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自身の記事の中から、詩をまとめています。
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2023年7月の記事一覧

気づき

伸びをするときに 強く目を瞑ると 真っ暗な視界に チカチカと光が散らばる それが テレビの画…

life

カーテンを閉めようと 窓に向かえば 太陽の裾が空に滲んで 腰を下ろした町を描く 手が止まる …

昼下がり

扇風機 椅子の軋み 遠くの飛行機 世界が動いていること 世界に奥行きがあること それを微か…

花の声が聞けるなら

「心が弱い人の病気」じゃない びっくりするくらい忍耐強くて びっくりするくらい勇気がある …

始まり

蝉が鳴いて夏だと言ってくる 尺取り虫の様に 私の身体はまだ追いついていないのに そうぶつく…

よっとっと

私を許さない者 私を否定する者 私が一番許せない者 私が一番嫌いな者 想い想われ 振り振られ …

季節の混ざり目

梅雨と夏が混じる日 明度を落とした空の 灰色が溶け出して ぷつぷつと庇で踊る 透明度の高い湿度が心地良い 耳を叩く音も 地面が焼ける匂いも無い 季節の混ざり目に 身体が沈んで あなたの声が浸みてくる 思わず空を見やり 無数の水分子に映る あの日を想う これからとこれまでの 混ざり目

夏の扉が開いた日