事件は電話で起きていた〔届出・手続専用電話番号しかないのに届出・手続できない件〕


娘が面倒みてくれていた電気・ガス代を夫の負担に変える準備中にそれは起こった。
娘は再三言っていた。
電話がつながらないと。
三週間以上かかって、娘の担当分の変更手続きが終わったが、届いた書類の名は間違っていた。
娘が父の名を言い間違えるとも思えない。
発音を聞き違えられ、復唱がなかったのだ。
自分の名でない書類にある金額を支払う夫ではないし、私も立て替える気もない。
けど放置もできないではないか!
しょうがないので電話した。
娘の言っていた、『つながらない電話』へ。

わが家の難しさはみなさんも既にご存知と思うが、私が一瞬姿を消すだけで、夫はうろたえ、逆上する。
そうならないためには電話さえ、素早く手早く行わなければならない。
なのにまず

番号非通知だから

で三回弾かれた。
新しいスマホの番号非表示の解除ができず、便利機能の直接ダイヤルのせいで186もつけられない。
しょうがないので電話番号に186をつけたのを入力し、やっと発信。

最初に出てくる音声は当然、

証拠残しに録音すっぞ!(意訳)

でもって

用事を言え(番号を選べ。でも人間直通はないぞ。意訳)

番号は間違えられない。
やり直しはあっても人間直通はない。

ちょっと前までは音声ガイダンスには人間直通あったろ?
待たされても
人間相手に話したいときはその選択肢があった。
なくなってた。
それとも東電だけがそうなのか?
娘の引っ越しのための手続調べのときも
東京ガスは親切だったが東電はけんもほろろだった・・・

やっと番号押しが終わったら、今度はAIが出た。
情報を聞き取る役だそうだ。
あれを言え、これを言え、聞き取れない、先へ進む、あれを言え、これを言え、聞き取れない、先へ進む、人間待ちするか?
するとも!
でもって本格待たされのスタート。
音楽。
とろい音楽。
ずーっと音楽。
まだ待ってね、順番に繋いでるから。
で音楽。
とろい音楽。
ずーっと音楽。

前回はAIでる前に諦めた。
また諦めたらまた最初からだ。

旦那に気づかれたけど、切れない。
このまま行く!
でもってスタートから20分後、やっと人間出た!

宛名間違ってて払えない。
どうする。

担当窓口に回します。
万が一切れたらこちらからかけ直します。
まてまてまてまて!
かけ直されたって私出られるかわからないんだよ?
折り返したらまた最初からなんでしょ?
そうなりますね。
いつもいつも出れるわけじゃないし、だいたいここまで長すぎるでしょ!!

すると向こうは言ったのだ。

なら折り返しは要らないということでよろしいですか?

ああ、この言い方。
こないだ役所で、こども家庭支援に予約消されたときと同じ口調だ。
中身事情関係なしに、できるだけ物事『切る』方向に進めたい二択だ・・・

きっと世間にはいまこのやりかたが蔓延してるんだ・・・
オーバーワーク、オーバーフロー回避のための見事な技なんだ・・・

とりあえず、繋いでもらってまた待つ。
音楽。
とろい音楽。
ずーっと音楽。
まだ待ってね、順番に繋いでるから。
で音楽。
とろい音楽。
ずーっと音楽・・・

最後の幸運は、次にでた人が二択マシーン声の人でなく、人間性を含んでてくれたことだった。
ミスをわびてくれ、待たせた長さをわびてくれ、名義もすんなり変えられた。
待たせ方の問題点も上に伝えると言ってくれた。
ほんとに言ってくれるかなんて、ここまで来るとどうでもいいのだ。
気持ちに寄り添ってもらいたいだけなのだ。
気持ちに寄り添ってもらえるなら、私も言える、感情的になってごめんなさいね、ありがとう、頑張ってねって。
最後の人はそれのできる方だった。
こじれてますよ、って渡されたんだろう。
間違いなく、人間だった。

私は年寄りだし、滑舌もよくない。
だから人間対応窓口も残しておいてほしい。
人間相手なら待てるよ。
待てるのよ。


※ 東電の名誉?のために言いますが、電子申請のフォーム送れますよのガイダンスは、音声案内の段階でありました。
  でもミスったらいやじゃん。
  私は人間に、あくまでも人間に話したかったのです。
  さらに言えば今東電のこの業務は、東電本体でなく、専用の子会社?が担当しています。


それでも地球は回っている