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第49回 国家試験に挑む! の巻

いよいよ最難関・国家試験。 みちざねサンの答案のできや、いかに。

平安時代の最高国家試験(名称『対策』)。 合格すれば上級官僚(=貴族)への道が!

試験は難関を極め、ある期間の記録を見ても、200年間に合格者わずか65人。 合格できた人の年齢を見ても30後半~40代がけっこう多い。 現代の国家公務員試験や資格試験とも少し様子が違う。 道真はこの時まだ26歳でした。


道真は26歳で一発合格。 超優秀だった父・是善で28歳。祖父は一度落ちて28歳で合格。

マンガに登場する出題者の博士は都良香(みやこのよしか)。優秀な学者で、それでも自身の合格は36歳。

マンガに登場しませんが道真の盟友・紀長谷雄(きのはせお)でも合格は40歳手前でした。

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マンガの道真サンは地震について学問的な立場から解答しています。しかしこれはあくまで出題の傾向・意図に合わせたものだったようで。

最後に本音でポロっと、「(理屈よりも)防災の実践を学ぶ方がいいね」とつぶやきます。

当時の国家試験の出題内容は、官僚としての実務に役に立つ実践的なものより、理論的なもの・教養的なものに偏っていました。

のちに道真サン自身が博士となり、出題者の立場となったときに「国家試験はもっと実践的な知識・現実に沿った出題に変えていった方がいいのでは?」と上に問い合わせている記録が残っています。

そんな道真サンが頭にあり、今回のマンガのオチが出てきました。


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