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「もっと、来てくださいよ」

屈服なんて、したことない。
本当に負けた気になったことがない。

引っ叩かれて、絞められて。
我慢できずに顔を歪ませ声をあげるけど。
目が合えば涙で崩れたアイメイクのまま「もっと来いよ」とにっこり微笑む。

泣いても喚いても終わらない加虐に意識が朦朧としてくるが、「でも濡れてんじゃん」の一言で現実へと引き戻される。
乱れた吐息が酷い叫声に変わる頃、私という人間が、次第に一つの塊へと変化していく。
四肢がマネキンのように無機質に、胴体は粘土のように重く、丁寧にケアを重ねた髪の毛は買い替え可能なウィッグに。そして感情は、もう思い出せない。

大事にされている自分を、大事にできない自分。その私より、私に酷くできる人。
なんで惹かれるのかわからない。
救われているなんて、思わない。

もっと泣かしてよ。もっと潰してくださいよ。
じゃないと、まだ私笑えちゃうんで。

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