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第123回 皇太子の先生 の巻

「道真は宇多帝に全幅の信頼を得ていた」

そういえばカッコいいのですが、実際、その仕事の任され方は尋常ではなく…。

現代の言葉でいうなら「ブラック」(!?)。

部長・役員級の責任重大な仕事を複数兼任の上、天皇・皇太子への授業まで担当していたのですから身が持ちません。 辛抱強い道真もさすがにギブ。。

菅原塾出身の愛弟子・藤原菅根(すがね)に皇太子の先生を任せ、道真は詩の授業だけに専念します。

最後のコマで登場する菅根はこのマンガ登場2回目です。

1回目は菅原塾から国家試験に合格し、師匠の道真からお祝いの詩をもらったお話でチラッと登場しています。

↓こちら(4コマ目・左から2番目の右生クンが菅根)

菅根は優秀でしたが同期に比べ昇進が遅れていました。

師匠・道真はそれを心配し、天皇に菅根を推薦して地位を引き上げます。皇太子の先生を任せたのもそのひとつです(決して押し付けでは…!)。

道真物語の終盤では菅根は時平側についた「裏切者」として描かれます。

しかし実際は官僚という立場上、上の命令に従っただけなので裏切者とはいえないのですが、道真追放後の時平政権で菅根は蔵人頭など重要な役割を担ったことから、ますます裏切者のイメージが定着したようです。

そんなネガティブなイメージに加え、若くして亡くなったことから、道真の怨霊にやられたという伝説も生まれます。

マンガでは菅根はあと2回、登場予定です。

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