猿の手的かさじぞう〔R18有料作〕


※ ちょっとひねった、斜に構えた昔話の予定だったのにRなっちまいました。

  エロ指定でなくグロ指定除け自粛。

  心温まるかさじぞう以外受け付けない体質の読み手さんは、さあ、ここでブラウザバックお願いいたします!

  そ、そんな大したものでもないんですけどね(^_^;)



じぞうさまがたが
わしらのために
金銀米俵運んできなさるぞ!
ありがたやありがたや

ん?
ばさま?
何で布団にくるまっとるだ
がたがた震えて
風邪か?
じぞうさまがたが
もうそばまでおいでとるんじゃぞ
お迎えせんといかんじゃろが

違うんじゃ
じさま
あれはあんたが編んだ菅笠じゃねえんじゃ
あんたはもう
七年も菅笠編んどらん

編んどらんわけなかろうが
編んどらんじゃったらじぞうさまがた、かぶりもんなかろうが

それは

じぞうさまがたが
もう目の前じゃ
かぶられとる菅笠は確かにわしのじゃ
けどぼろぼろじゃ
わしならまめに手づくろいするはず
どういうこんだ?

はっと様子が目の前に浮かんだ。
ふらふらと、
じぞうさまがたのおらっせる道に行って、
ヒョイヒョイヒョイと菅笠五つ取り、
ほっかむりはそのままに。
また別日、
ふらふらと、
じぞうさまがたの道行って、
ヒョイヒョイヒョイと菅笠五つかぶせ、ほっかむりはやはりそのままに。
また別の日には…

こうやって、
菅笠取り上げ
菅笠授け
菅笠取り上げ
菅笠授け
わしは何度も繰り返しておった?
なぜじゃ。
しかも繕いも替えもせず。
見れば室内、菅の一かけもないではないか!
わしは………?

じさまは耄碌されただよ。
己のせること半分も覚えとらんに、村の衆(し)繰り返し集めては、金銀財宝もらったの何の話しよった。
なんでじさまのとこだけと、村の衆怒って六地蔵掘り返して、お武家の石垣作りに供してもた。
お城は見事に出来(け)たけどが、数年も保たずに焼け落ちたそな。
そこから毎年五地蔵来らっしゃる。
ほっかむりのかたは来られんで、笠のおかただけおいでる。
一昨年は村境まで。
去年は川まで。
そして今年は今ここに。

とんとんとんとん。
がんがんがんがん。
がんがんがんがんがんがんがん。
ばきっ!

心張り棒が折れ飛ぶのと、
黒い五つの塊が
家ん中飛び込んできたのがほとんど同時で。
黒いのが五方向にじさま引っ張って、
五つに裂けたその瞬間、
あたりはとつぜん静かに穏やかになった。


そこには血だまりがあるきりで。
じさまのかけらすら残っておらなんだ。


ばさまの行方はとんとしれぬ。
あるものは闇夜にあの道に
じぞうさまがたのおらっせた道にじさまの部分が五つ並んだ、その次の場所に見たそうな。
ほっかむりじぞうさま抱えて座っとったそうなじゃが、今となっては誰もわからんじゃ。

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それでも地球は回っている