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追憶の白い猫

茨城県動物指導センター
をご存知でしょうか?

先日、三度目の支援物資を
寄付しました。

この記事では

私が寄付をしてみようと
思った経緯を

綴ろうと思います。


⭐︎ご注意
3000字ほどで長めです。

少し悲しい表現が
あるかもしれないので

気持ちが引っ張られて
しまいやすい方は

ストップしてくださいね。

私自身悲しいニュースをみると

しばらく頭から
離れなくなってしまうので

最近はテレビのニュースは
全くみていません。



〰〰〰〰〰

回想


小学生のころ

社宅に住み着いていた野良猫たちに

一度だけエサをあげました。

その後すぐ引っ越したので

その子たちが
どうなったのかわかりません。




中学生のころ

下校途中にある駐車場の中に

手のひらに乗るくらいの

白猫がミーミー泣いて

ヨタヨタと歩いていました。

その時は

わー可愛い!と

眺めるだけで帰りました。

やはり気になって

もう一度見に行ってみると

どこにもいませんでした。


その後はわかりません。



社会人になって

一年目の寒い冬の夜。

帰宅しようと住宅街を歩いていると

白かグレーか…

忘れてしまいましたが

大人の猫が近づいてきました。


お昼ご飯のおにぎりが

少し残っていたのであげました。


がふがふっがふっ

なんだか泣きながら

食べてるみたいでした。

猫も泣くのかな。

食べ終わるのを見届けて

バイバイ、と帰ろうとすると

しばらくついてきました。

この辺りの家には猫よけ?の

水のペットボトルが

たくさん置かれていたから

以前から住んでいる
野良猫かもしれない。

うちでは飼えないんだ…。
ごめんね。

しばらくすると

猫は夜の闇へ消えていきました。

寒かったから

助けて欲しかったのかな。

その夜以降

出会うことはありませんでした。


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月日は流れ

2年前の秋。

子どもを保育園に送り出勤しようと

自転車を走らせていたとき…


左車線の真ん中に

白い何かがバタバタと動いていました。

普段見慣れない光景に

あれはなんだろう??

脳内で処理するのに
時間がかかりました。



猫でした。

おそらく車と接触したのでしょう。

前を歩いていた年配の女性が

猫の足を持って歩道まで

引っ張ってくれました。

でもそのまま
立ち去ってしまいました。

思わず自転車を止めて駆け寄り

さらに歩道の方へ引っ張りました。

知識のない私は

どうすれば良いのかわからず

途方にくれていると

アジア系の女性が後ろから来たので

助けを求めようとしましたが


カシャッ

と猫を携帯で撮って立ち去りました。

……どうすれば、

と携帯で近くの動物病院を調べ

でも骨折とかしてたら

持ち上げて良いのかな?

