存在そのものが罪だった〔かえるさんへの提示作〕


デモはだんだん増えている。
環境を守ろう!
ありのままの自然を守ろう!
サステナブルな世界!
動植物の生存域を侵すな!
温暖化防げ!

etc.etc.etc....

女神は呆れ、指を構え、ちょっと逡巡したが、指をぱちんと鳴らした。
人類はかき消えた。


その後二億年ほど、地球は保(も)った。
動植物は繁栄した。
それでも滅びたのは、人間の残した核関係の物質のせい。
不安定化した遺構が自爆したのだ。
こればかりは女神にも、どうすることもできなかったのである・・・

それでも地球は回っている