トラブル対応は『予後の良さ』を重視して
私は参謀気質が強いので、トラブルが起きて何らかの対応が必要になった時は、すぐに状況を分析して戦略を考えます。行き当たりばったりの対応はしません。
戦略としては、当事者が消耗しないことが最優先です。
そのために重視しているのは『予後の良さ』です。自分も相手も当事者全員が必要以上に傷付かないこと。
目的は『相手に理解してもらうこと』です。
理解してもらえば、相手は同じ事を繰り返す可能性が低くなるので、世界が平和に近づきます。
自衛のための反撃は必要です。
「石を投げたら投げ返される」を見せるのも、一定の効果はあると思います。ですが、それで疲れてしまっては本末転倒ですし、正論で殴って完膚なきまでに叩きのめすと、相手に鬱憤が溜まって負の感情が凝縮してしまいます。
鬱憤を溜める前の感情の逃げ道があれば、時間はかかりますが、いつか完全に理解してもらえる確率が上がると考えています。
私が戦略を立てるときに意識しているのは
・私自身が感情的にならないこと
・イラっとしても脊髄反射しないこと
・相手に冷静に考えてもらえるように余白を作ること
です。
「相手の人生も続く」という視点を忘れなければ、トラブルでイライラしていても優しい選択ができると思います。
*もちろん相手次第では石を投げ返すことも必要です。それが一番予後が良い場合もあります。トラブルの種類によって臨機応変に対応すべきだと思います。
例えば著名人がアンチに攻撃された場合。
アンチにはアンチなりの "理由" や "そうなるに至った背景" があるはずです。きっとそれは当人は無意識だと思います。
今回の落合さんの炎上なら、多分メディアからの洗脳が背景にあります。
個人vs大衆という構図の場合、反撃するにはターゲットが大きすぎるので、個々に対応していると疲弊してしまいます。
そういう時は問題の本質を訴える手段が効果的です。
反撃ではなく「少し落ち着いて考えて欲しい」というスタンスで。
大平さんの時のような一発逆転は奇跡です。
大平さんの場合はアンチのアンチポイントが一点に集中していたので、他のアンチと闘う著名人とは少し事情が違いました。
大平さんのアンチは、大平さんに対して怒りを持っていました。その大きな怒りそのものが誤解だったというインパクト、加えて、正義を信じていた自分自身が大平さんにとって加害者になっていたというインパクトがありました。それが、一瞬で評価を変えることが出来た要因だと分析しています。
他の著名人の方々の場合は「なんか気に入らない」という個人の嫌悪感から生じているのが、ほとんどです。
他人に対して好き嫌いはあって当然です。それは本能なので。
万人に好かれる人も、万人に嫌われる人もいません。
問題は自分の嫌悪感をもって他者を攻撃することです。
そのおかしさを静かに訴えて気付いてもらうのが、私が考える『予後の良い』戦略です。
もちろん全員に伝わるとは思っていません。
どんなことも一気には変わらないので、コツコツ黒を白にひっくり返して行くしかないのだと思います。