すのーどろっぷ

背中をシャンとして
わたしと顔を合わせない様に
あなたは出て行きましたね
皺ひとつないそのスーツ
わたしが毎日毎日アイロンをかけていました
皺くらいつけてやればよかった
胸の深いところでジィンと熱くなる
自分でも予期できない感覚
勝手に喉がなる

荷物はいつもの四角い茶色の皮の鞄だけ
だけど、今日はいつもと違い
わたしに置いていてくれた心も持っている。

不思議ね
全てが繋がっても抱きしめたいと思うのは

不思議ね
こんな日に
雪が落ちるなんて


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