お茶でもいかが？５

「この度は、ご愁傷様です。」
「急なことで、これからという時にね。」
（そうゆうこともあるよな。さて、誰の葬式だ？　受付は間違ってなかったからよかったけれど、・・・。見覚えのない会葬者が多くて、アレっと気が付いた時には告別式はほぼ終わっていたことがあって、ちょっとばつが悪かった。葬儀会場を間違えてご挨拶に行ってしまったことを思い出した。あの時は慌てていたから・・）
「○○さん、惜しいことをしましたね。」隣の会葬者から声が聞こえた。
（わたしと同じ名字だ？　遺影は？　アレ、私の写真？！）
「いつも、忙しそうにされていて、声をかけるのも気が引ける時があったわね。」
「ホント、ランチも一人早く済ませて、〇×▽言語のテキストを読んだりして、プログラミングを勉強してたわ。」
「ちゃんと、寝ていたのかしら？・・・」
「死因は？」「
「心筋梗塞だったとか。」
「突然死？」
「エッ！　私より2つ上だからまだ、41歳でしょ。心筋梗塞になることもあるの？」
「アグレッシブというか・・・。」
「ねえ、この後、お茶してかない？」
「そうね。すぐに帰る気持ちなれないわ・・・。」　　　　　　　　おわり