見出し画像

玄米粉入りのビスケット

ビスケットとクッキーの違いはなんだろう?
気になって調べてみたら、同じものをイギリスではビスケットと呼び、アメリカではクッキーと呼ぶらしい(※)。確かに、アメリカでビスケットといえば、薄くてカリッとしているものではなく、大きく膨らんでいるものを指す。イギリスのスコーンに近いが、ビスケットはスコーンと違って甘くない(ビスケット&グレイヴィーといってお肉入りのソースをかけて食べる食事系のものもある)。そして、イギリスの小説でお茶の時間に出てくるものは必ず「ビスケット」。クッキーという単語はまず登場しない。

さて、#STAYHOME中で時間がたくさんあるので、お菓子の試作もよくやっている。今週は、以前頂いてどう使おうか迷っていた無農薬の「玄米粉」を、いろいろな割合で小麦粉に混ぜて、ビスケットを焼いてみた。玄米粉を入れた場合、白米の米粉を使ったときや、小麦粉100%の場合と比べて、焼き時間がかなり長く必要。玄米粉は、わたし的には「もろ刃の剣」だと思っている。なぜなら、しっかり火を通すと歯ごたえがあってとても香ばしいビスケットができるのだけど、焼き時間が足りないと糠の匂いがかなり気になるから。下手すると玄米粉に対する「トラウマ」になってしまうのではないかと思うくらい。ただし、良いところは、焼き直しがきくこと。なので、もし焼き上がって冷めてから食べてみて、ちょっと糠の匂いが気になる・・・と思ったら、140℃くらいの低温で5分〜10分焼いてみることをおすすめします。

ちゃんと火が通ってしっかりとおいしく焼き上がった玄米粉入りのビスケットは、わたしの中では「クッキー」ではなく、やはり「ビスケット」だ。ほんとうはミレービスケットのような、細かいギザギザのついた丸い型で抜きたい。でも、とりあえず試作品は、焼く前に包丁でカットする簡単なやり方で作っている。そして、ビスケットと名乗るからには、必ずフォークによる空気穴があいていなくてはならない、と自分の中で決めている。これがあるとないのとでは、見た目の印象だけでなく、食べたときの食感もかなり違うのです。騙されたと思って比べてみてください。

さて、玄米粉・小麦粉とも、粉の種類やブランドによって味や吸水率が違うので、レシピは参考程度です。この分量でまとまりにくかったら、豆乳(水でもいいです)をほんの少しずつ足してくださいね。

【玄米粉入りビスケット】20〜30枚分

小麦粉(薄力粉)70g、玄米粉30g、なたねサラダ油大さじ2,メープルシロップ大さじ2、シナモン小さじ1/4、塩小さじ1/8 あれば生姜のすりおろし少々

①小麦粉、玄米粉、シナモン、塩をボウルに入れ、泡立て器でよく混ぜる
②なたねサラダ油を加え、手ですり混ぜる
③メープルシロップ(生姜のすりおろしがあれば一緒に)を加え、あまりこねないようにひとつにまとめる
④クッキングシートの上でめん棒で厚さ3ミリくらいに伸ばす なるべく四角い形にする 包丁で縦横に4〜5本ずつ切れ目を入れる
⑤クッキングシートごと天板に移し、 170℃に熱したオーブンで10分、160℃に下げて10分焼く。オーブンから出し、包丁で1枚ずつに切り離し、オーブンに戻す。140℃に下げてさらに5〜10分焼く(オーブンによって癖が違うので様子を見ながら焼くこと)
⑥オーブンから出し 盆ざるまたはケーキクーラーの上などで冷ます 食べてみて糠の匂いが気になったら140℃でさらに5分〜10分焼く

(※)日本には、「糖分と脂肪分の合計が40%以上含まれていて、手作り風の概観をもつものをクッキーと呼んでもよい」という決まり(昭和46年に出来た)があるそうです

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?