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【RX高見澤】2022.5.15 JBCF大磯クリテリウム E3 DNF

結論から書くと、スタートして3分の1も走らずに落車し、鎖骨骨折・脳震盪→DNFでした。勝負には全く絡んでいないので、事故の原因究明から同じようなことに遭う方が少しでも減ればと思い、書いています。

前回はデュアスロンだったので、まともなロードレースは久しぶり。JBCFは振り返ってみたら、2019年4月の群馬CSCだったらしい。

準備

コースは大磯。コースが発表される前からきっといつもの大磯と同じコースだと思い、過去走った記憶を頼りにクランクの抜け方や、小田原コーナーのいヘアピンをイメージし、近所の河川敷でコーナリングの練習をしてみる。

実際コーナーはレース当日でもそこまで不安感じることなく、スムーズに曲がれていたので練習はやってよかったと思う。

機材面も直前にRX BIKEで完璧に仕上げてもらった。不安に思っていたチェーンのガチャ付きもクランクの削れが原因とわかり、完璧にチューニングいただいた。お陰様で不安はゼロで会場に向かえた。ありがとうございました。

スタートまで

E3は1組目が8:40~、2組目が9:10~、自分は3組目で9:40~。受付やら、友人との会話をしつつ、城野さんのレースを見る。2組目に出走する先輩がバイクを並べてしまったとのことで、持ってきていたローラーをお借りして、レースを見ながらアップする。

富士チャレで頂いたビオのジャージお気に入り

8割位の力で1分走してみたり、180ケイデンスを目標に高ケイデンスでもがいてみたり、レース前に160超えるまで心拍も上げることが出来、汗もかけ、身体は万全の状態でスタートラインに立つ。

photo by Shusaku Matsuo

レース

予定通り定刻スタート。平塚コーナー・クランクを抜けてローリングの間に前に出て3番手あたりでリアルスタート。

時間も短いので序盤から小さいチャンスでも活かせたらと思い、周りに声をかけて「ちょっと空いてるからこのまま踏んで空けよう」とか話してみる。まぁ決まらないけど、出来ることはやってみる。あくまで周りをキョロキョロはせず、前に集中して走れていたと思う。

5周完了に向かう、ホームストレートで若干ペースが落ちる。この日はホームストレートが向かい風。それに押されたからか、一瞬詰まった後再びペースアップする集団。

ゴールまであと100mというところか、ストレートで自分の前に左前から黒いジャージの方が飛んできたと認識した次のシーンでは地面に転がっていた。体を動かそうにも動かない。担架に乗せられたなぁと感じ、次にまともに何か見たのは救護スペースの医師の顔。距離にして5km、スタートから8分後の出来事だった。

そこからは大変迅速に救急処置をしていただき、救急車で平塚市民病院へ搬送。CT・レントゲン撮影、擦過傷処置、紹介状まで書いてもらい、当日のうちに自らの脚で自宅へ帰宅できた。医療関係者の皆様、すぐにサポートしてくださったすべての方に感謝しています。この場を借りて、ありがとうございました。

その後もサポートしていただき、いまは鎖骨手術の名医という川崎第一病院山崎先生のオペに向けて入院しつつ、レポートを書いています。

事故を振り返る

事故前後の自分の記憶が曖昧なので、観戦していた方に情報収集するも、
・後ろでハスって落車したように見えた
・ちょうど離れたところにいて、バタバタ人が倒れたと思ったらたかみーが中心にいた感じでよく見えてない
・集団が活性化した時にハスって数人が絡んだらしい
・前の落車に乗り上げた感じらしい。4人くらいが巻き込まれた落車
とのこと。

壊れたマシンの写真を先輩に送っていただいたので、車体情報から考察する。

左シートステー

事故の起点は左後方からの接触(左シートステーの破損が際立って酷いことから)。その後前走者のバイクに乗り上げ、右前方へ転倒(右鎖骨を折っていること、擦過傷が主に右半身へ集中していること、ヘルメットの右側が割れていること、ハンドル・サドル・ペダルの右側が削れていること、右STIが大きく曲がっていることなどから)

右ブラケット
右ペダル
サドルの右側

ホイールは振れていないということなので、ブレーキをかけてジャックナイフしたのではなく、左からの接触とともに、前走者に乗り上げてしまい、直後右側から飛び、着地したと想定される。

では、なぜ左から接触されてしまったのか。

反省は3点。
①走るラインが良くなかった
②レースペースに対して中途半端な走りをしてしまった
③周りを見るような周辺視野を使えてなかった

①走るラインが良くなかった

ちょうど巻き込まれたのは先頭から下がりつつ、左右から集団に被せられてしまった直後だったと記憶している。仮に前出て走っているラインがコースの右端か左端ならば、左右どちらからも被されることはなく、自分の予期しないところからの衝突ということは避けられたのではないか。

②レースペースに対して中途半端な走りをしてしまった

今回は30分のクリテリウム。長時間のロードレースのように脚を使いすぎないように丁寧に走って、ペースもマイルドに。とは行かない。特に序盤は人数が多く、どの選手も元気な中で、先頭からローテを促すためにペース落としすぎるのは集団との速度差を作ってしまい危険だと思う。

脚を使うことをケチった結果落車しては元も子もない。たらればだが、先頭から降りてくるときもローテを回すときにももう少し踏んでも良かったのではないか。落車直前のパワーデータを見ると、200w以下までパワーが低下している。速度域の高いレースにおいてこの走り方は良くなかった。

小田原コーナー抜けてから落車時までのパワーデータ

③周りを見るような周辺視野を使えてなかった

これは走る中でなんとなくこの人は危なそう、など余裕を持った走りができていなかったことに帰着する。4hのレースであればなんとなくローテしているうちにわかるが、ものの10分でもライバルの挙動へ意識を向けていれば避けることは出来たのではないか。

レースに向けた集団の密度や危険察知のための集団走行は足りていなかったのではないか。久しぶりのレース復帰ということを考慮すると、規則正しく綺麗にローテーションを行う練習だけでなく、多少なりカオスな中で走る練習が必要だった。

ヘルメットは今回の事故でバッキバキ。表面もアスファルトの傷が多数ついている。被っていなければ割れていた・削れていたのは自分の頭だった。紐の長さ調整・ダイヤルを締めて正しく被るなど、基本を実行できていて本当に良かった。命のためにヘルメットの重要さを再認識したので、ここへの投資は最も怠らないことを固く誓う。

バッキバキ
表面につく多数の傷

繰り返しになるが、自分の情けない失敗を見て、似たようなことに遭う人が1人でも減ることを願う。多数の方に迷惑をおかけしたことの謝罪と感謝をもって、レポートを〆る。

事故直後

助けていただき、本当にありがとうございました。

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