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オリジナル小説

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noteで公開している創作小説をまとめました。お手隙の際にお読みいだだけると、飛び跳ねて喜びます。
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#オリジナル小説

【童話風小説】剛力少女と永遠の砂

 昔々のお話です。  いつかの時代の、どこかの国。  あるところに、とても力の強い女の子…

天音
2年前
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【創作短編小説】ぼこぼこの枕を捨てよう

 リア充爆発しろ。世界中の恋人滅べ。  ……なんてセリフを、まさか自分が唱えることになる…

天音
2年前
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【ショートショート】ご自由にどうぞ

こんにちは、天音です。 最近ショートショートの定義に「意外な結末」というものがあると知っ…

天音
2年前
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創作小説『残金30円の足止め』に文庫ページメーカーを使ってみました。

こんにちは、天音です。 わたしはだいたい読書関連やエッセイ記事を投稿していますが、時々オ…

天音
2年前
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【掌編小説】 残金30円の足止め

 ピンポン。  残額30円。  カードをかざしてなお開かなかった改札と、その表示にギョッとす…

天音
2年前
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創作小説 『石占い』

 そこそこ有名な話なんだけど、うちのちかくの公園には神様がいる。  大きなクヌギの木が生…

天音
2年前
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創作小説『ガラスの少女』#4

#3の続きです。 ぬるい空気の廊下を歩いて教室に向かう。空腹が胃を蝕んでいる。次の授業は絶対にお腹が空くに違いない。  それでもなぜかトクトクと胸が高鳴っていたし、足取りは軽かった。  教室に戻ると、当然沙耶香と実里はお弁当を食べ終えていた。二人に何か言った方がいいかと思い足を向けようとした瞬間、彼女らが目配せをしたのに気づいた。  廊下を歩いていたのとは別の音を立てながら鼓動が速くなる。二人の方へ踏み出しかけた足は、結局自分の席の方に向けた。  背中に嫌な視線を感じる気が

創作小説『ガラスの少女』#3

#2の続きです 。  清水さんの話した“誰にも言わないで欲しいこと”とは、はっきりいって誰…

天音
3年前
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創作小説『ガラスの少女』#2

『ガラスの少女』#1の続きです。   わたしがドアを開いたまま棒立ちになっていると、清水…

天音
3年前
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創作小説『ガラスの少女』#1

現在書いている小説の冒頭です。ラストまで書くように自分を鼓舞するためにここまでを公開しま…

天音
3年前
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創作小説 『砂上を歩く』 全文

⚠️本文は無料で公開しています。 最後まで読めるので気軽に開いてください。 昨年のノベル…

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天音
3年前
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短編小説 『白くまのいる丘』

 あの丘のてっぺんには白くまがいるんだって。  そんな嘘を信じたのは、もうずっと昔のこと…

天音
3年前
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Gate: Moon #6

#5の続きです 。 異世界  宗介が目を覚ますと、満点の星空だった。月は堂々と輝いている。…

天音
4年前
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Gate: Moon #5

#4の続きです。 月の門をくぐれ  ようやく月が空に登った。  リリィの話によると、お家へ行くためには、池に映った月をくぐる必要があるらしい。くぐるというのは、つまり、飛び込むということである。何が楽しくて池に飛び込まないと行けないのか。大叔父の死の直後、自分は何と間抜けなことをしようとしているのかと大変虚しくなる。  しかし連れて行くと約束してしまったのだ。こうなればリリィの言うことに付き合ってあげるほかない。  正直あまり彼女の言うことを信じていないが、要求通りのこ