「infantile」について


ameiroです。
本日は2023年9月27日に公開したオリジナル曲「infantile」の制作秘話などを語りたいと思います。


動画

制作経緯

初のデジタルアルバム「empathetic melody #01」をリリースしてから最初に出す曲として、アルバムで自分、ameiroを知ってくださった方に向けた曲がいいかな…とか、アルバムにはない曲調の曲を出してみようかな…と迷いに迷って、3,4曲くらいメロディーを書いていた時に、セールにてSynthesizer V AI 桜乃そらをお迎えいたしました。

そらさんの声で自分の過去に作った曲を歌わせたりしているうちに、バラード曲が合いそうな声質だけど、今までバラードらしいバラードを公開していなかったな…と感じて、バラード系の曲を制作することにしました。前述の3,4曲くらい書いていたものは、また別の機会で出すかもしれません。

制作にあたって

作曲・アレンジに関して

バラード曲を制作するにあたって、映画やドラマの主題歌のような壮大な泣きの一曲を作るか、哀愁感のある切ないエモーショナルな曲を作るか、などいくつか想像をふくらませました。
結果エモーショナル系にすることにして、BPMは100~110くらいでリズムが4つ打ちな感じで作り始めました。
fripSideの「split tears」あたりを思い浮かべながら制作していましたが、近年のfripSideに影響されているだろうクリエイターさんの曲を聴いていると間奏でシンセを使っているパターンが目立ったので、間奏のメロディをシンセで鳴らすことにしつつ、17年前くらいのサウンド(「split tears」の原曲は2007年に発表されたので16年前)を意識しました。

展開がそのままだと、この手の曲調の曲をあまり聴かない人にとっては後半が長すぎるかな…とも思い、2サビのあとのメロディーを入れたり変化を出してみました。
結果5分37秒の曲になりましたが、アウトロの長さを半分にしてたら5分17秒になってたかもしれない。

作詞に関して

歌詞のテーマは「時間の流れ」です。
17年前の自分を思い出しながら、当時の思い出に浸っているような風景をイメージして「あの頃の自分から成長できたのかな」みたいなことを考えて、哀愁感や切なさはあるものの暗い印象にならないように書きました。
タイトルは「幼さ」という意味合いでつけています。子供のころの思い出を大切に、大人になっていきたいという17歳の気持ち。
ただ歌詞が完成した時に、「大人になれない私」というフレーズが若干17歳のアイデンティティを壊してしまうのではないか…とか不安に感じてしまって、どうしようか悩んだりもしました。
だけど「大人と子供の境界線で迷いつつも、思い出を大切に未来へと進む」ということもメッセージに込めたいと思ったのでこれで行くことにしました。

最後に

1年間で5人(無料のMaiさんを含めると6人)目のSynthVをお迎えしたことで自分の曲の表現の幅が広がってきたところで、3年目にして初のバラードとなりました。
「エンドレス・ジャーニー」や「if my wish coming...」などテンポがゆったりとした曲はありましたが、バラードとして意識して作ったものは初めてですね。
これからも様々な表現方法を見つけていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします!

歌詞

冷たく曇った窓に 映る街並みは
遠き日の思い出のように ねぇ…見えなくなるの?
まとわりついた 心の中の幼さが
私の時間を止めている もう動かない時計みたい

いつからか憧れていた 自分ではない 誰かのことを
うらやましいと思えるのは 幸せなことだろう?

「ねぇどうか私の夢が、夢のままで終わらないように。」
瞳閉じて 無力な言葉で願う 儚い時間に乗せて…


代わりのないモノばかり 選び続けては
失うことの痛みを 知りすぎてしまっていたよ

降り続ける雨の中 孤独に浸って泣いている
私だけが成長できずに 街に取り残されて

「ねぇどうか私の夢が、夢のままで終わらないように。」
永遠など ただの幻にすぎず
かなわないことだったとしても
記憶の中で 微かに残る香りを追い掛けながら
幼き日に焼き付いた 時間の跡を探して 彷徨っている…

「もしも時間を戻せたら、やり直せるのかな?」
世界中 誰もが忘れかけた存在こそが
きっと、私のすべて…


「ねぇどうか私の夢が、夢のままで終わらないように。」
瞳閉じて掠れた声で 何度も願っても かなわないけれど
ねぇどうして 時間は無残に流れていく 意の背くまま
刹那の日に彩った記憶でさえ 色あせてしまうから…

「ねぇどうかこの思い出が、永遠のものでありますように。」
たったひとつの願い 大人になれない私のすべてになる…


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