二次創作なので無断移動持ち出し等絶対厳禁⑧


美童⑦〔二次創作・愛の温度〕

何があったの!?って聞いたけど、ジョンソンはちゃんと答えてくれない。
お母様…?
借金…?
ジョンウさん…??
実業の世界はきっと私なんかが思う以上に厳しいのよね…
でもでもでもでもでも…
私の知らないところで何かが起きているのよ!
それは厭!!
だって愛し合っているのだもの。
わかり合いたい。
分かち合いたい。
そういう気持ちだけは理解してくれない。
しかもだ。
折も折。
私の実家も大変なことになった。

母の頭痛の原因が、なんと脳動脈瘤だったのだ。
一刻も早い手術が必要なのに、かかった病院の有能な医師の体が空くのは三ヶ月後だという。
脳動脈瘤なんて、破裂するだけでアウトじゃない!
うちの父母は仲がいい。
これはとりもなおさず、母に何かあれば、父も壊れてしまうだろうことが、たやすく想像できるのだ。
いろんなツテを頼ったけれどだめ。
上流に顔の利くからというだけの理由で、利害対立中のチ・ホンア~野心家で、尊大で、実はジョンソンをずっと想っていたのだ!~にまで、医師の紹介を頼んだ。
もちろんホンアはいつもの調子だった。

ジョンウさんのほうが顔が広いわ。
ジョンウさんに頼めばいいじゃない。

ああ。
いかにもホンアらしい。
いとも簡単に言ってくれる…

言っただけじゃなかった。
ホンアは本当に、ジョンウさんに言ってしまったのだ。
行動力のあるジョンウさんは、知己から利害関係者をあたり、大病院での手術を即日で決めてきた。
しかも執刀医は、著名すぎるほど著名なかた。
両親は感動し、ジョンウさんに心から感謝した。
私もだ。
この間にジョンソンが、ジョンソンなりに愛を以て、私の両親のために動いてくれていたことなど何も知らずに。
大嫌いな親のツテまでたぐろうとしてくれていたことなども全く知らずに。
否めなかった。
実際の社会で有用なのはジョンウさんであり、こういうとき、まだ三十にもならないジョンソンは、こどもっぽく頼りない印象しか発しない。
私でさえそうなのに、両親がジョンウさんのほうに軍配を上げてしまうのは、一面仕方のないことではあるのだ。
それでも私が愛しているのはジョンソンだ。
ジョンソンなのだ。

それでも地球は回っている