迷宮〔Seoさんへのお礼作です。お待たせしました!〕
この壁だらけの場所の正体がわかれば、脱出の方法もあるのに。
ここはどこだ!
一つの柱の左右には空間があり、高い長い壁沿いに進むと、不意にちょっと開ける。私は壁に沿って左へ。
ルヴィは右手の長い壁へ。
二手に分かれた。
壁に沿って進む。
壁の曲がりに沿って進むと、結局最初の柱の前に出た。
よく見ると右手にも、平たい柱がある。
最初の柱よりはちょっと小ぶり。
その柱を逆L字型で囲む壁を曲がると、また小ぶりの柱を半囲うL字壁。
ではここを越えればまた柱があるんでしょ!
私は自信たっぷりに次のL字壁に向かったが、
違ってた。
深くえぐれ込んだ壁はそのまま戻るだけで、そこを超えてもまた深いえぐれがあるだけ。
もう一回超えても、もう一回超えても。
そして最初の柱に戻った・・・
わからない。
ここは何で、壁や柱は何なんだ。
ルヴィはどこかについたんだろか。
エフィ・・・
よれよれになったルヴィが私に合流した。
なんかわかった?
そっちは??
なんも。
大きい四角と小さい四角が小さい壁でつながってるだけ。
あとはどこにもたどり着かない端の曲がった壁があるだけ。
なんだかその場にへたり込む。
どんな迷宮に迷い込んだんだ私たち・・・・・・・
迷宮?
私はふと、地面に指で迷宮と書いてみた。
柱。
長いこと先の直角曲がり。
裏もその内側みたいな。
柱、柱。
間をうがつように十字と左右のはね。
ルヴィのほうはつながった二つの四角と・・・
迷宮だ。
めいきゅう?
迷宮だよ!!
地面に迷宮をいう文字の立体物が立ってるんだよ!
だから!?
う。
真面目に聞き返すルヴィの問いのが正しいのはわかってる。
だって・・・
私たちは出口を見つけたわけではないからだ。
出口もなければ水も食べ物もない!
わあああああっ!
ルヴィがしゃがみこみ、私もそれに倣った。
出口も入れる場所もない。
ないのだ。
それでも地球は回っている