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スウェーデンの年金事情 -スウェーデン留学#6

ご無沙汰してます。
今日の授業のディスカッションで面白いことを勉強しました。スウェーデンの年金について。

年金制度をどう持続させるかはどの国でも大きな問題になっていますよね。
スウェーデンも例外ではありません。
90年代の経済不況や、増加する移民への福祉政策にもお金がかかり、政府だけでは何十年後かの年金を保証できなくなりました。
そこでスウェーデンがどうしたか。


国民全員、株式に投資しろ!


ちょっと誇張して書きましたが、要はそういうことなんです。
政府だけでは保証できないから、国民それぞれが民間に投資してそこから年金を得るのです。
ただ株式に投資することは政府から強制されるけれど、どの業界どの企業にいくら投資するかはそれぞれで決められる。
わからないよ!って人に関しては自動的にある機関に投資するように調整されるそう。

一見、年金を投資で賄うなんて怖い!って思いますが、たしかに上手く動いてるかもなあとも思います。
投資で失敗したとしても、年金を失うことはなくて、なんでも一定額は保証されるそう。
まだちゃんと調べてないのですが、たぶん政府がそこは保証しているのだと思います。
(また時間があったら調べて書き足します。)

** **(追記: スウェーデン政府のサイトで調べたところ、年金の全てを投資で賄うのでなく、一部を投資するという制度らしいです。年金の大半は、日本と同じ形で政府から基礎年金として給付されるものでした。厚生労働省分かりやすくまとめてました!)

だから、その投資以外に個人的にお金を貯めておく必要はないそう。
税金が高くても老後にお金を貯める必要がないからこんな高負担でも回って行くんです。

また、日本でも金融庁が老後年金以外に2000万円必要だから投資しなさいっていう報告書を出して大きなニュースになってましたよね。
政府だけでは年金保証できないけど、その分を個人で投資すれば老後の資金も得られるし国の経済も回ってくっていう一石二鳥の仕組みです、言ってみれば。

だから、そんなリスキーな、って一蹴することでもないと思うんです。

しかしそれを国民全員に適用するスウェーデン政府はなかなか度胸があるなあって思うし、日本だと年金を投資で賄うなんてそんなクレイジーなことあるか!って大反対が起きるだろうなとも思います。

スウェーデンがこんな大きな変化を起こせるのは、投資の結果に関わらず一定額は保証できる政府の予算があるっていうことも一要因だと思います。

しかしそれだけではなく、批判が起きる大きな変化も起こしやすいというのも一要因だと思っていて、なんでか分からないですがそれはヨーロッパ全体にあると思います。留学を通して何故そうなのかも解明していきたいですが。

日本には日本の税金制度や経済状況、教養レベルがあって、その国に合わせた制度があるから、スウェーデンの年金制度が素晴らしい、日本もこうするべきだと言いたいわけではありません。
私はまだ知らないことがたくさんあるから断言できないけれど、この制度を日本に導入するのは無理だろうとも思います。
ただ自分自身で老後にお金貯めておかなきゃというプレッシャーを感じなくていいのは羨ましいですけどね(笑)

つまり、スウェーデンの年金制度が素晴らしいと言いたいわけでは全くなく、単にそんな大きな変化も起こせてしまうのはすごいなぁ、面白いなあと思ってこのnoteを綴りました。

最近投稿が滞り気味になっていて申し訳ないです。書きたいなと思っていることはいくつかストックしているので、また書きたいと思っています。気長にお待ちください🙇‍♀️🙇‍♀️

2019.10.18 ami


2019.8-2020.7まで、スウェーデンに留学しています。留学テーマであるワークライフインテグレーションやジェンダーのこと、留学日記、その他心に浮かんだことをつらつら書いていきます。