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もやもやしている

4月23日(日)、朝に石楠花を愛でに行き、晴れやかな気分で会場へと向かい、駐車場に車を入れ、てくてくと会場に向かう途中でブースターのお仲間から「今日の試合、中止になりましたよ」と教えていただいた。…なぬ?
掲示されているということで、せっかくここまで来たし…と思い入り口まで向かうと、こんな感じになっていた。

ちなみに当日、その場でスタッフさんと立ち話もしましたが、その話は公式にリリースされたものではないので、このnoteの中では意識して一切取り上げていません。ここで書いているのは公式にリリースされたものと、それを受けて感じた個人的な思い・感想です。

1.中止に関する公式リリース

ここから本件に関する公式リリースのリンクを貼りますが、まとめると、対戦相手の信州ブレイブウォリアーズの選手に新型コロナ陽性者1名が出たこと(遠征帯同はしていない)、前日4月22日の8名のエントリーの中から更に負傷者が出て7名のエントリー選手が確保できないことから、中止に至ったという経緯。

関連する3つ公式からリリースの出た時間帯は以下の通り。
広島公式   ⇒11:31
Bリーグ公式⇒11:32
信州公式   ⇒11:35

これを見ると、試合の主催者である広島ドラゴンフライズ、当事者である信州ブレイブウォリアーズだけでなく、当然ではあるが中止の権限をもつBリーグ本体も加わって協議をし、それぞれの了承(決定)を受けてから、3団体のリリース文面の準備・確認をしたのちに、主催者⇒リーグ⇒対戦チームという順で発表されたことがわかる。
ちなみに、当日のスケジュールは以下の予定であり、一般入場が始まる予定だった直後に球団からのリリースが出されたことになる。
(実際に会場での発表はおそらくVIP会員入場時刻ぐらいに行われたのではないか?という予想。自分の到着時刻11時20分にはすでに前掲の通り中止案内が掲示されていた)

現地での個人的な感想としては「まぁしゃーないわ。何時から動いとったんやろか。大変やったなぁ」でした。素直にこんな感じ。

ちなみに、4月23日に開催予定だった試合は代替開催の調整がつかず消滅することとなりました。レギュラーシーズンはこれでMax59試合ですね。
以下、Bリーグ公式からのリリースのみ貼付け。


2.リリースに関する感想

リリース時間について、「公式のリリースが遅いのではないか」「公式より先にブースターのtweetで知るのはどうなのか」というのは、至極当然な感想ですよね。
自分個人としても、会場まで約1時間かかる人なので、あと1時間、あるいはあと30分早くリリースされていれば、会場まで行くことなく別の予定を立てて行動できていたのではないかと思う。
ただ前述した通り、3団体の協議によって決められたリリース時間であったことは明らかであり、どこか1つの団体が勝手に先行してリリースを出せるわけでもなく、とはいえ、開場時間になってしまった広島サンプラザでは何の説明もしないわけにはいかないので、その場で中止のアナウンスをしたという経緯なのも十分納得できる。
さりとて、タイムラグが15分程度であっても人口総メディア時代を迎えた現代では、公式よりも先に、自分を含む”一般人メディア”によって先行リリースされてしまうのである。残念!!

では、どうすれば正解だったのか。
協定破りのような形で会場での中止アナウンスと同時に公式がtweetすれば良かったのか。んなことができるわけないというのは、興行を生業としていない一般企業に勤めている自分にもわかる。

単純にいえば、もっと早く中止を決めれば良かったという話である。
しかしねぇ…正直なところ、game1で試合途中から全く出場できないほどに傷んでいた選手がいなかったチームから、game1後に「今日(昨日)の試合で新たに2人が怪我をして明日(今日)の試合に出場できないので、中止でお願いします。ちなみに、今回の遠征には帯同していませんが新型コロナの陽性者が出たので、代替試合の会場確保に動いていただけますか。」みたいなこと言われて、素直に「ハイ!ワカリマシタ!スグチュウシニムケテチョウセイシマスネ!!」って動けますか?というような個人的なトゲトゲしい感想をここでポロリ。

自分なら開催可能性が本当にないのか、相手チームやリーグに対してギリギリまで再考を迫る交渉をする道を選びそう。それを考えると、中止決定が遅れた原因は信州ブレイブウォリアーズ側の中止の申し出が遅れたのではなく、信州ブレイブウォリアーズ側は早い段階でエントリー不足により開催にNoを唱えていたのに対して、広島ドラゴンフライズ側が粘って開催を要望したということがあるのかもしれない。
自分はこれを悪いことだとは思わないけど、他への影響を考えてとっとと諦めろと思う人もいるかもしれない。

あとは、あれですね。「中止になのは仕方ないとして、公開練習をすればいいじゃないか」という提案。前日に決まってたならともかく、中止が決まったのが当日、しかも11時頃ということがわかった今、それも難しかったわよねぇってなる。そもそも、まずはその時間に選手は全員会場入りしているのか問題。
遠くから来られた人からすると、せめて顔だけでも見せてくれよ~っていうその思い、分からなくはないということを感じつつも、個人的には「無いわ。全く必要無いわ。とっとと選手を返すなり、次週に向けた準備をしてくれ」と思ったのでした。

