サボキも終わる

テレビから会見が流れてる。
俺はシャツの下にびっしょり汗をかいている。
俺に起きなかったことなのに、俺の人生を染め上げてく。
やっとグループになったのに。
それもリーダーなのに。
サボキはこれからどうなるんだ。
俺のせいでもないことで、俺の未来が閉ざされるなんてありえない。
ありえない!

されたやつらは得したろ?
売れたり有名になったりさ。
裕太とかなんか喜んで寝てたじゃないかよ!
だから俺とか日の目を見れなかったんじゃないか。
あいつは加害者側だったんだ。
加害者だ!


とか思ってるよな・・・あいつのことだ。
森井林。
最後のグループ、さぼてんキッス。

ずっとずっと裕太に嫉妬してやがった。
それだけじゃない。
裕太は喜んでカラダ貸してるって思ってた。
いや、そう思うことで自分を正当化してたんだ。
裕太は喜んでなんかいなかった。
ただただ黙って耐えてただけだ。
かれは売られたこどもだった。
抗う自由さえなかったのだ。

苦しめと
俺は思う。
同時に裕太がこう言うだろうこともわかってる。

言ってやるなよ。


裕太はそういうやつだった。
だれも知らないけど。
裕太はそういうやつだった。



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※ ちなみに・・・
  このシリーズは、あくまでもフィクションです。

それでも地球は回っている