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書くことで、「じぶん」を取り戻していく

書くことは血肉となっていき、物書きとしてとことん「深い人間」へと成長させてくれる…。

でもいざ、パソコンを前にすると、書けない。
脳内にすっかり定住してしまった妄想人たちが、ムクムクと顔を上げていき、血管の端から端まで、まるで鬼ごっこのようにドタバタと走り回ってしまう。

ここ最近は、発注いただいたシナリオを書き上げていくのも必死で、締め切りが遅遅となってしまうことが多々ある。

どうにかして、この妄想人を生活空間の隅にまで追いやっていかないと、仕事にならない。
お金を頂いているのだから、最低限あちらが提示した締め切りは守っていきたい。

でも最近の私は一体なんだ。
この体たらくで、果たしてモノを書いて生きていきたいなんて言って、甘えていないかい?

いつしか妄想人が、私という自我を、形作っている細胞たちを、丸ごと浸食していってしまうのではないかと思うことがある。

さぁそろそろ、Kindleで読みかけの「さみしい夜にはペンを持て」を読みきって、せめて自分の生活たちをスケッチしていこうではないか。



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