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「思い立ったが吉日」発足から現在まで

この投稿では「思い立ったが吉日」発足から現在までの経緯を今後のために記録を残しておくという目的も兼ねて、簡単にまとめておきます。

①ARTISTS’ FAIR KYOTO 2020 開催中止
 2020年2月末〜3月頭に開催を予定していたARTISTS' FAIR KYOTO 2020が、新型コロナウイルス感染拡大防止のため開催中止となる。
同アートフェアは、2月26日昼ごろに政府から通知された「スポーツやイベント等の中止・延期又は規模縮小の要請」を受け、同日夕方に開催中止を決定。(2月26日夕方の時点で、同アートフェアの会場の一つでは既に作品搬入設置作業が完了していた)


 中止の決定を受け、同アートフェアに出展者として参加していたフェアフェアは関連開催会場の一つであるBnA alter museumに作品を移動して公開予定だったパフォーマンスを実施。

 また同じく出展者の黒川岳は3月1日に、展覧会場にて実施予定だったパフォーマンスの一部を鴨川にて実施。この時米村優人も鴨川に作品のひとつを持ち出し、パフォーマンスにも参加した。フェアフェアの一員であるMIMIC(熊野陽平・岡本秀)はこれらの動きを映像で記録した。


②KG+開催時期延期決定から展覧会構想
 京都市下京区のヴォイスギャラリーでは4/17~5/17にKG+の展覧会を開催予定であったが、KYOTOGRAPHIEはコロナウイルス感染拡大防止のため秋に開催延期を決定。このため、当初の開催予定期間の予定が空白となる。


 ヴォイスギャラリーの松尾惠氏は3月1日、黒川のパフォーマンスを観に鴨川デルタに訪れていた。ARTISTS’ FAIR KYOTO 2020中止の情報を知っていた松尾氏は、フェア中止を受けて困っている作家がヴォイスギャラリーの空間を使用し、KG+の当初の開催予定期間に作品を展示してはどうかと黒川に提案。同アートフェア中止を受けて作家の起こした反応のアーカイブ公開を中心に展覧会を行うことを構想した上で、黒川からフェアフェア・米村優人に話を持ちかける。


③第一回ミーティング
 3月17日、ヴォイスギャラリーにて第一回のミーティングを実施。参加者は松尾惠・宇野湧・熊野陽平・黒川岳・米村優人の5名。開催期間を5月1日から5月10日とすること、米村から発案されたプロジェクトタイトル「思い立ったが吉日」などがここで決定する。
 この時点では、実際のギャラリー空間を使用して鑑賞者が普通に入れる状態を想定していた。(開催期間がそんな状況では無いことも予想されたが、すっかり収まっている可能性もあるかもしれないという話も出ていて、ひとまずの決定であった。)


 ギャラリー空間ではARTISTS’ FAIR KYOTO 2020にて公開予定だった作品の展示や、フェア中止を受けて各々が行なった活動のアーカイブ公開、作家と鑑賞者の対話を促すようなイベントなどを実施することを考案。
 またギャラリーの外では、路上空間を使用してパフォマンスの実施や周辺の開館しているギャラリーを案内して周るツアーイベント等を考えていた。

④第2回ミーティング(4月2日)
 第一回目のミーティングから2週間が経過。それまで各々がプランを考えてgoogleドキュメントに共有していたが、この2週間でコロナを取り巻く状況が大きく変化していた。対面でのミーティングは適切でないと判断し、スカイプを利用しオンラインで実施。


 当初のプランはかなり人が集まることを念頭に置いたものだったが、実際のギャラリー空間に人が集まる状況を作ってはならないと判断。ギャラリーに作品を搬入はするが空間内には誰も入れない、道端からギャラリーのガラス扉越しに鑑賞してもらうというプランに変更した。(ヴォイスギャラリーでは既に第一回の「非接触無人販売展」が開始直前だった。)

 ギャラリー内でのパフォーマンスやイベントは全て各自が自宅等で非接触に実施し、オンライン中継で公開することとした。また、ヴォイスギャラリーのHPにてコンテンツ情報を一覧できるようにし、オンラインショップで作品を購入できるようにすることも決定。


⑤第3回ミーティング(4月12日)
 さらに状況が悪化していったことを受け(4/7には緊急事態宣言が発令された)、搬入のためギャラリーに作家が行くことも心配であるという声も上がった。このため、搬入には車を持つ出展者一名が各出展者の家々に周り作品を回収し、搬入を代行して行うこととした(作品の受け渡しも非対面に行う)。


 また、プロジェクトのオンライン展開の比重が大きくなることも想定して、参加者間でのウェブツールやSNSに関する情報交換も行われた。

⑥第4回ミーティング(4月22日)
 緊急事態宣言が全都道府県に適用されたことやメンバーの健康を考慮して、ヴォイスギャラリーでの作品搬入・展示公開を実施しないことに決定。
 ただ、街中に実際に存在しているヴォイスギャラリーに明かりが灯っていることも重要なのではという声もあり、代替案を検討。そこで、黒木結の発案によりヴォイスギャラリーの「立版古」を制作・展示することを決定した。
 参加作家それぞれがヴォイスギャラリーでの展覧会を構想して「立版古」を制作し、それらのデータまたは実物をヴォイスギャラリーに送付、松尾氏によってギャラリー内に設置されるということになった。


 この他、刻々と変化する状況下での参加者の思考やプロジェクトの変遷を記録しておく必要があるのでは無いかという意見があり、noteにて文章で投稿していくことや、MIMIC(熊野陽平・岡本秀)による本展覧会のアーカイブプランについて共有した。

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その他、ミーティング以外の時間にもメール等で連絡を取り合いながら細かいプランの調整を行なっている。米村優人の「田園Live」など、会期前から既に始まっている活動もある。

以上。
それぞれの状況下でのより主観的な報告や、当時の参加者各人の心境や思考については今後の投稿でメンバーから語られていく予定。


2020年4月26日(日)
黒川岳

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