ストリーマーはバニーガーデンをやめろ

 怒りを感じている。これはバニーガーデンについての怒りである。ストリーマーたちがバニーガーデンを面白可笑しくプレイすることへの怒りである。
 バニーガーデンは女の子とお酒を飲むお店に行くシミュレーションゲームであり、基本的にはリアルに作られているが、ゲームなので下着をプレゼントしたり借金でゲームオーバーになったり好感度メーターを買ったりすることができる。しかし、これはしてはいけない。ゲームだから何のペナルティもないと思うかもしれないが、それは違う。ペナルティはある。それを君は分かっている。
 ゲームだからといってそんな生き方をして、それで満足できるのか?そんな生き方をフィクションに吐き捨てて、それでバニーガーデンを楽しめるのか?答えは分かっている。
 ふざけるなよ。フィクションで自分に嘘をつくやつが誠実なわけがない。二回目の来店で15万のバッグを買うやつがいるわけがない。僕は初の来店の二週間後の日曜日は「めっちゃ来るな」と思われたくなくて寝るという選択をしたし、初来店の一ヶ月後にこれくらいなら気色悪くないだろうと考えて6000円のマカロンを持って行った。自分はいつもビールしか飲まないし、フードもフライドポテトかピザしか頼まない。僕の方がバニーガーデンを楽しめている。
 そりゃあ、それがストリーマーの仕事だろう。キモい発言をした方がコメント欄は盛り上がるだろう。早い段階で一番高いプレゼントを買ったやつが一番キモくて一番偉いだろう。しかし、それはもういい。そんなのは一周目にしか面白くない。それしかストリーマーがバニーガーデンを面白く放送する手段がないのなら、さっさと古巣に戻れ。

 実際バニーガーデンには他の面白さもある。例えばこのシーンはかなり良かった。そんな話はしてないのに、飲みの場の勢いで出た「独り占めしたくなるかもね」という醜い本音が、シームレスに無視されるシーン。美しさがある。
 バニーガーデンは、このようにコミュニケーションを矯正されるゲームだ。矯正されたコミュニケーションの中に身を置いて、流れに任せる心地よさを味わうゲームだ。
 それを、自分のキモさを発揮してもいい、何ならそれをわざわざ作り出して発表するゲームかのように扱いやがって、つまらない。
 もう一度言う。フィクションで自分に嘘をつくな。バニーガーデンをちゃんと遊べ。ズームインして下着を覗くな。そんなことをするな。ちゃんとしろ。

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