ame

零した心 見ないで拾って

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零した心 見ないで拾って

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長い間開けられなかったカーテン 久しぶりに窓を開けると、車の走る音が流れて、部屋に社会の香りが入ってきた。

    • 人生のバイブルと呼べるほどのものを見つけられなかったから、自分で創るしかないよね、

      • 死にたいなあ

        • 2024.5.23 18 『こども帰り』

          『こども帰り』 レストランで駄菓子を掲げた 僕の血の色 ベビースター 蝶ネクタイにナイフを刺した ほどけたちょうちょは 羽を広げ 自由の空へ 飛んでった 帰ろうよ 思い出の味 帰ろうよ 地球の思い出 傷つく心は 海に帰った 信じた分だけ裏切られた おとなの心には ちょうちょがとまる

        長い間開けられなかったカーテン 久しぶりに窓を開けると、車の走る音が流れて、部屋に社会の香りが入ってきた。

        • 人生のバイブルと呼べるほどのものを見つけられなかったから、自分で創るしかないよね、

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        • 2024.5.23 18 『こども帰り』

          2024.5.22 17 『私はピエロ』

          『私はピエロ』 嘘の数だけ 大人になれた 嘘の数だけ 保てた形 嘘の数だけ 人になる 嘘の数だけ 喜ばれた 嘘の数だけ 笑顔にできた 嘘の数だけ 貯金が増えて 嘘の数だけ 笑えない 白々しい嘘 欲する体 それを発育と言うのでしょ? 嘘をついた 君が大好き 僕もつくから 狂った社会

          2024.5.22 17 『私はピエロ』

          2024.5.22 16 『鬱』

          実の祖父が亡くなった 人生で最初の身内の死者 物語でも、ニュースでもなく、 僕は初めて実際の死に直面した 僕は少しも悲しくなくて 現実にいないかのように 一人こう思っていた 「じいちゃんはもう生きなくていいんだ」 「生きることから解放されたんだ」 心の底から 喉から手が出るほど 恋焦がれるほどに欲したもの 僕が全てに変えてでも欲しかったものを じいちゃんが手に入れた 僕はじいちゃんが羨ましかった ずるいとさえ、思ったんだ

          2024.5.22 16 『鬱』

          ? 『僕は傘になりたいの』

          『僕は傘になりたいの』 君の隣の人ではなくて 君の傘になりたいの 悲しい時だけ手にとって 家から運ぶ傘ではなくて 買える傘になりたいの だって涙に予報はない 色のついた傘ではなくて ビニール傘になりたいの そんな関係嫌かしら カバンに入れてなんて言わないよ ずっと一緒にはなれないの 君の全ては独占できない けれど涙は奪いたい 雨が止んだら僕を捨ててね 風に吹き飛ばされたいの

          ? 『僕は傘になりたいの』

          15 『夜鳥』

          『夜鳥』 夜の道 人が住んでいない時間 手を広げ バサバサ羽ばたき 鳥になる 「嘘じゃない」 「本当なんだ」 履き慣れた汚れ ビルを駆け上がり 辿り着いた屋上 端っこから ふっと落ちる ほらやっぱり 僕は飛べる 最後の飛行は 一度きり 二度と会えない 唯一の夢

          15 『夜鳥』

          14 『大人』

          『大人』 加速度的に速まる時間 僕を置いて 殻だけ進む 笑顔っぽい嘘 大人の入り口 こなれた挨拶 大人二日目 見よう見まねで 失う自分 心置いてけば もうバレない 壊れてしまった 少年の眼差し 着たい服から似合う服へ 貼られたイメージ着こなしてゆく そのうち、心は、いなくなる

          14 『大人』

          13 『くらげ』

          『くらげ』 浮いて沈んで ふわり ふわり 揺らいで落ちて ゆらゆら ゆらゆら 普通になりたくて 普通じゃ嫌で 特別になりたくて 普通になれなくて 芯がなくて 意見産めず 反応伺い 流れに群れた 時には反って ひとり泳いだ 解放の自由が 不安な焦燥に移りゆく 知らされない目的地 定まらない方向性 繰り返すルート変更 生息地は海 ぷかぷか ぷかぷか 道を失い ぷかぷか ぷかぷか

          13 『くらげ』

          12 『優柔不断』

          生きたくて、コーヒー飲んだ 死にたくて、ビールを飲んだ 朝だから飲んで 夜だから飲まれた 深夜に選んだカフェオレ 明日を諦めた日 死にたくて、本を取った 生きたくて、ノートを取った 生きたくて 死にたくて 死にたくて 生きたくて 優柔不断な僕は 生きるか死ぬか、決められない

          12 『優柔不断』

          11 『誕生日なんて、』

          『誕生日なんて、』 ひとの誕生日なんてどうでもよかった 生まれた日がなんなのだろう もちろん自分の誕生日も この日に僕は何もしていない 祝われてしまったら まるで僕が存在しているみたいじゃんか 誕生日なんて、と思ってた ふと寂しい夜に電話をかける 電話越しの君 偶然、明日、誕生日 なんだか心が嬉しくなる おめでとうが湧き上がる 理由なんてなかった 誕生日なんて、最高の日 理由要らずに嬉しい日 おめでとうと伝えたい日

          11 『誕生日なんて、』

          10 『私を消して』

          『私を消して』 カーテン閉じて 電気を消した 少しの時間 真っ暗な部屋 シャワーに溶けて 流される ぽとりと落ちた アイスの雫 コンクリートの水たまり 日照りの熱に蒸発する 弾けたシャボン玉 置いてかないで 爆ぜた花火 僕も一緒に ビールの泡 消えてゆく 部屋を破って壊して僕を 見つけないでひとりの僕を 私を消して 私を消して

          10 『私を消して』

          9 『僕の言葉』

          閉じこもって生まれた言葉 誰にも聞こえない無色の言葉 僕が生んだ僕だけの言葉 君らの言葉は伝えるため 僕の言葉は踊るため みんなの言葉は関わるため 僕の言葉はひとりになるため 僕にしか伝わらない僕の言葉 でも本当は 聞いて欲しくて あなたの叫びを聞きたくて 届くだろうか あなたの底まで 受けとれるだろうか あなたの胸を 飛んでゆけ たんぽぽ 僕の言葉 もろとも 爆ぜろ ダイナマイト

          9 『僕の言葉』

          8 『自分によって、人間不信』

          去年の君も美しかった けれどかつては、 それほど僕を困らせなかった それが今、 君は夜の全てを奪うほど 毛布に包まれる僕を悶えさせる その違いの要因に 若き彼の現れがあるとするならば 僕は僕を信じられない 人間を、信じられない

          8 『自分によって、人間不信』

          7 『詩人』

          大人に憧れられなくて 男の自分に嫌悪して 女の君も好きになれず 乙女になるためペンをとった 僕が僕であるために 自分もいるんだと確かめたくて 生存じゃない存在のため 僕が飛んでいかぬように 文字の上に繋ぎ止める 記憶の断片を手繰り寄せ フラッシュバックを燃料に 焦燥を焚きつけて 神様お願い 火花よ散れ! 散った言葉 かけらをつぎはぎ なれるでしょうか 僕は詩人に

          7 『詩人』