night owl

元編集者、ライター。子どもの作文指導者。晴れと雨と曇りと強風が入り混じったような天気が好きです。日々、心に留めたことを中心に書いていきます。

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最近の記事

クリエイターのインスピレーションのタネー鬼滅の刃&シン・ゴジラ&千と千尋の神隠し

美術館や博物館へ行くと、「これ、どこかで見たことある…」と思うことがある。もしかして、クリエイターたちのインスピレーションを得ているものでは?と思ってしまう。 まず紹介するのは、十和田市現代美術館で見た作品。作者の塩田さんによると「展示空間全体を包み込んだ赤い糸は、時間と記憶を運ぶ船をこの場所に繋ぎとめています」ということだそうだ。また「木製の細長い船は、十和田湖にあったもの」だ。 これを見たとき、テレビアニメ「鬼滅の刃」に登場する、鬼の累が発する血鬼術を思い出す。赤い血

    • 授業中寝てばっかだったわたしは、一体IQいくつだったのか

      サブ教科以外、ずっと寝てる 中学生のころ、授業中ずっと寝ていた。寝始めるのはたぶん、授業開始後、2、3分後だ。数学の先生が教室に入り、みんなであいさつする。「起立、れい、着席」先生が黒板にチョークで「連立方程式」と書く。 ここで、持っている白いチョークがポキッと折れる。先生、またかよ。力、入れすぎ。新品のチョーク、毎回折ってますよね。新品じゃなくて、小さめのじゃだめなんすかね。折れたチョークで書くと、文字がなめからじゃなくなって気持ち悪い…ハイ、このへんで夢の中。 「お

      • 佐藤二郎さん舞台「そのいのち」と、ハン・ガン著の「菜食主義者」に共通するテーマ

        佐藤二朗さんのXアカウントをフォローしている。夜中に突然「うんこ。」とつぶやいたりする軽やかさが、すきなのだ。 その佐藤さんがお知らせしてくれた『そのいのち』という舞台の先行チケットを、かなり前に購入した。なんの前情報も入れずに。舞台当日、おそらくおもしろいだろうという予感は、当たっていた。 脚本は、佐藤さんが書かれている。そして、障がいのある妻の夫役も演じられていた。佐藤さんは、生きている人間が誰しも持っている、エグミやアクのような部分を、ユーモアをたっぷりに演じられる

        • 令和ロマンのライブを見て考えた、おもしろいコンビ名

          令和ロマンの漫才が、好きだ。昨年のM1で見たときから。緻密でクリエイティブ。でもって、即興的でもある。幕張でライブがあると知ったので、(ライブは初めてだったが)観に行った。 漫才との出会い子どものころ、毎週末ヒマを持て余していた。しかし家にあるのはテレビだけ。だから、テレビばかり見ていた。「独占!女の60分」や「笑っていいとも!増刊号」、「スーパージョッキー」、「よしもと新喜劇」など。何年も見続けた。ただ、楽しみにしていたのは「笑っていいとも!増刊号」だけ。 中部圏に住ん

        • クリエイターのインスピレーションのタネー鬼滅の刃&シン・ゴジラ&千と千尋の神隠し

        • 授業中寝てばっかだったわたしは、一体IQいくつだったのか

        • 佐藤二郎さん舞台「そのいのち」と、ハン・ガン著の「菜食主義者」に共通するテーマ

        • 令和ロマンのライブを見て考えた、おもしろいコンビ名

          キョンキョンと小林さんーちょっと年上の、偉大な先輩

          キョンキョンのこと 小学生のとき、キョンキョンのラジオが軽トラックから流れていた。母親と家の茶畑で摘み取った茶葉を、山奥の業者に売りに行く途中で、だ。ド田舎なので、電波があまり届かずかすれた声だったが、確かにキョンキョンの声で、リスナーの相談を受けていた。 「学校に行きたく、ないんです」というような相談内容だった。キョンキョンは、ひとこと「行きたくなかったから、行かなきゃいいんだよ」と答える。その言葉にわたしは衝撃を受けた。そんな選択肢、あるんだ! キョンキョンは、80

