【ネタバレ】Switch版Cresteajuを語りたい フェイマル~クレスフィールドまで

Switchクレスのざっくりした感想と考察(〜クレスフィールドまで)です。
ネタバレあり、箇条書きです。
※PC版はプレイ済みなので、PC版のストーリーを全て知った上で改めて感じたこと、考察したことです。Switchでの追加要素は初見です。



・アネートを発つ前、ナックとの出会い。声めちゃくちゃ可愛い。癒し。
戦闘で自分の体力危うくなった時に「みんな大丈夫?」って仲間の心配するの、胸がギュッてなる……良い子すぎるでしょ……なんて妹を持ったんだディザの兄貴……。

・フェイマル水の遺跡、ルナンの過去、フィルガルトの過去。
「進んでいた“のに”ではなく、進んでいたからこそ滅んだ」「自らに相応しくない力を持つことは自滅を招く」「空も海も大地も同じ。違うのは自分たちだけ」「世界からすれば自分たちは小さい。けど自分たちには大切なこと」
ここの会話なんかすごく好きなんだよなぁ。ふと昔のことに関心を持った時の、世界とか宇宙スケールまで視野を広げて考える特有の感覚あるよね。他愛もない雑談っぽいんだけど、とても好きな会話。
・地の遺跡での精神体の話は、その後の生命兵器の話や、のちのワンダリングソウル戦に向けての前触れの役割もあるんだな。
「し・り・ぐ」の本も、ストーリー後半に出てくる重要なワードの伏線が既にこんなところに。会話で「生命兵器が言うことを聞かなかったらどうするんだろ」という疑問があったが、まさにその答えが同じ部屋の本に書いてあったとはね……。

・フェイマルでアズグレイ訪問イベントの後、海辺でルナンとディザ会話。心配され、もしものことは考えるなと励まされる。夜の海辺というシチュエーションも相まってここの会話ほんと好き。ルナンがディザに「クレイシヴを追ってるなら、私に付き合わせるのは悪いわ」と言ったけど、なんかもうこの時点で涙出そうだった。一緒に盗賊を討伐したり遺跡で調べ事までしたのに、まだこの時は“バラバラ”だったのかなって。むしろルナンは女性の心理からそれを確かめたくて「ずっと一緒にいて欲しい」のサインを出したのかな。この一言がある意味一つの分岐点で、そして実際この後ずっと一緒に旅していくのを思うと泣けてくる……
ここでディザが「お前といたほうがクレイシヴに出くわしそう」と言ってくれて本当に良かった。でルナン「クレイシヴに会いたくて私と……?」、ディザの答え聞けず……〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!
ディザ、わかってるよ。それだけじゃないもんな。

・そして、エターナル会議の盗聴と乱入。
アズグレイの声はまさに敵のトップといった風格で、若々しさと威厳を兼ね揃えた声だった。ラーフィアも艶やかな大人の女性って感じで思ったより悪女的?というか。フォールンに話しかける時のあの親しみを込められた口調、幹部同士で信頼を寄せ合ってるのが伝わった。
エドは話し方に図々しさが溢れ出てて面白い。好き。
で、エターナルの真の目的、ルナンの乱入。この行動は仲間を危険に晒すことになったが、彼女の怒りはもっともだ。エターナルは最初からルナンの故郷を手に入れるつもりで、襲撃も計画的だったのだから。きっと“天罰”を口実にするために最初から首を横に振りたくなるような条件をクレスフィールドに提示してたんだろう。ゲスいにも程がある。

・彼女が怒りを抑えることができなかったのは、感情的な人物だから、お転婆娘だからという説明で十分なのだろうか(あるいはのちに出てくる「不制御時の感情が不安定」ということに関係しているのか)。
自分は、“片親”という彼女の家庭環境にもいくらか起因しているんじゃないか、などと想像して、あれこれ考えてしまったのだが……上手く文章にできないのと、それを言ったらサヴィアーやシンディも親が片方しか出てこないことの説明が必要になるので一旦省く(もし言語化できた日には語りたい)。
ただ、少なくとも言えるのは、彼女はガゼールに預けられてから6年間、最大限の愛を注いでもらっただろう。それでも、目的も動機も時機も選べない危険な旅をするには、覚えてるだけの6年間という経験では足りなかったのかも知れない。
だからこそ、その道中で失敗を受け入れてくれる仲間と出会えたことが、未熟さを埋める何よりの宝物。ガゼールが教え足りなかったことをディザをはじめ仲間たちが補ってくれる。みんな旅では先輩だからね。