パニックで
上手く文字も打てず…

うだうだしている間に

猫は動かなくなりました。


見つけてから
5分もたたないくらいでしょうか…。

目は空いたままピクリともしません。

外傷も出血もなくて
寝ているようでした。

よく見ると

白というより薄汚れて

クリーム色になった猫でした。

外の世界で頑張って生きてたんだね。

ああ…

なんにもできなかったよ。

ごめんね。


市の管理課へ連絡しました。

それまでに何度か
道端で死骸を見つけて

回収してもらえるよう
連絡をしたことがあったので

そちらに電話しました。


方向音痴なので
場所を説明するのが下手で

いつも困らせて申し訳なくなります。

電信柱の住所とか
周りのマンション名を伝えると

すぐにわかってくれやすいです。

電話をすると担当の方は

いつも丁寧にお礼を
いってくださいます。


管理会社へ連絡しておきますので…

念のためご連絡先を…


ちゃんと火葬してくれるのかな。

普通のゴミと一緒に

焼却処分になっちゃうのかな。

聞いてみればよかったな。

いや、

聞くのが怖かっただけだ。



ハンカチを忘れてしまい
ティッシュしか持ってなかったので

顔にかけてあげました。

そして無力感いっぱいで
仕事へ向かいました。


〰〰


帰り道同じ場所と通ると

もう猫はいませんでした。


ふと反対側の駐車場を見ると

錆びた缶詰が落ちていました。

誰かご飯あげてたのかも。

その人

猫こないな〜って思ってるかな。

いつも通ってた道なのに

今まで全然気づかなかった。

何にもできなくて

ごめんね。



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変化

そのことがあってから

傍観者でいられなくなりました。

命が終わる瞬間を

みてしまったからかもしれません。

少しだけ

当事者になったのかもしれません。

家の中にでる小さい虫などは

ティッシュでつぶしちゃう時もあるし

お肉も食べるし

命の大小はわからないし。

すべての命を大切にできているとは

思わないのだけれど。

自分にできることはないのか?

と考えるようになりました。


私は動物を飼ったことがありません。

昔、母になぜ動物を
飼わないのかきいたら

死んじゃったら悲しいから。

と言われました。

そう言われれば
そうだな、
悲しい思いをするのが
分かっていて飼わなくても
いいか…と
思うようになりました。


今は猫を飼ってみたいのですが

夫も私も旅行好きで

1週間以上
家を開けることがよくあるし

実家も夫の家も動物お断り。

環境がコロコロ変わると
ストレスになってしまうようだから

外出の度にペットホテルに
預けるのもかわいそう。

安易に可愛いからといって飼えない…

それが現状の結論です。

今自分にできることは
なんだろう?

そう考えていると
Instagramで

寄付のお願いの投稿を
よく目にするようになりました。

その記事で
茨城県動物指導センターのことを
知りました。

ここの施設は
殺処分を行っていないため

どんどん増えてしまい

現在キャパオーバー状態で
150頭以上の犬や猫がいるそうです。

そのほとんどが
野犬と小さな子猫。

きっと毎日センターの方々が必死に

お世話してくれているのでしょう。


まだ傍観しているのか?

小さいことからでもやってみようよ。


脳みその中で
そんな声が
聞こえた気がして。

そうして

使い古しのタオルやペットフードを
送ってみることにしました。

今回で三度目です。

スタッフの方々はとても忙しく

到着確認の電話などは
してはいけないので

送ったものが喜んでもらえたのか

役に立てたのか
全くわからないのですが。

少しでもチカラになれていたら
良いなと願っています。

遊んでくれるかな?

このような記事を作ってみたのは

寄付、
という言葉が日本では
まだタブーというか

公表することが
敬遠されている気がするからです。

有名人のように
ぼーんと100万円!

みたいに寄付することは
私にはできません。

身を大きく切ってまで

寄付をするのは
本末転倒だと思うので

ほんの少し
自分がおすそわけできる分で

まずは十分じゃないかなと
思うのです。

ほんとうに困っている人や
動物たちの情報が

多くの人に正確に伝わるような
世の中になれば良いな。


今回寄付したものは

犬用猫用のペットフード少し
おやつ
ダイソーの犬猫用おもちゃ
ごみ袋
カイロ
使い古しのタオルです。

送料を入れても

外食一回分控えれば
準備できる金額でした。

みんな寄付してー!と
言いたいわけではありません。

偽善、と言われてしまうかも。

でも

やらない善より
やる偽善でいたい。

いつか天国へいったら
今度はあの子に笑って会いたいから。


〰〰〰〰

実はこの記事
5月頃に作っていたのですが

明るい内容ではないので
有料記事にしようか

迷っていたら
9月になっちゃいました。


今現在
センターではさらに増えつづけ
200頭以上収容されているそうです。

リンクなどは写真をみると
悲しくなるので載せません。

また使い古しのタオルが
できたら送ろうと思っています。

拙い文章ですが
読んでくださり
ありがとうございました。

どうかみんなに
家族が見つかりますように。

今できることから。


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