ファミリーナンバーからみる凱旋門賞適性

はじめて当ブログをご覧になる方は、こちらの記事をご一読ください。

いよいよ今日は凱旋門賞です。日本からは個性豊かな4頭(過去最多)が出走し、今年が最大のチャンスと言っても過言ではありません。
牝系の観点から、今年出走する日本馬がどのくらい通用しそうかを考えていきます。

凱旋門賞歴代優勝馬のファミナン(2000年〜)

2000年以降の凱旋門賞優勝馬のファミナンは以下の通りです。

地力系・バランス系・極軽系の母数については、日本のレースを見る限りはほぼ同数と考えてよいと思います。
ちなみに、凱旋門賞における過去5年間の出走数は地力系・バランス系・極軽系でそれぞれ24・30・20頭でした。
となると注目すべき点は、2000年以降極軽系▽は1度しか優勝していないという点です。
過去5年のデータでは、1着率どころか3着内率ですら0%でした。
分類ごとの出走数に大きく偏りがないことを考慮すると、これはかなり顕著な傾向だといえます。
ファミナンごとにみると、最多勝は4号族・9号族・16号族の4勝(4号族は2頭・ともに連覇)です。

2022年凱旋門賞出走馬のファミナン

今年の凱旋門賞出走馬のファミナンは以下の通りです。

タイトルホルダーは2000年以降における最多勝(4勝)の実績がある9号族、ディープボンドも2勝の実績がある1号族です。適性としてはかなりチャンスがあるといえます。
また海外勢の人気馬に極軽系が多いのもチャンスかもしれません。

凱旋門賞2着日本馬のファミナン

日本馬の凱旋門賞最高着順は2着で、過去に4回(3頭)あります。

なんと、4回中3回が極軽系の馬です。
過去5年、一度も極軽系が3着内に来ていないことを考えると不思議な結果です。
欧州競馬と全く違う流れのレースをする日本の強い馬が混ざることで、レースの質が変わるのかもしれませんね。
もしくは適性の差を覆すほど日本競馬のレベルが高いと考えることもできるかもしれません。
ちなみに、2006年に3着で入線したディープインパクトも2号族・極軽系です。
よって、3号族・極軽系のドウデュースにもチャンスがないということはありません。

また、残り1回の2着は1999年のエルコンドルパサーです。
エルコンドルパサーは5号族で、ステイフーリッシュと同じファミナンです。
5号族は近年勝利実績もありますから、こちらも期待できます。
ステイフーリッシュは年齢を不安視する声が多いかもしれません。しかし、1号族種牡馬は特に晩成馬を出す傾向が高いです。近年ではステイゴールド、ハービンジャー、スクリーンヒーローなどが1号族種牡馬として有名です。
晩年に活躍したことで有名なタップダンスシチーやカンパニーの父も1号族です。
よって、1号族種牡馬ステイゴールドの産駒であるステイフーリッシュは、他馬と比べて年齢による衰えが少ないと考えることができます。
ファミナンと成長曲線の関連についての記事は、また後日執筆予定です。

まとめ

  • 凱旋門賞では極軽系がかなり不利である

  • 日本馬においては、極軽系にも実績がある

(おまけ)凱旋門賞優勝馬のジャパンカップ成績

歴代の凱旋門賞優勝馬のジャパンC成績とファミナンは以下の通りです。

凱旋門賞優勝馬のジャパンC最高着順は1996年・エリシオの3着です。
この馬だけが、凱旋門賞には不利な極軽系であることも興味深いですね。

ジャパンCと凱旋門賞は適性が両立しないレースとして多くの人が認識しているのではないかと思います。
レースの適性を考える際には、ぜひファミリーナンバーを参考にしてみてください!


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