なながきた


なながきた
ふっと部屋の隅に現れた

どした?

と聞いても、何も答えないが、私は待つ
彼女が自分で話し出すまで

ややあって、彼女は口を開いた


私がしようか。
正義の女神。


今度は私が黙る番だ
できる、かもしれない、なななら
無選別も
選別も
ロスの者だけ
ウクルの者だけ
思想を読みとってもいいし、ああ、ロスの大統領だけを“消去”することも


できる・・・・・



でも彼女は、

彼女は正義の女神そのものではない

判断を誤ることはほとんどないが、ミスがあればとことん自分を責めるだろう

第一彼女はもう、政治的な存在ではないのだし・・・・・


彼女は何でもできる
何でもわかる
だからといって・・・


あなたが全世界を守らなくてもいいのよ

と言うと

彼女は無言で

ちょっと気弱な笑みを浮かべた


ななは、こんなやつです↓


それでも地球は回っている