          キョンキョンと小林さんーちょっと年上の、偉大な先輩

          散歩途中でかぼちゃをひろった話

          ウォーキング途中、見つけたのだ。畑に、かぼちゃがたくさん転がっている。ざっと見た感じ30~40個。「ご自由にどうぞ」と書いてある。これはありがたい。この物価高のご時世に、とてもとても助かる。あざっす! 瞬時にレシピをいくつか、考える。かぼちゃの煮物。スープ。サラダ。天ぷらもいいな。しばらく我が家のメニューは、かぼちゃ祭りだ。そうすると、腐らない程度に、いくつ持っていったらいいだろうか。 かぼちゃの大きさは大・中・小それぞれある。形は、まん丸、いびつ、いぼのようなぶつぶつが

          散歩途中でかぼちゃをひろった話

          ハン・ガン著「すべての、白いものたちの」の紙について考える

          ノーベル文学賞を受賞されたハン・ガンさんの著書を読みたい、と思った。純粋にただ、内容がおもしろそうだと思ったから。 図書館で本を予約し、借りる。本をよく見ると、紙の色が違う。なぜだろう?タイトルや内容と、関係があるのだろうか。 紙の色をはっきり見たいと思い、外で読んでみることにした。空の青さと、芝生の上が気持ちいい。緑色の上で、本の白さがより際立って見えた。 本を開く。パラパラとめくる。紙の色や材質が、一定のページごとに異なる。白っぽい白、黄色っぽい、白。粗い感じの紙。

          ハン・ガン著「すべての、白いものたちの」の紙について考える

          子ども時代のこころを正確になぞってくれる―ルックバックを観た話

          これは、アラフィフのおばさんが、映画「ルックバック」を観に行って泣いた話。 「青春」とか「少年ジャンプの原作」とか「アニメ映画」とか言うと、青少年向けと思われがちだ。しかし、本当にすごい映画は、年齢や性別、国、時代をも凌駕する。ひとことでいうと、そんなふうにこの映画を絶賛したい。 で、ものすごくざっくりこの映画のあらすじを説明すると、漫画家を目指す小学生女の子ふたりの成長を追ったストーリー。 まず、映画がはじまってすぐ、最初。ピアノのBGMが流れる。なぜか、泣けてくる。

          子ども時代のこころを正確になぞってくれる―ルックバックを観た話

          女性も男性も、窮屈でないほうへー「虎に翼」が終わるさみしさと感無量の理由

          最初から最後まで見ようとしている朝ドラは、初めてだった。「虎に翼」の何にそんなに惹かれたのか。理由は、扱うテーマがどれも新鮮だったから。 夫婦別姓、同性婚、男女格差、女性の社会進出など。脚本家の吉田恵里香さん、難しいテーマを拾いまくる。例えば、バレーボールの試合でどんな場所に球が落ちてきても、次の攻撃に繋げるため上手にレシーブしまくる感じ。 一話が終わるたび、うーんと考えさせられる問題も多い。ただ難しい問題だけが残されるわけじゃなく、セリフや表情にユーモアもふんだんに込め

          女性も男性も、窮屈でないほうへー「虎に翼」が終わるさみしさと感無量の理由

          自分を真ん中に持ってくるのが難しかったとき、バス停を少しずつ動かして希望の位置まで持ってくる話が役に立った

          好きなものを「好き」ということが、昔から苦手だった。誰かが欲しそうにしているラスト1個のケーキがあれば、自分が欲しくてもその人に譲った。気になる人がいても、別の友だちが好きといえば、だまって忘れようとした。 使いたいクレヨンがあっても、手を伸ばす人がいればサッと手を引っ込める。それも、知られないようにこっそりと。自分が我慢して済むのなら、すました顔をしてその場をやり過ごした。お互いに、好意を持って友人になりかけたのに、間に割り込んでくる人がいると、面倒くさくなって、自分から

