有志の活動である。
誰でもカチューシャ等を用意するだけで参加できる(アイテムが無くても指で鹿角のポーズをするだけでもok)
なにそれ!楽しそう!私もやるやる〜♪
生来の面白いもの好きに火がついて、コソコソどころかむしろ堂々とゴール裏に足を踏み入れることになった次第である。
いくら他クラブに比べて平和と言われる奈良クラブのゴール裏とはいえ、ガチ応援団の方の集まるエリアにはやっぱり気後れしてしまう。これがソロ活となればなおさら度胸が要るのである。
ところが、鹿角部の撮影会に参加するんだ!と心に決めているだけで案外すんなり入っていけた。
最初はおっかなびっくりだったけれど、次第に仲間も集まってくるし、初めて見る景色は新鮮だった。
昨シーズンは鹿角着けた人なんて全然見なかったのに、今年は老若男女問わずそれぞれの鹿角スタイルで集合。
鹿だまりの参加者はどんどん増えているそう。
撮影後には手づくりのグッズを配布する方もいて、ちょっとした交流の場になっていた。
それにしても皆さん、まめ人ばかりだなぁ。
そういえば、私も自称クリエイターの端くれだったっけ………?

名物応援歌とは

前半はスタンド席から観戦。だいたい右翼の端辺りに座ることが多いのだけれど、この時はボールがちょこちょこ目の前に来ていた。
近くで見られるのはありがたいことだけれど、これはつまりずっと攻め込まれているということ。
前半は盛岡が優勢な試合展開になっていた。
でもそこはやっぱり守備が強い奈良クラブ。
あわやと悲鳴を上げるような展開にも持ち込ませずに、しっかり防いでいたと思う。
「と思う」とはずいぶん曖昧な表現だが、実際にこの時私は集中力を欠いていて、どこかほんわりした感じで試合を見ていた。
というのも、意識の一部が視界の端、ゴール裏の方に向いてしまっていたからだ。
SNSで拡散されたり、ネットニュースに取り上げられたりして話題の奈良クラブチャント(応援歌)、タオルを回しながら横移動する「アッコちゃん」である。
声出し応援が解禁になったのは昨シーズン終了間際だったし、当時は感染防止のための制約もついていたので、正式に復活したのは今シーズンの開幕からになるのかな。
この目で見るのはもちろん初めてだ。
応援歌とは太鼓に合わせた混声合唱のイメージだったけれど、本来の姿はそれだけではないらしい。
人が動くと声だけの応援とは違う何かが湧いているような感じがする。
最近までその声さえなかったことに比べると、すごいエネルギーが出ているような。
あれはなんだと人目も引くし、何より映像が映える。
これも考えた人すごいな。
勝っているときはノリノリで、チャンスやピンチでは選手たちに活力を送り、後がなくなったときには必死のパッチでとあらゆるシーンで活躍しそうな歌だ。
それにしても、スタンドから眺める限り、去年のゴール裏に比べて明らかに人数が増えていた。
「アッコちゃん」の準備が始まると周りで座って観戦していた人たちも立ち上がり、たちまち大きな集団になる。
そしてその様子は本当に楽しそう。特に子供達が一緒にはしゃいでいるのが良いと思った。
奈良クラブの観戦来たら一度はおいで。全国区での名物になる日も近いかも。

風の後押しで

とにかくこの日、前日の大雨も上がって天気はとても良かったのだが風がとても強かった。
試合前から看板が倒れたり、貼り紙が外れて飛んだり、屋外で準備や営業をしていた人達を悩ませていたことだろう。
シャボン玉のパフォーマーの方にとってはどうだっただろう?大きいシャボン玉作りには苦戦されているように見えたけど、小さいのは強風に吹かれてとても遠くまで飛んでいたし、良かったのかな?

この風がどれくらい試合に影響するものなんだろうか。
よくわからないまま試合を眺めていて、わかった。めっちゃ影響してた。
前半は盛岡が優勢に見えた試合、後半になった途端に今度は奈良クラブの調子が上がる。
全体的に風下側にボールと選手達がいる時間が長かったように思う。
追い風でボールがどんどん運ばれてしまうからなんだね。
前半0-0で堪えたのは大きかった。後半にはチャンスが巡ってくる!

後半の中頃、遂に決勝点が入った。
私のいた場所からは人が重なって混戦しているように見えたのだけれど、ハイライト動画で確認したら都並選手のアシストから酒井選手のシュートと綺麗に点が入っていた。
その時の都並選手の動きがすごくて、何回でもリピートして見たくなるようなシーンだった。
その後、選手が相次いで足がつって?離脱していくようなシーンもありつつ、でもしっかりとぴかぴかの1点を守りきった奈良クラブの勝ち。
ホームで初勝利を挙げたのだった。
☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆
今日も来て良かったよ。
これがあるからまた来てしまうんよ。
この後隣のロートアリーナではバンビシャス奈良も勝利したという。
奈良のスポーツが最高に盛り上がった1日だった。

おまけ

試合が終わって帰宅する時、私のプレイリストが奏でていたのは、関ジャニ∞の「SEVEN転びEIGHT起き」という曲だった。
ずいぶんできた偶然だなぁと思ったものである。
というのも今回メモリアルなゴールを決めた酒井達磨(さかいたつま)選手。私は初見で「だるま」と読み間違えてしまっていたので。

ちょっと興味を持ったので達磨大師のことを少し調べてみた。
ボーディダルマ(菩提達磨)はインド出身の仏教の僧侶。なんと王子様!
60歳頃に中国に渡って禅宗の基礎を築いた人だという。
禅宗の開祖です!だからすごい人なんです!と言われてもあまりぴんとこない。
どちらかというとこのお坊さんは恐ろしくストイックな修行を積んで悟りを開き、その「恐ろしくストイックな修行」の部分が伝説化して有名になった人らしい。
大昔の話なのでもちろん事実がそのまま伝えられているわけではないと思うが、ちょっと怖い話なので内容は割愛する。
その達磨伝説が海を越えて日本に入り、江戸時代頃に埼玉県の越谷で起き上がり小法師の顔になった。
現在では願掛けをする赤い張子の縁起物として有名だが、当初は子供の疫病除けのお守りだったらしい。
魔除けなので顔は怖い。あの眼力で睨まれたら確かに悪霊は逃げていきそうだ。その反面、どんなに転がしても真顔で起き上がってくる姿はなんともユニーク。長く人々に親しまれているのもうなずける。
それでこの「だるま」なのだが、発祥の地はというとなんと奈良で、王寺町にある達磨寺だという。
このお寺は飛鳥時代に聖徳太子が達磨大師の化身と思しきに飢人に出会い介抱したという伝説が由来なのだそう。

ほら、縁が見つかった!
つい長くなってしまったが、掘ってみたらお宝を発見したような気分だ。
これでしっかり覚えたので、酒井選手の今後の活躍にも期待したいところ。