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痴漢死すべし慈悲はない。

2021年8月の某日。
帰宅途中の細い道で、痴漢に遭遇した。電車内などではなく路上である。
正直いって被害そのものは実に軽微ではあるが、腹立たしさと底知れない恐怖とを覚えた。

まずは当日の自分の動きから、大雑把に時系列で説明していこう。

当日は夕方から通院予定だった病院(予約)へ行き、帰り道の合間に本屋に駆け込んで新刊数冊を手にホクホクしていた。
「いやぁ、まだ本屋開いてる時間に間に合ってよかった」と、電車に乗る前に時計を見て思ったことは覚えている。なので、この時点で夜の8時頃。
そして、すぐ数駅先の最寄り駅で降り、「夕飯遅くなったし軽いものでいいか」と小さめパックのサラダをコンビニで購入し、処方薬や本も全部入れていたエコバッグに放り込んだ。
出掛けには雨が降っていたため持っていた傘は、もう使う気配はないようだ。周囲の音を少しでも遮断するために、買い物時に外していたお気に入りのイヤホンをつけ直した。音量は絞っているので、そこまで外部の音が聞こえなくなるほどではないが、突然の大きな音が苦手なのでその対処も含めてのこの動作だ。

傘含めて手持ちの荷物が増えたなー、さすがにこれ以上荷物増やすのしんどいから、通り道のドラッグストアでの追加の買い物は諦めて帰ろう。
もう遅い時間だからなるべく通りたくないけど、ショートカットになる暗い道通って帰るか。お腹も空いたし疲れたし。
―――などとのんびりした考えで帰途についていた。正直何も考えていないといっていい。

そこの街灯は数年前に増設されたとはいえ、それでもまだ光量が充分とは言えない細い道だ。道幅はせいぜい車一台分しかなく、先にある大通りに出る道として稀に通る車もあるが、どちらかといえば最近は近くの建物の改装に伴う工事用車両を見かけることのほうが多い。
その先の大通りといえば一級河川があり、川沿いの遊歩道へ向かうジョギングや犬の散歩等にたまに遭遇することもある程度の、そんな道だ。
近年、なぜか細い道が少し整備されて歩道もでき(車が通る道とは別になっていて、申し訳程度の分離帯がある)季節によっては桜並木が楽しめる場合もあるが、今は夏。桜並木も単なる街路樹の一種に溶け込んでしまう。

ざっと周囲を確認したところ人影が無いので、手に持っていた傘を体に沿わせてコンパクトに振り回す練習をする。これは、以前チャンバラ(※殺陣。それとスポーツチャンバラもどき)をたしなんでいた頃の仲間が古武道の練習でやっていたことの見様見真似である。もはや全く似ても似つかないのでただの自己流の動きとも言える。単なる手遊び、バトントワリングにも似た動きかもしれない。
そんなおとなげないことを歩きながらやっていたが、大通りが見えてきたのでさすがに傘を振るのをやめる(人目を一応避けていた)。
そして足元にふと目をやると、街灯によってできた影が、自分以外にもう一つ。ブレて見えたので人影と判断した。
ああしまった、人が居るところで傘を振り回してしまった、動き的にも手応え的にもぶつけてはいないはずだけど大人としてちょっとダメだこれ。
あ、ジョギングとかで追い抜くのかな、それにしてはちょっと近すぎない?
あれ、おかしいな?
と直感が告げた瞬間に、衝撃が来た。

ガバっと背後から覆いかぶさるようにして両手で、人の胸を揉んできやがったのだ。
簡潔に述べるならばパイタッチ、むしろパイ揉みである。
それも両手で。

あまりの事態にほんの一瞬思考停止・フリーズしたが、先程まで傘を振り回していたこともあってか脳内スイッチは珍しくスムーズに「痴漢撲滅☆バーサーカーモード」へと切り替わった。
掴まれていた部分含む両腕での拘束を死にものぐるいで振りほどき、手に持っていた傘を手荷物もろとも全力で大きく振り回す。主な狙いは距離を取ることだったので、当てる気は正直なかった。が、口から出たのは、

