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日本語教師@名古屋茶話会Vol.2

2019年7月20日(土)名古屋駅近くにて日本語教師名古屋茶話会Vol.2が開催されました!

2回目の開催ですが、まさかの主催者さんが迷子になり遅れてくるというアクシデントに皆でウッソー!(笑)と笑い飛ばし和気あいあいのアットホームな雰囲気でスタートしました。(∩´∀`)∩

今回のテーマは

1.新しくやってみたこと(授業やレッスンなどで取り入れてみたこと)
2.好きなor気になる漢字教科書

の2つ。

今回も、知識も経験も豊富な現役日本語教師の方々が、授業で工夫していることや日本語教育において大事なこと、学習者にどう寄り添うか、学校ごとの指導方法の違いetc…を、活発に議論し情報交換する、実りの多い茶話会となりました。詳細は以下の通りです。

テーマ1、最近新しくやってみたこと

その1★多読・・・多読とは→にほんごたどく

授業の中に新たに多読の時間を取り入れました。

【指導者】日本語学習に向いている絵本や、無料でダウンロードできる物語を製本し、誰でも出来るように授業の進め方のプリントと共に教材セットを準備。

【学習者】読書記録や感想を書いて、みんなに紹介というかたちでアウトプットさせる。

▶やってみて・・・クラスや学習者のレベルによって差が出る。

夢中になる子はどんどん読む。持って帰って読みたいという子も出てくる。

意味がわからない子は読まずに別のことをし始める、教室がザワザワする=本の内容が学習者のレベルに合っていないため、教師はレベルに合った本をすすめるなど、ファシリテーターとしての役割が重要。

その2★出版社主催のセミナーで学んだ事の実践

初級レッスンにて、会話6ターン(生徒が満足する基準)のところ

自由会話で10ターンを実践してみた

・例文も大事だが、文脈を意識することが大事

・場面設定を自分たちで考える(本当に学習者が使う場面か?)

▶やってみて・・・学習者がとても楽しそうだった。

ペアでの会話練習、レベルの高い子と低い子をペアにした方がいいのか、レベルを合わせた方が良いのか?→クジが一番、学習者も納得する。

教師が選ぶと不公平感が出る。

その3★ロジカルトレーニング

ロジカルトレーニングとは・・・文型の正しさよりも、自分の意見を言えるように頭を使って考える、思考させるトレーニング

初級の段階から必要←自分の母語で言えないことは外国語でも言えない

全クラス同じ問題で比較・・・日本語のレベルが低くても考える力があればできる

▶やってみて・・・特にアジア圏は「自分で考えよう」ができない。

(背景)・大学の講義形式を良しとするアジア式の文化。

    ・親の支配が強く、子どもに選択権がない。

    ・親や先生に従うのが優等生という教育。

=自分で決められない、論理的なことを考えられない

<自己分析ノート>・・・何をやりたいのかを見つけてあげる

  子どもの頃好きだったことは何?
  何の教科が好き?

初級では勉強の方法を教えてあげることが大事

その他、進路指導についての面談の方法や、テストの作成について等々1つのトピックから色々話が広がりました。

テーマ2、好きor気になる漢字教科書

今回は4種類の教科書を見比べることができました。

その1★漢字たまご

非漢字圏の学生が増えた。初級・中級・上級とわかれているのが良い。

その2★ストーリーで覚える漢字300

母国語で漢字の成り立ちが書かれてある。デザインで覚えることができる。

漢字を面白い!と思う子が出てくる。クラスに1~2人漢字博士が出てくる。

「本」の語義にbookだけじゃなくessentialが入っているのが良い。中級以上になるとbookの意味で使われることはほとんどない。「本質」「本当」「本来」などessentialの方が重要。


その3★どんどんつながる漢字練習帳

パーツごとに漢字が出てくる。絵があってわかりやすい。

学習者は絵があると喜ぶため、黒板に絵を書いていた。(外国での体験談)

同じパーツであることで逆に覚える際に混乱しないか?初めて漢字を学ぶ初級レベルだと難しいかも?
・・・文型でも似ているけど微妙に意味が違う文は教える方も難しかった。似ているからこそ混乱する恐れも。

その4★Write Now!

英語話者には良い。

漢字も語彙、意味がわからないと意味がない。

わからない時はスマホOKにしている。
ミャンマー⇔日本語の辞書は少ないので
ミャンマー⇔英語⇔日本語の変換が必要。

初級は語彙を正しく、文型を正しく、が大事。

まとめ

アプローチの違うテキストを比較してみて、どのテキストにも良い部分があり、これは使いにくいかな、という部分もあり、、、結論

教科書は生かすも殺すも先生次第!

明言でました!\(^o^)/

文法の教科書も同様ですが、先生が腑に落ちていない、噛み砕けていない部分は学習者をラビリンスに招待しかねません。教材を自分の中に落とし込み、良いところを生かしつつ、自分なりの工夫を加えることが重要ですね。

その他、特定技能ビザについての話や留学生の進路について、東京福祉大の所在不明の留学生の件、授業の進め方に関して、何より語彙が大事、などなど話題は多岐に渡り、あっという間に3時間が経過。

真面目な話の中にも雑談も笑いも散りばめられていて、お菓子を食べながらワイワイと、とても楽しくて有意義な時間を過ごすことができました。

第3回は8月17日(土)開催です。

名古屋近辺の日本語教師の皆さん、是非!!!(≧▽≦)

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