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『ブラッディチャイナタウン』第2巻が配信開始になります

『ブラッディチャイナタウン』第1巻配信から3か月ぐらいになるのでしょうか、第2巻がこのたび配信となります。連載中のアプリが、こまぎれで読みにくい、スマホだと小さくて読みづらいとの反応もあり、私自身も漫画はある程度まとめて読みたい派ですので、いままで読んでいただけなかった方もこの電子版を是非ご購入ください。デジタルで漫画を描くようになってしばらくたちますがまだまだ勉強中で、手探りしながらやっと漫画を描いている感じです。アプリ連載の後、電子書籍配信という形も初めてでしたので、雑誌連載、コミックス発売という鉄板の流れを生きてきた私にはとても不思議に感じますが、世の中はそっちが主流になってきて、今やコンビニでも漫画雑誌は有名少年漫画しか置かれなくなって来ています。書店でも女性の漫画誌もなかなか手に入らずその衰退ぶりに驚かされます。かといって電子の業界にも競争が無いわけではないので、私の漫画は1話で出てきたキャラが再登場したり、伏線があって後でそれが生きてきたり等、長編としての物語の流れがある事が多いのですが、それってやはり電子向きでは無い感じです。電子の漫画は、みじかいページでサクッと読めて、一発ギャグやコントのネタみたいな物、または「〇〇さんは〇〇」などのタイトルで日常的なあるあるネタ、または本であれば隠し場所に困る、エロやグロがよいそうで、紙本で漫画を読む人々とまた別なマーケットが広がっているな、という気がします。ただ、できることならすぐに読まれてすぐに捨てられるより、読者が覚えていてくれて長く読まれる漫画を描いてみたい、いまブラチャイを描いていて心に思う事です。前作『ファンタジウム』を版元さんが「やめなきゃいけないでしょ、商売なんだから」と言った時、ああ作家は半分ぐらいは芸術で、心を注ぎ込んで作品を描いているけど、出版社は文化事業でなく営利事業なんだとしみじみ感じたものです。でも、そんなかたちで要らないものとして捨てられた『ファンタジウム』は電子配信されて、いまでも色々な方がまだまだ読んでくださるのです。ものが売れない時代ですから、出版社も売れないものは捨てていくしかないという苦しみはあるのでしょうが、正直、やめろといわれた時は死ぬほど悲しかったものです。また、その後の営業先でもことごとく門前払いされて(ひどいところでは大声で怒鳴られて)、もう私は漫画の世界に要らない人間なんだな、と思いました。そこから立ち上がってくるのはとても大変でしたが『ブラッディチャイナタウン』で犯罪に巻き込まれた為に夢を失い殺される青年たち、おかしな能力があって自制をつづけていなければならない柘植、女の子の格好をしているけど不良少年のかなやに、未来を捜して自分の居場所を見つけてほしい、そういう願いを込めて描いています。もうだめだ、つらいと思っても、おまえみたいなくだらない奴はいらない、と罵られても、人は生きていていいんです。ブラチャイを最後まで読んだ時、そういう気持ちになってくれたら嬉しいです。なんだか最近、かなやと柘植が独り歩きして、最初考えた時よりホッコリする漫画になってしまいましたが、出来れば最後まで描きたいのでマンガMeeでの応援、そして電子版のご購入に各ストアでのレビュー投稿、よろしくお願いいたします。

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