🟩SS『やすらぎの聲』(2024.4.24.水)
「久しぶりだね。」
〝先輩だよね…?〟そわそわしていた私の心情を見透かしたように、懐かしい顔が微笑む。夏の訪れを肌に感じ始めた5月、コンビニでレジを打っていると、3年前スーパーで働いていた時に一緒だった先輩がレジにやって来た。
先輩は、私が大学生の時にスーパーで働いていた時の私の教育係だった。私が一か月の研修期間を終えるのとほぼ同じくらいのタイミングでスーパーの仕事を辞めてしまったため、会うのはそれっきりだった。
「お久しぶりです。」
自分のことを覚えてくれていたことが嬉し