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蓄光型の悩み

「私って蓄光型なんです」とおばけは語りかけました。

私はびっくりしました。蓄光型?それは何だろうと思いましたが、おばけは続けました。「夜になると蓄光するんです。でも、昼間は充電ができないので、ほとんど見えないんですよ。」

そうなんだと私は思いました。でも、おばけは続けました。「でも、夜中に出ると、周りに光がなくても私だけ浮かび上がってしまうんです。それが悩みなんです。」

私は納得しました。夜に浮かび上がることが、おばけにとっては悩みなのですね。

「でも、私も自分を蓄光型だと認めることができました。自分自身が夜に光っていることを受け止め、それを活かせばいいんです。たとえば、夜の散歩をする人たちの道しるべになることだってできるし、子供たちが夜中に怖がっていたら、明るく話しかけることができます。」

おばけは自信を持って語りました。私も、おばけが自分自身を受け止め、自分の特性を活かそうとしている姿に感動しました。

「私って、蓄光型なんだ。それがいいんだ」とおばけは笑いました。私も一緒に笑いました。


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