もし、公開練習を含むファンサービスをするとしても、中止決定から20分で、入場管理はどうします?チケットを持っている人だけ?それはどうやってチェックするの?バーコード使ったら、後日の払い戻し対応とかできなくなる可能性がある?会場代として有料入場扱いにされるのでは?つーか、そもそも試合するメンタルで来てる選手は対応できるの?そもそもシーズン終盤でCS出場が決まってるチームが公開できる練習とは?などなど、多くの障害を乗り越え、段取り整えて中止掲示と同時にイベントリリースを出して。

かといって、どう考えても試合開始時間まで続くものはできないわけで、たまたま早めに来ていた人はファンサービスがもらえ、その場にいなかった人からは不公平だ!と文句を言われるという別の地獄絵図になることが火を見るよりも明らかだとは思いますです。
人間、他人が得したり、自分が損することは嫌ですしね。

そして、厳しいご指摘の声を受けてこのようなリリースが出されるに至る。

お詫びが反発を食らうこんな世の中じゃ…ポイズン…


3.会場に行ったことは損だったのか

結果論でいうと、沼の住人である自分個人としては会場に行って良かった。
そこでは色々な表情を見れたから。

怒り、悲しみ、落胆を抱える人、あるいは明るく振舞う人。広島ドラゴンフライズの試合が無くなったことを、辛く感じる人がこれだけいるのかということを感じることができた。
そして、撤収作業に向けて人数確保に動き出した人、飲食ブースで出ている物を買って行って!と呼びかける人、そしてそれらに応える人たち。悲しい出来事ではあったものの、スタッフだけではない、広島ドラゴンフライズを好きな人たちが一杯いるな~と思った光景だった。

広島に、バスケでつながる風景を。

球団設立当初から掲げられているこの言葉、個人的にものすごく好きな言葉で、これまでも何度もそんな風景を垣間見てきたけど、この日もそんな風景を目の当たりにできた。

ただ、自分のような沼の住人じゃない人にとっては単なる損にしかならんでしょうよ。それもわかる。
自分がカープやサンフレッチェの試合で同じシチュエーションに遭ったら、「もう来ねーよ!!」ってなるかもしれん。


4.広島ドラゴンフライズが失うかもしれないもの

金銭的に失うもの
試合中止によって、興行主である広島ドラゴンフライズが金銭的に失うものは何かということを考えてみる。
興行に携わる経験がない自分が思い浮かべただけで以下のようなものがある。
①入場料収入(翌日の新聞報道によると今季最大の4,500名超えが見込まれていたとか)
②冠スポンサー料収入
③物販収入
④飲食ブース収入
⑤会場確保料
⑥当日配布物の廃棄料

あとちなみに契約にもよるんでしょうが、選手の出場給なんかはどうなるんでしょうね?開催されたという扱いで支払われるのか、試合をしていないから支払われないのか。

金銭面以外で失うかもしれないもの
単純に信頼を失いますよね。興行主として。正直これが一番怖い。
興行を生業とする会社が、興行の実行能力への信頼を失う。本当に怖い。金銭的な損失より、取り戻すのがよっぽど難しいもの。

原因がこちらになくても、「こちらに非はない!不可抗力じゃないか!」とはいかないわけです。ましてや相手は、前日に8人でしっかり試合を完遂しているわけですから。
興行主としては交渉力・実行力を疑われると思うんですよ。

「前日試合できていたじゃないか!」「来ている選手で新型コロナに罹った選手はいないんだろ?」「本当に試合できないような怪我なのか?」「なんとか試合できる方法はないのか」「沢山お客さんを招待しているのに…」「仕込み分どうするの?」などなど。
もちろん実際にこんな話が球団に届いたかどうかは知らないけど。自分がスポンサーの立場であったり、当日初めて来た観客だったらなんかヒトコト言いたくなるかも。
(まぁ、おめーの性格が悪いからこんなこと思うんじゃね?という評価は甘んじて受けますが。)

前述したように、自分のような沼の人間は今回がレアケースであることを理解できるからさておき、ごくごくライトに、あるいは初めて会場に足を運んだ人は今回の中止をどう思うのか。もしかすると、「また中止になるかもしれないから行かない」となって足を遠ざける原因になるかもしれない。

目次2の最後にリンクを貼ったお詫びのリリースは、来場者やファン向けであると同時に、スポンサーや出店関係者、行政関係者向けでもあると思っていて。迷惑をかけた、あるいは実損害も出た人には直接お詫びをする一方で、今回は直接的に影響を受けていない関係先に対しても、今後の興行開催にあたって原因を開示すること、もっとできたことがあったのではないかという興行主としての意思・姿勢をリリースする必要があると広島ドラゴンフライズは判断した。そういう性格のものではないかなと。