          自分を真ん中に持ってくるのが難しかったとき、バス停を少しずつ動かして希望の位置まで持ってくる話が役に立った

          ジャパンキャンサーフォーラムで得たこと

          がん患者だからといって、患者らしいことはしてこなかった10年。ただ何もしていないわけではなく、がん関連の本を読んだり、医師の書いた乳腺外科ブログを読んだりして情報集めはしていた。 今回、初めてジャパンキャンサーフォーラムというイベントに出かけた。国立がん研究センターで、最新のがん情報を得られるフォーラムだ。 参加した一番の目的は「再発・転移 乳がんの薬物治療 2024」の講座に参加するため。実際に聞いてみて、「オリゴ転移」や「乳がん再発患者の生存率が以前と比較してのびてい

          ジャパンキャンサーフォーラムで得たこと

          雨の日にときめくこと4選

          朝から雨の日。こんな日は、家でできるときめく作業をしたい。お金のあまりかからない、最近楽しかった雨の日作業をいくつか紹介したいと思う。 その①アンティークボタンでヘアゴムづくり コツコツ集めているボタン。アンティークものもあれば、100均で見つけたものも。これを、帽子につけたり、ヘアゴムにしたり、無地の服のボタンに付け替えたり。これ、めちゃくちゃ楽しくて、晴れの外出もワクワクする。 その②アマプラ映画を視聴 ここ半年以内で視聴した作品の中から、雨の日に特に味わい深く楽

          雨の日にときめくこと4選

          好かれる努力はしなくていい、嫌われない努力を

          子どもは、標準か標準でないかに分けられることが多い。お腹に宿したときからだ。産科医から「頭の大きさが、標準より小さいですね」、無事産まれても、「うちの子の体重、標準だって」と、ママ友に言われてドキリとしたこともある。 健診では小児科医に「発語が、標準と比べて遅いですね」、自治体の健診でも「歯が生え始めるのが標準と比べて…」と。地域差や時代にもよると思うが、わたしのときは、言われっぱなしでフォローが少なかったから、親としていちいち不安になった。 自分の子どもが中高生になった

          好かれる努力はしなくていい、嫌われない努力を

          手帳は心の貯金通帳ー続けるための、たった2つのこと

          開くたび、ゆるイラストでほっこりしたい 昨年から始めた手帳。参考にとみなさんの活用術を読んで思った。すごい、ハードル高いな。わたしなら、毎日手書きで、丁寧に、ぬかりなく書ききれるだろうか。きっと途中で挫折するぞ、と。できれば楽しく思い出して、ゆるゆる続けたい。 そこで、2つのことを軸に進めてみた。 使ったお金、やったことなど具体的な事実を文字で書く つい開きたくなるような、ゆるほっこりしかけをイラストで描く 今回は、2についていくつか紹介。2の「ゆるほっこりしかけ」

          手帳は心の貯金通帳ー続けるための、たった2つのこと

          20年ぶりの、鎌倉をなぞる旅

          ずっと昔、当時働いていた会社の友人と鎌倉に行った。子どもが生まれる前だから、20年くらい前だ。その時は鶴岡八幡宮、銭洗弁財天、長谷寺などを参拝。鎌倉大仏で胎内拝観、人力車に乗り、雑貨屋でアンティークボタンを購入…したような気がする。 その数年後、子どもを出産した。赤ちゃん用にベージュの毛糸でベストを編んだ。それに合うボタンを探していたとき、鎌倉で購入したボタンを見つけて縫い付けた。ボタンは透明なピンク色で艶があり、赤ちゃんに似合っていた。 赤ちゃんにベストのボタンをつけて

          20年ぶりの、鎌倉をなぞる旅

          時透有一郎に共感しかない件について

          死ぬ間際まで誤解される有一郎 誰にも気づかれないよう、先に険しい道を進み、茨の道のとげを取り、転びそうな石を拾い、地面をならす。本当は一番、まわりのことを考えている。そんなキャラが好き。 「鬼滅の刃 」の登場人物では、断然、時透有一郎だ。有一郎は、主要キャラではなく、天才剣士・時透無一郎の双子の兄で、11歳で弟をかばって亡くなってしまう。口が悪く、死ぬ間際まで弟から誤解されていた。 そんな時透有一郎に、共感しかない。ひとことひとことが、刺さる。涙が出る。「人のために何か

          時透有一郎に共感しかない件について