58分の1〔【嘘大会参加作45】吾輩は、カエルです。(後略) へのお礼作・小説バージョン〕


正式には、

58分の1〔【嘘大会参加作45】吾輩は、カエルです。
脳天気です。全く、何事にも動じません。
特に、スキ、フォローの数なんて、全く気にしません。
コメントしても、完全無視されても、カエルの面にしょんべんです。
時々、事実を物語にして「王様の耳はロバの耳」と言いたい、
という衝動に駆られることなど、一切ありません。
なぜなら、心臓にロン毛が生えてますから。。。
それから、だじゃれ、お笑いは、とても苦手です。
僕は、これからも、ずっと、ずっと、、、
何も悩むことのない、即決の蛙です。
今日、僕は、宣言いたします!
では、また、明日! へのお礼作〕

の、小説バージョンです。

せっかく書いたので、アゲます…


かえる王国であるこの沼は、今とても騒然としている。
次代を担う王子たちに、問題意識が全く見られないのだ。
嗣子たる長兄は全く脳天気。
全く何事にも動じない。
次兄はSNSにはまっているが、それを使って王室を宣伝する気もないらしく、どの川の蠅がうまいかくらいしか発信しない。
スキ、フォローの数も気にしない。
この間なんて七日間、viewさえつかなかった。
コメントしても全く反応なしでも、気にもせず、全然嘆きもしない。

俺の記事はちょっと専門性が高いからなー

とか言っている。
まさにかえるの面にナニナニである。
三男は、神経質。
でも変なことに神経質。
次男のように発信せず、逆に情報収集ツールとしてSNSを使ってるようだが、聞いた事実は深い穴に話して、再び穴を埋めてしまう。
ちなみに僕は四男だ。
五男から八三四四弟よりは王座に近いが、上に三匹いるだけで、

無理っぽいなー

って思っちゃう。
別にいいよねー。
王になったとこで、かえるなんて大したことできないし。

そんなこんなのうちに、父王が高齢でぱたりと逝き、脳天気長男があとを継いだのだが…

みずへびにぱくっとやられて、王座四日で命を落とした。

蠅研究次男は戴冠式の日に、研究仲間に

発見内容横取りしたな!

と恨まれて暗殺され、情報通三男は、次男暗殺の重要証拠を埋めに行ったまま二度と帰ってこなかった。


こんな呪われた王座、ほしくない。
僕は相続放棄した。
五男以下、その後も次々死に続け、結局この沼にかえるは僕だけになった。


静かだ。

ああ、これが僕の望んだもの。
けど僕も、一つのものだけは失った。
この沼の名称だ。
かつてこの沼はかえる沼と呼ばれていた。
今は僕しかいない上、僕はほとんど鳴かない。
なのでこの沼は今…


元かえる沼と呼ばれている。


それでも地球は回っている