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【RadioAmbient】「すべては踊るペンギンのために……」はじまりました 

ラジオアンビエントについての前口上です

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アンビエント アンビエント アンビエント

どういうわけか昔から
この言葉が大好きでして

なるべくかんたんに言いますが
音楽のアンビエントっていうのは
ロックとかジャズとか同様のひとつのジャンル
日本では環境音楽などと直訳されることもあります

ここちよい一つのフレーズがずっと繰り返されたり
いろいろな響きのシンセサイザーで宇宙や見知らぬ世界を表現したり
鳥の鳴き声や滝や海の水音などと 
重ねたり重なったり

言葉を選びますが
人間の思考を一種の胎児化、赤ちゃん化するような音響やリズムが
自分が主に愛好していたアンビエントでして

若い頃は見境なく名盤といわれているものや
新しいCDやレコードを
信じられないかもしれませんが
食事を抜いて買ったり聴いたり

類は友を呼ぶといいますが
同じ趣味の先輩や友達も何人もいて
寝食を忘れて
徹夜で音楽聞いたり、楽しかった

そういう生活を数年間 
続けていたら
師匠だとおもっていた先輩方をはじめ、友人たちも
仕事や生活環境の変化など理由に
別の世界に旅立っていったり育児など忙しくなったり

ふと我に返って
アンビエントのことは忘れて
パクパクご飯食べていたんですね。
この過去15年から20年ぐらい

で、去年
春先に新型コロナウイルスに感染して2週間ばかりダウンして
回復後もしばらく、頭の中が
古新聞と鼻をかんだちり紙を詰めたみたい
ぼーっとしてしまい

ある6月のお天気の休日に
体力回復のため、近所の海辺を散歩している時に
友人と携帯電話で電話していたら

頭の中にライクあモーゼburning bush的な光が刺して
小さな生き物みたいなものがあらわれて……

説明がおかしいですね

ちょうどコロナ前年の夏休み 
室蘭の市立水族館で見たペンギンの行列のような気配が

「アンビエントアンビエントアンビエント」って訴えていた

なんか笑ってしまって
電話口でどうしたのと聞かれて
「アンビエント アンビエント アンビエント」だよって
言語として声にしてみたら

相手もアンビエントいいよねって笑っていて……

そしてその時から
歩くことを覚えたばかりの赤ちゃんのような

ペンギンのようなものたちが
自分の身の回りで

ゆら、ゆらっと 
踊りはじめたんですね

そして

十数年の間、閉ざしていた感覚を思い出しながら
音楽を聴いたり編集したり
楽器や機材をいじったり
そんな作業を再開したのです

すべては踊るペンギンのために……

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