霊をも憎む


墓はどこだ
なめたまねしやがって
愛そうと努力したけどダメだったあ?
おまえごときにつまづいて
あたしの人生全滅だよ
八年棒に振り
有名作に参加するチャンス三つ潰し
屈託のない大胆な筆致はどこへやら
頭で考えたような
たどたどしいものしか書けない女になった
あたしを支えたのは
おまえの前に好きだった男と
おまえより才能豊かな純文作家
まだ社会の何たるかもわからぬ一流大学生数人と
何人かの友達
やっと立ち直ったあたしだったけど
魔法のようなきらめきとひらめきはもうなかった
癒やしてくれたのは神戸の男だったけど
あたしは関西についてはいけなかった

娘と
夫と
魔法の右手

あたしに残ったものはそれだけだ


でも

苦しんだ分やっとおまえを忘れられた

今夜みたいに突然鮮血が噴き出すこともあるだろう
でも
あたしは生きてる
おまえなんかにあたしは消せない
おまえはあたしに嫉妬してた
愛されたことで見返した気分かも知れないけど
連れ子しかいないおまえと違い
あたしの遺伝子は次の時代に行く

おまえは一生あたしに勝てない

来世でも
その次の世でも

あたしは絶対おまえを許さない

ぶっ潰してやる







※ すみません。
  単なる詩です。



それでも地球は回っている