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これってなんの暗示?

東京のとある下町。
角を曲がって路地に入れば、以前友人たちと暮らしたアパートがある。
その目印の角にある建物が、今はちょっとおしゃれなバーになっていて、上京(もう死語?)するたびに通っている。
今年もクリスマス絡みのお仕事を終えたので行ってみた。
しかし、この一年で移転したのか閉店してしまったのか、辺りには知らない店が出来てて、角の建物はデザイン事務所になっていた。
マスターに電話しようとスマホを取り出して探してもその店の名前やアドレスがない。
ふと、これは夢だ。そんな馴染みの店なんか現実の世界にはないんじゃないのか?
その瞬間、本当に目が覚めた。
現実に東京の下町で暮らした記憶のないことに、どういうわけだか寂しさを感じた。
忘れないうちにとスマホを取り、なるべく正確に書いてみる。
そういえば、車で向かったのだっけ?変則的な交差点を斜め左にゆっくり進んで、近所に木造の古民家風の飲食店らしき建物があって 若者が何人もかかって掃除をしていた。
一度通り過ぎてUターンして、見上げると、角の建物の屋上にデザイン事務所の看板があった。
茶色と白の。
カタカナかアルファベットの文字を声に出して読んだはずなんだけれど、いまはわからない。
青空で白い雲が少しあった。
「そのアパートもどうなっているのか判らないよなぁ」
お店の名前はなんと言ったっけ?夢の中ではマスターの顔まで覚えていて、店名はローカルなんとかだったか?でも“た行”ばかりを調べてた。
左手にスマホを乗せるように持って、右の人差し指でアドレス帳をスクロールしているところで目が覚めたんだ。

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