本来なら〔二次創作と、現実〕

本来なら、安全に推移するはずの時間。
たとえば金城家が、潜行したときは・・・


海底〔二次創作弱虫ペダル。婚姻下金荒。小学生ひろたすつき。荒北目線〕


静寂と闇の中へ、艇が降りてゆく。
ライトに浮かぶマリンスノー。
他は何もない。
アンコウとか、クラゲとか、見たことのある、わかるものしか通らない。

ダイオウイカとかいないのかよ

たすくはふてた口調だ。

三度見た。

ええええええ。

三十回以上潜ってるのにーっ??

そうそうエキセントリックなことは起こらないよ。

笑う真護のそばで、俺はぞわぞわおびえてる。
水圧ってすげえんだろ?
最後ボルト飛んで船体ミシミシ言うんだろ?
神様!!

「みしみし」

わああっ!!

パニクってから、真護が口で言ったのに気づいた。

ばっ!!
ばあろっ!!

かわいいなあ、やす父。

だろ。
だから引き取ったんだ。

真護!
真護!
こどもに馴れ初め話すんじゃねえ!!

怒鳴ろうとしたら船体が突然、ガタン!!っていって、俺はその場に凍りついた。


どうだったね金城君。
しんかいミニは使えそうかね。

操船はかなりしやすいですね。
できれば船底ライトと船底窓、もうちょい充実させていただきたいです。

ハングに乗り上げちゃったもんねえ。

(それは言うな)

そんなことあったん?

(おまえは寝てたからな)

よく寝たあ!
俺絶対海底向かねえ。

たすくは大きく伸びをする。
うち一番の野生児は、将来何になるのやら。



追記

先生から電話があった。

たすくくんの作文で、

クリオネがバッカルコーンするとこ見た

ってあったんですけど、知床とか連れて行かれたんですか?

電話を切って俺すぐ怒鳴った。

たすくうううう!!


初出し20190102於・pixiv

それでも地球は回っている