自分を真ん中に持ってくるのが難しかったとき、バス停を少しずつ動かして希望の位置まで持ってくる話が役に立った
好きなものを「好き」ということが、昔から苦手だった。誰かが欲しそうにしているラスト1個のケーキがあれば、自分が欲しくてもその人に譲った。気になる人がいても、別の友だちが好きといえば、だまって忘れようとした。
使いたいクレヨンがあっても、手を伸ばす人がいればサッと手を引っ込める。それも、知られないようにこっそりと。自分が我慢して済むのなら、すました顔をしてその場をやり過ごした。お互いに、好意を持って友人になりかけたのに、間に割り込んでくる人がいると、面倒くさくなって、自分から