海外事情、バリ、ロンボック島 【第三報、麦酒の洗礼】
秘薬のおかげか、どうやら峠は越したようだ。
熱が下がってくれただけでもありがたい。
ひょっとすると、明日は潜れるかもしれない。
三人も安堵の表情で、それぞれに己れの功績と言わんばかりに反り返っている。
B子には、多少なりとも恩を感じている。
TOEIC200点レベルで、よく頑張ってくれた。
笑って少し漏らした自分を反省しよう。
それに引き換え、ハジメッ。
自慢の英語はどこへ置いて来たんだ。話せるって、誰が言うたんや。まあ、努力賞ってとこやな。
さて、A子ちゃん。
あなたは、ずっと、見ていたよね。
B子頑張れ~って、ハジメも頑張って~って。
Yes, Yes, 👏, え〜と、それは英語でなんて言うんやったかなぁ、、
そうなんです。
あなたは、yesしか言っていません。
海外の英語学校行ってたよねぇ。自慢されてましたよね。何か表彰もされていたような、、
思い出したッ。
皆勤賞!
あんたは、えらい。
流石、我がパートナー。
さて、腹の方は、3日間の断食と巨大トカゲとの戦いの成果か、空っぽだった。
Aちゃん、ちょっとお腹減ったかも。
良かったじゃん。何か食べる?
ナシゴレン?
あんた、それは関東のグンマリアン•ジョークかね。
4人で、いや、ほぼ彼ら3人の相談の結果、地元のシーフードレストランへ行く事に決定したようだ。
ある意味、これがロンボック島での初めてのまともな食事です。
貧乏旅行とはいえ、食い物にはある程度の品質を確保するという合意書を出発前に取り交わしてある。
これは、旅の幹事としてはとても大事なスキルだった。
若者諸氏は、是非覚えておかれると良い。旅の食事はケチらない。
因みに、成田離婚のかなりなパーセントが、些細な理由での離婚となっている。
それも一緒になる前からずっと変わっていない事実が原因と聞き及んでいるから不思議だ。
もちろん、食事の趣向が違うというのも、その原因の一つとなっているそうだ。
さてさて、我が盟友達と言えば、もう、メニューに釘付けだ。
ただし、B子の読解力だと写真しか無理なはず。
覗き込むと、やはり巻頭グラビアの伊勢エビ🦞と、オイスターしか見ていない。
Aちゃん、牡蠣あるよ、生だって。
いいねーッ👍、
ハジメも乗って来た。丁度4ケ盛りジャン。
さすが盟友達、この腹に生牡蠣を収めろとは、もはや拷問やね。
超が付くほど、それぞれがマイペース。決して嫌いじゃない。
それでも、いろんな料理を頼んでくれて楽しい宴であった。
ありがとう、おとぼけ3人衆。
おかげで30パーほど回復したぜい。
しかし、A子さん、ちょっと飲み過ぎじゃありませんか?
そう、あの様子見と応援が大得意なA子は、酒をがぶ飲みする。
泣いたり、喚いたり、絡んだりするわけではない。ただ、がぶ飲みするのだ。
よーし、戻ろうか。ハジメが急に仕切り出した。
はッはーん。
酒のせいでムクッたな、若いな。
まあ、こちらのパートナーも仕上がっている。ここらが潮時だろう。
勘定を済ませて、バンガローへジャラ〜ンと戻る。
ハジメ、B子、Have a quiet night!
じゃ、Aちゃん、俺たちも。
Aちゃん、、?
既に落ちている。
よっこらしょッっと、
ベッドに運んでやった。
なんで病に苦しんでいる俺が酔っ払いの面倒を見にゃいかん、、のだ、、
あぁッー、あぁーッ、
コラーッ!
ホンマかーッ。
臭ッさ!
ゲロ、吐きよった。
寝ゲロって、俺、どこで寝るん。
つづく、、