・フェイマル出発時、シンディは実はエターナルだと告げ、お別れ。この時サヴィアーだけ何も言わず、最後まで彼女を見ていたね。「・・・」とかもなし。ただ静かに見ているだけで、歩き始めるまでが長かった。
こういう細かい心情描写があるんだよなぁ。何か言うのではなく「何も言わない(≒言えない)」という表現。その後もサヴィアーの口からシンディの名が出ることは(サヴィアー編に入るまで)ないのだけど、心のどこかにずっと突っかかりはあったはず。
・クレスフィールド高地のボス戦。ここでルナンは背後から襲われるが、何も起こらず。このシーンの真相がわかるのはだいぶ後なので、進むうちに忘れそうになる。でも明らかに何かあるだろ、と思わされる伏線の場面。

・クレスフィールド到着。故郷に帰ってきた懐かしさと喜びよりも、その故郷がエターナルのものになっている悔しさのほうがルナンの中には強いだろう。
モブの奴らと話してても、マイホームもらえてはしゃいでる奴とか、襲撃に参加した一人であることを自慢げに話す奴とか……もうそんなん、エターナルの町じゃなければその場で取っ捕まえて、ボコボコに拷問して町のみんなの居場所を訊くとかしたくなるレベルだけどね(※ルナンたちはそこまでダークじゃありません)。
・自宅の前でディザと会話、ルナンの昔の話。図書館でのメモリーオーブの話。
ルナンは少し前から、徐々に孤独を感じていたと思う。水の遺跡でルナン以外のみんなは昔話を懐かしんでいたのに、自分だけ懐かしめるだけの過去がない。幼少期の記憶が人間の土台なら、ルナンはその土台がない状態。不安定なのは当然。それにも理由があって、自分に必要ないものだからではないかと考えるほどに。
だからこそ、最低限覚えている過去のことを話している時だけはホッとするのだと。きっとディザはその孤独を感じ取って「オレたちがいる」と言ってくれたんだよね。

・幻惑の樹海へ。奥の保存装置へ着く前に「夢でこの森にいたことがある」と言うルナンに、サヴィアー「夢が未来を知ることはありませんよ」。この言い方も、ストーリーを知っていると本当に巧妙だなぁというか。
夢は“未来”ではない、ということは……? そう連想させる、ディザと会った森での“寝言”に引き続いてすごい暗示だと思った。

・そしてラーフィアを倒してアズグレイと対話。彼らの理想は「弱き者を助ける」。町々は独立していて繋がりがないから、助け合うことがない。例えばドーグリが盗賊に奪われた時、アネートはエターナルがなくても力を貸しただろうか? クレスフィールド壊滅の報を知った人々は「ひどいな」「俺たちも気をつけようぜ」と言うだけで、「彼らを助けなければ」と考える人はいなかった(エターナルを敵に回したくないだけだろうが)。
そこで国家を作ることで独立した町々を一つにする、そして弱者を救うというのがアズグレイの理想。話だけ聞けば理にかなっていると思う。
しかし既にルナンたちがツッコミ入れてるように、救おうとしてるのに従わなければ襲って町を奪うってのは本末転倒だし、弱者救済のために“戦う者”が要る理由とは?? 彼らは力に固執しているように見える。
「多少の犠牲は仕方ない」ってのは、犠牲を減らす努力をしてなお限界を感じた時にだけ言う言葉であって、進んで犠牲を生むための免罪符ではないんよ。
・そのあと、クレスティーユがいないとわかる。中にあった保存装置は二つ。その後、クレイシヴが現れて「クレスティーユは既に目覚めている」と言い、ルナンがそうだと。ルナンは謎の光景が浮かび上がり、“扉”が開かれる。
ここは本当に、こう……鳥肌展開。勘のいい人であれば、クレイシヴが何を言っているのか、そして二つの保存装置のうちもう一つは誰なのか……ここで全て察せるのかなぁ。画面上に映るだけで、「保存装置が二つある……?」と会話で触れたりもしないからここは見逃しやすい。でも察してる人をどっかで見た気がする……。

・その後、気絶したルナンが目を覚まして夜、ナックとの会話もうるうるしながら見てた。みんなそれぞれの目的と事情を抱えているのに、みんなルナンのことを想ってるし、手伝いたいと言ってくれるし、「ルナンもみんなのこと考えてくれてるよ」と言ってくれる。ただただ最高の仲間。
むしろルナンが持つ何かに、みんないくらか引っ張られていく部分もあるのだろうね。
そうして次の目当てはメモリーオーブへ。



以上、クレスフィールドイベントまでの感想・考察です。
生命兵器はもう蘇っていて、しかもそれが主人公……?
ここからクレスの物語は一気に加熱していくのですね。主人公VSエターナルというシンプルかと思われた対立構造を、クレイシヴが躊躇なく掻き乱してカオスにしていく。
そして主人公は自身の中に封じられた内面の奥深くを覗いていくことになります。戦いであり冒険劇である前に、ドラマなんですね。とてつもなく濃厚な。


Cresteajuはこちら


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?