「国民が選ぶ!金属バットの好きなネタ総選挙」に投票した内容

2月10日(土)に大宮ラクーンよしもと劇場にて開催される「国民が選ぶ!金属バットの好きなネタ総選挙」の事前アンケート(投票)に記載した内容をここに公開する。

・あなたが【1番目に】好きな金属バットのネタを教えてください。

第三回単独で披露した【スカウト】のネタ。素手でナッツを潰している小林がマッスル協会(教会)にスカウトされ、ボディビルダー牧師として活躍する。ボディビルコンテストに詰めかけたマッチョの群れに脂で滑ったマッチョが突っ込み、ボウリングのピンのようにはね飛んでいくという内容。

・そのネタを【1番目】に選んだ理由を教えてください。 (任意回答)

暴力のインフレが進む世界を小林が淡々と観察し、その異常さを友保がシニカルに指摘するという金属バットの真骨頂が見られるネタ。事態は短時間で収拾のつかない方向へ転じてゆき、客席から見たステージの上が彼岸の向こうのように感じられる。当該ネタ前半は【バー(猛虎打線トラッキー)】のネタに改変されたと記憶しているが、後半のマッスル協会パートこそが白眉だと感じる。

・あなたが【2番目に】好きな金属バットのネタを教えてください。

第四回単独で披露した【欠損】のネタ。舞台上に転がってくる巨石を避けるため袖に捌けるたびに小林と友保が少しずつ両腕を欠損していく内容。

・そのネタを【2番目】に選んだ理由を教えてください。 (任意回答)

欠損という困難な表現を服の中に腕を入れるという形で成立させる様は、漫才特有の緩いリアリティラインだからこそ可能なのであり、他の舞台劇と一線を画している。両手を失いつつも悪態をつきつつ平気で立ち話を続ける姿はマジック・リアリズム的魅力に溢れており、漫才の表現を拡張する作家的挑戦を感じさせた。金属バットはポストモダン漫才師であると確信させる恐るべきネタ。

・あなたが【3番目に】好きな金属バットのネタを教えてください。

M-1グランプリ2016準々決勝で披露した【プリクラ】のネタ。

・そのネタを【3番目】に選んだ理由を教えてください。 (任意回答)

歪んだ趣味の人間が正しい理屈で動くばかりに誰も助けてあげられない、という自由主義の問題をえぐり出した鋭いネタ。積み上げた理屈が最終盤でガラガラと崩れ去り生活の基盤を失うという流れは、漫才を「議論ゲーム」と捉えた場合における大逆転勝ちの様相を呈しており、名勝負を見せてもらった満足感が得られる。各所に差し込まれる専門用語も妙な知性に溢れており、まさに金属バットの魅力を凝縮した文句のつけようがない完璧なネタである。願わくば賞レースではない空間で肩肘張らずケレン味たっぷりにこのネタをやる金属バットを見てみたい。

・金属バットに向けてメッセージや、↑で投票したネタについての思い出などがあれば教えてください。(回答自由)

(回答なし)

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