「singing with this voice」について
ameiroです。
本日は2023年5月19日に公開したオリジナル曲「singing with this voice」の制作秘話などを語りたいと思います。
動画
制作経緯
ゴールデンウィークの時期にDLsiteでセールが行われていたので、まだお迎えできていなかったSynthesizer V AI 夏色花梨・小春六花を購入しました。
購入報告をツイートした際に、フォロワーから「夏色花梨の声好きなので楽しみです!」というリプライをもらったので、まずは花梨さんのボーカルで制作した曲を5月の投稿曲にしようと決め、
新たな歌唱ライブラリで新しい風を吹かせようと制作に取り掛かった曲は、相反して自分の原点回帰となるジャンル…トランス。
学生時代からJ-Tranceをよく聴いていて、ameiroの作曲処女作である「SERAPH」はその流れを汲んで制作した曲でした。
この曲のタイトルは「熾天使」という最上階級の天使を意味するものなのですが、そこからインスパイアして「天」という仮タイトルでボーカルトランスを作ることにしました。
(ちなみに「SERAPH」の曲名は、自分の名前の由来の「飴色紅茶館歓談」9話(単行本2巻に収録)で芹穂とさらさが訪れたアクセサリーショップの名前に合わせて大文字表記にしたという経緯があったり。SoundcloudのIDのameiro_seraphはこれが由来です。芹穂さんが「せらぷ…?」と読み間違えた時の表情が印象的でした)
制作にあたって
作曲・アレンジに関して
前述のように、「SERAPH」の流れを汲む曲を…と思い制作に取り掛かったので、綺麗なメロディラインのトランスを、「SERAPH」を制作した2年前の自分では作れなかったサウンドメイキングをすることに。
この手の曲は制作者にもよりますが、演奏時間が長くなりがちなジャンルなので(「SERAPH」は7分半もあります。2年間で制作した曲で最も長い曲です)、ボーカル曲としてちょうどいいくらいの尺に収めることを意識しています。
自分の制作した曲の長さは平均して4分50秒程度だったので、それくらいの長さでしっかりトランスの高揚感を出すことを考えた結果、イントロを長めに取って、アウトロに歌メロを入れるという手法を取りました。
正統派トランスらしい展開をしつつも、キャッチーさと神聖さを両立したポップミュージックになるような構成となっております。Bメロで2回転調させたところが個人的にお気に入りです。
作詞に関して
「天」という仮タイトルで制作した本曲ですが、セレスティアルな雰囲気を出しながらポップな感じにしたい…できることならあまり中二病にならないようにしたい…と思い、「歌声が世界の一部となる」というコンセプトを思い描きながら歌詞を書きました。
12月の「melodio」や、4月の「しあわせメロディーズ」のように、最近は歌声をテーマに書いた曲が多いので共通テーマではあるものの異なる世界観を表現できたらなという気持ちもあったかもしれません。
自分ってこの世界に何をのこせるのだろう?と疑問を抱えて生きていた主人公が「歌」と出会い、「これが自分の生きがいなんだ」という気持ちに芽生える…といったイメージを浮かべていただければ嬉しいと思います。
「優しさの中にある強さ」と歌詞に書きましたが、これが主人公像を最も位置付けているフレーズで、それに対して2番では「闇を切り裂き 雲間から差し込んだ光の梯子が 遥かな天へいざなう 道を作り出す」という着想時の神聖さを取り入れたフレーズにすることで、この曲の持つあらゆる感情を表現しました。
最後に
前作の「しあわせメロディーズ」、前々作の「エンドレス・ジャーニー」も「過去に制作した曲の流れを汲む」が制作の原点にあった曲で、今回もそうなってしまったので、単なるリプロダクトでは終わらないように新たな要素も取り入れ、ameiroというハードウェアをアップデートさせることができたかなと思っています。
しかし同じような作り方が続くとワンパターンになってしまいそうなのが個人的に不安に思っています…
そういうことで曲の作り方を再考しつつ、活動3年目に向けての準備を行いたいため、6月は新曲の投稿をお休みいたします。
7月は7日に活動2周年&セブンちゃん生誕祭曲を投稿したいと思いますが、たぶん1年くらい前に制作してストックしている曲を出すかもしれません。
NEUTRINOのバージョンを2.0にして再出力させたうえで仕上げようと考えています。
歌詞
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