思い出が増えるにつれて
最近昔のことを思い出すことが増えた。
理由はたぶん二つ。
就活を少しかじりはじめて、自分ってどんな人間なんだろうとか、どういう人生を歩みたいんだろうとかを考えるようになったこと。
家にいる時間が長くてぼーっとする時間があること。
今日、ふと思い立って小学校までお散歩にいった。家から10分でいけるけれど、スーパーに行く道でもないし、行こうと思わないと通ることはない道。
入ることのできない門の外から、校舎や運動場、体育館を眺めて、楽しかった思い出、甘酸っぱい思い出がよみがえる。
土間に入る通路、教室から繋がる光庭、心が重かった体育館へ行く道のり、アサガオの植木を置いていた校舎の壁、チャイムがなって運動場から走り帰ったこと、友達と歩いた渡り廊下、学級委員に挑戦した6年生の時の教室、はっきりとしてはいないけれど、断片的な一瞬の記憶、そのときの感情がふっと心をかすめる。
1,2年生の時は毎日公園で遊んで、高学年になって交換日記したり、お家を行き来したり、公園でハリー・ポッターごっこをしたあのときの友達はどうしてるかな。
大学生になって始めたインスタでは繋がっているけれど、もう何年もあっていないし、メッセージを送るのも何かが遮ってできていない。たぶん、お互い変わっているのを知るのが怖いからだと思う。
小学校のときはあんなに仲が良かったのに、中学生という性格が少しずつ変わる思春期、クラスも部活も一緒じゃなくて少し距離ができて、高校が離れてからはほとんど会っていない。
それでも新しいステージで、また新しい友達ができるから、寂しさはそんなに感じることがなくて。
私たちは年を取るにつれて、思い出が増えていくし、新しいコミュニティに入って、新しい友達ができて、日々の忙しさに心と頭は今の出来事でいっぱいになる。
1ステージ前はよく思い出す。例えば今は、1ヶ月半前に終わった留学の思い出や友達のことをよく考える。だけれど、あんなに濃かった高校時代を振り返ることはどんどん減っている。
小学校、中学校、高校、大学、留学をして、もう2年後には社会人。
思い出はどんどん増えて、新しいたくさんの人に会って、思い出す頻度がどんどん減っていく昔の思い出。
今は鮮明に覚えている留学中の記憶も、10年後にはあまり思い出さなくなっていくのだろう。
そんなことを考えていたらなんだか寂しくて、昔が恋しくて、小学校時代の友達に会いたくなった。成人式、行けなかったけどやっぱり行きたかったな。
きっと成人式や同窓会は、昔の記憶を思い出して、自分の人生を振り返るためにもあるんだなと思う。
コロナの状況が終わったら、あのとき仲が良かったみんなに連絡を取ってみようかな。
2019.8-2020.7まで、スウェーデンに留学しています。留学テーマであるワークライフインテグレーションやジェンダーのこと、留学日記、その他心に浮かんだことをつらつら書いていきます。