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親の呪縛

高校を卒業した後、東京の大学に進学した私。

身近に両親がいる環境で生活するのは約20年ぶりなわけですが。

高校まで育った地元で、両親が近くにいて生活していると、忘れていたはずの子どもの頃のことが、嫌でも蘇ってくる。

学校では、割と優等生タイプで、勉強もそこそこできて、仲の良い友達もいて。

でも。本当の私は、どうたったのかな。

親に言われたこと、親から言われて傷ついたこと、親に分かってもらえなくて苦しかった気持ち・・・苦しかったことをたくさん思い出す。

もうとっくに親から自立したはずなのに、親が近くにいることで、無意識に「これをしたら、母は、こういうだろうな。」「今、父はこう言いたいんだろうな」と察しすぎてしまう自分がいることに気づいて、ショックを受ける。

そして「親はこういうだろうけど、気にしない!私は私のやりたいことをやる!口出ししてほしくないから、イチイチ報告しない!」と、反抗期の娘のようになっている自分に気づいて、情けなくなる。


今日は、その一つ。


ご近所のママさん。

若くて、茶髪のロングヘアで、話し方もざっくばらんで、それでいて嫌味じゃない、感じのよい方。

子どもがいま同級生なので、子ども会の役員で一緒しているが、「あのママさん、いい人でしょ。さっぱりしていて、話してて気持ちいいよね」と言う母。町内会費の集計等で、会ったことがあるのだ。


私が中学生だった頃も、母が「あの子さっぱりしてていいよね。好きだわぁ。」という子がいたことを思い出す

その子と遊ぶとか、その子の話をする度に、その言葉を聞いていた気がする。卒業してからも、「あの子どうしてる?いい子だよねぇ。」と、何度か言われた。

その子は確かに、明るくて、人なつっこくて、言いたいことをしっかり言える子。私の両親に対しても、堂々と世間話が出来たり、お世辞や冗談が言えたりする子。「○○(私)は、学校でも本当にいい子で、頭がよくて、すごいんですよ~。」と、私を持ち上げる会話ができる子。お菓子を出してもらえば、「わぁ、こんな美味しそうなお菓子、申し訳ないです~。うちではこんなの出ないですよ~」というような、気の利いた返しができる子。

一方、私は、人見知りで、大人と話すのがとても苦手で、緊張してうまく言葉がでないタイプ。
お世辞とか、気の利いた冗談も言えない。

でも、その子は、学校の友達や先輩からは、あまり好かれていなかった。どうしてだったのか、ちょっと思い出せないけれど。

それでも、私たちは仲良しだったし、その子が陰口をたたかれているのを知っていても、他のこと同じように陰口を言ったりはしなかった。

人の陰口を言うとか、

でも。本当は、少し苦手だった。
なぜかというと、「○○(私)は、頭がいいから~」「○○は、さすがだよね」と、私が勉強が出来ることを、ものすごく褒めてくるから。

私は、そこまで言われるほど勉強が出来るとは思っていなかったし、私の親はその子のことを褒めていて、私には「勉強だけできてもだめなんだぞ」と言うような親だったから。

そして、もしかしたら、「私の親は、私みたいな人見知りより、あの子のような社交的な子が好きなんだ」と感じていたせいかもしれない。


先ほど話した子どもの同級生ママさんも、他のママさんからはすこし困った人だと聞いた。

私はまだ出会って間もないので、先入観は持たずに、付き合っていきたいなと思っている。

でも・・・。おそらく、母は、度々言ってくるだろう。というか、もうすでに3度くらい言われている)

「あのママさん、話してて気持ちいいよね。いい人でしょ?」

不思議なもので、親にそのように言われると、「いい人だと思わないといけない」という呪縛にかかってくる気がする。

そして、なぜかその呪縛から逃れようとしてしまう。


不思議です。

もうこの思考回路が体の中に染みついてるとしか思えない。

ここに書いて、解放!!!

自分は、自分!自分の価値観で、生きていきます。






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