当事者でない自分が言う話ではないのは重々承知の上で、このあたりは二次的な当事者であるリーグ本体や信州ブレイブウォリアーズの運営の方々にも心にとめておいていただきたいし、場合によっては、謝罪行脚に同行していただきたいなぁなどと思ったりもします。(まぁ流石に、無茶なことを言うてるとは思いますよ)


5.選手の怪我に対するリスクヘッジ

信州ブレイブウォリアーズを一方的に責めたいかというと、これもまた「うーん」となるところ。仮に自分が応援しているチームが同じ状況になったとしたら、「選手の健康が一番」と考えると思うので。

ふと浮かんだ案として、3X3では見られる「サポート選手」をリーグとして抱え、例えば節ごとにエントリーが10名未満となったのチームへの帯同を義務付け、万一のアクシデントで7名未満となる場合にサポート選手を入れることで試合開催を担保するとかもありかなーと思ったりもしたけど、これもどういった契約条件で雇用するのか、練習参加はどうするのか等々、うーんってなる部分も多い。

さりとて、登録枠を15人とかに増やします!ってなったときに、15人登録が義務じゃない場合は、そのサラリーを抱えきれないチームは活用しないために実効性に疑問符が残る。さらに上位カテゴリーに人が集まりすぎて、下位カテゴリーでの人材不足が起きる等々に加えて、選手当人がどう思っているかはさておき、「契約しているのに試合時にベンチに入れないのは可哀そう問題」も勃発する。

いずれにしても、選手が怪我をしないための体づくり、日常の練習・試合時の疲労に対するケア、あるいは怪我が発生したときのケアの部分への人材・機材・スペースの最低限の確保について、リーグとして基準を設ける必要があると思うんだけども、どうですかね? うーん。必要は必要だけど、今期のアルバルク東京の怪我人の多さを見るに、人材や機材・スペースの問題だけじゃないかー…。これも実効力が謎。

リーグの皆さん。良い案を考えてください(丸投げ)。


閑話休題

ちなみに、最近大怪我が多い原因として、過密日程があげられているじゃないですか。それも一つの原因ではあると思うけど、自分としては「選手が自己の体力を超えた技能を発揮しようとしている」点にも着目した方が良いのではないかと思っていて。(ここでいう「体力」というのは、筋力・調整力・柔軟性・持久力などの総合的なものとしての概念です)
例えば、ユーロステップという技術はどう見ても下半身に大きな負担がかかる訳だけども、近年のゲームを見ている限り、非常に有効な技術な訳で。それを身に付けて、活用しようという選手側の意識は当然だと思うのですが、それが「できるようになること」と、「多用しても怪我をしない」には大きな隔たりがあると考えます。
「できるようになること」だけで留まらず、「無理なく活用できること」という視点でトレーニングをすることが大切なのではないですかねぇ。そのあたりを運動生理学or解剖学専攻の学生さん!誰か研究してみません?


6.もやもやは解消されるのか

さて、果たしてどうやったらこのもやもやが解消されるかというところですが、結局は時間という薬が癒してくれるのを待つしかないか~。

って思ってましたが、薬が効くまで我慢できんかったなぁ…ということでこのnoteをぶん投げています。

信州ブレイブウォリアーズの選手は特段悪いとは思いません。もちろん仮病だとも思っていませんし、中止にしてもらおうという判断をするのは選手ではないので。(言い訳がましいですねー。見返して気付いたけど、敢えてそのままで)

ただ、4月29日(土)に開催される信州ブレイブウォリアーズホーム戦におけるロスターおよびプレータイムは4月22日(土)のものとじっくりと見比べちゃうと思うんだよな。えぇ。 …ちっさい人間です。

23日も試合見たかったんだよ…

しかしあれですね。広島ドラゴンフライズのこういったリリースを見るにつけ、自分の人間としての器の小ささが際立ちますね。精進しよう。

ということで、最後に一つご提案。
直前に選手の怪我等により開催中止に至った場合には、簡易的なものでも診断名と回復見通しぐらいは発表しませんか!そうすると!もしかすると!もやもやが少しは減るかも!!(減らないかも!!)


7.最後に


しかし、もっと生産性の高いことに割きたいですよね、こんな時間は。約1週間かけて、書いちゃ直し、書いちゃ直し、ってしてたわけで。そして書いてる時どんな顔してたんでしょう。見たくないね…。

この件については、各々考え方が違うのは重々承知しているので、てめぇのもやもやを解消するためにえらい長文書いちゃって。アホやなぁこのおっちゃん…。とでも思っていただければ大変喜びます。

さて、ここまで読んできたそこのあなた m9( ・ω・)

さては暇人ですね?軽々と6000字超えてますよ??大丈夫??
書いた俺も大丈夫?マジで不安。

さぁさぁ!ここまで見ていった記念にファボでも押して帰ってちょうだいよ。まぁ押したからって私にもあなたにも何も無いけどさ。

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