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中国と和楽器市場

Amiです。お箏をひいています。

お箏や備品のメンテナンスは、基本楽器屋さんにお願いします。糸を締め替えたり、爪の輪の交換だったり。いつも丁寧に仕上げていただき感謝です。

メンテ作業の合間に、業界の色々なお話を聞かせていただくのも楽しみのひとつ。

近年日本のお箏メーカーでは、中国向けの箏の製造販売が増えているそうです。

国内市場では、箏の製造数は減少の一途をたどっており、50年前の6分の1以下まで落ち込んでいます。

そのような状況の中、新たな販路開拓のため、中国向けの箏(古筝guzheng)の製造に注力されるメーカーが増えてきているのだとか。日本の楽器職人さんの技術の高さもあり、売れ行きも好調のようです。

そもそも中国では、古箏をはじめとする民族楽器ってどのくらいポピュラーなんでしょうか。少なくとも、日本よりは広く波及している気がします。

日本で箏をやってると話すと「珍しいね!」というリアクションを受けることが多いですが、中国の古筝は「学校のクラスで数人習ってる子がいる」くらいの感覚だそう(地域にもよるかと思われます)。街中にも古筝教室をよく見かけます。

印象的だったのは、上海の南京東路(上海最大のショッピング街。東京でいう銀座?みたいな)の路面に、モダンなディスプレイの民族楽器店があったこと。地価がめちゃくちゃ高いエリアなのに...!中国の民族楽器業界の勢いを感じました。

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レッスンの方法も多様化しております。下は中国東方航空の機内にあった広告。なんとマンツーマンのオンラインレッスン。Skypeのようなサービスで、ネットで繋いで指導するんでしょうね。
ピアノやバイオリンとあわせて、古筝があります。

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本格的に楽器を学びたい人には受け入れられないかもしれませんが。「きっかけを与える」「気軽に続けられる」という点では良いサービスですよね。

上に挙げた記事にもありますが、『楽器としての魅力が伝わり、演奏してみたいと思う人が増えれば、邦楽器の製造も増える。製造者が守られることで、結果的に古典も守れる』

まず裾野を広げるのが大切ですし、その点で中国はアプローチは柔軟だなぁと思います。

私も演奏活動を通じて、少しでもお箏に興味をもってくれる人を増やせたらいいな。そうしみじみ思う秋の夜長でした。

Ami

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