「何すんだゴラァッ!!」
「ぶっころすぞこの野郎!!」


という、アラフォー女性のセリフには少々そぐわない内容の雄叫び。
(※両方とも自分が発した言葉です)
(※マジで、記憶にある限り一言一句このまま、可能な限りの低音で発しました)

・・・アラやだ失礼あそばせオホホ。絹を裂くような悲鳴などというものは取り扱いがありません。猿叫(えんきょう)じゃないだけマシだと思え。
そして、言葉の内容的には完全にわし自身もアウトな件
明らかにこちらのほうがガンギマリのやべぇヤツであるが、決してそういうアレではない。単に、そう単にちょっとバイオレンスシーンが多いマンガをたまたま最近多く読んでいたもので(本に責任転嫁するんじゃない)。
また、実際これ以上何をされるかもわからないから、全力で威嚇しているのだ。先程のパイ揉みだけでこの状況が終了する保証はどこにも無いのだから

そうして、とりあえずの距離は取ったが、パイ揉み犯はその遠巻きになった距離のままで特に立ち去るようなアクションは見えない。だいたい電柱ひとつ分程度の間の距離を保ち、まだこちらを窺っている気配がある。
・・・ハァ!?あんなに騒がれたらフツー逃走するんじゃないの!?(※そもそも普通なら犯罪は犯しません
バカなの?その脳みそ下半身に支配されてるの?と正直困惑しながら、
(そうだ、今は手元に文明の利器があるじゃないか)
と、スマホを取り出し距離のあるパイ揉み犯へ向けてカシャカシャ撮影。(※普段から家の猫撮影用にフラッシュ禁止設定のままになっていたため、フラッシュは焚いていない)
多少ブレたが、それなりに風体はわかる写真が撮れた。
・・・え、シャッター音が聞こえている可能性あるのに、これでも逃げない・・・だと・・・?野良猫なら即逃げてく状況だぞ?
万が一こちらに向かってきたらこの先の大通りまで全力で逃げることも想定して写真を撮ったのだが、パイ揉み犯は特に大きく動く気配も見えない。
そうかそうか、そこまでこちらを侮ってくれているのなら、これはもう通報しかあるまい。
それに自分だけが被害に合うならまだしも、今後更に被害が出ることを考えたら「パイ揉み野郎の性犯罪者がこんなところに出没した」という被害報告と警告・巡回の参考にもなるだろう、と110番通報をその場でポチポチと始めた
いやあ、仕事以外で通報するのは初めてだ(※職場で通報する事態には遭遇したことがあるため)。
早速、通話相手であるオペレーターさんにしどろもどろながら説明。
最初に「事件ですか、事故ですか」と尋ねられたので、一瞬考えて「事件です、痴漢です」と結論から話すような感じになってしまったけども、まあいいよね!内容が伝わらないと困るし!
なお、電話で説明している途中までは、パイ揉み犯は視認できる距離にいた。(通話中にじわじわ遠ざかっていった)
もちろんオペレーターさんにはその旨も伝えながらの臨場感あふれる通報である。わし、こんな実況はしとうなかった。
人生初めての実況が、痴漢野郎の現況かよ、と。

そんな状況で警察の人現着。いやぁ心強い。だいたい10分経たない間に到着するのだから我が国の警察すごい。ありがたい。
この時点で犯人は見える位置からは消えていた。チッ。まだ居たら逮捕の瞬間が見れたものを。(割と本気でそう思った)

加工済例の写真02

本当は他にも色々と書いておきたいところではあるのですが、さすがに全部がっつり書いていいもんかなあ、とか思わんでもないのでちょっと一部端折ったりしています。(具体的には一度書いたが消した)
正直どこまで書いていいもんなんだろうなあ(今度警察の人から連絡あったら聞いておこうかしら)。
ともあれ、その場でもたらされた情報の一つに、底知れぬ恐怖を覚えた、とだけ。(※ホラー展開ではない、と思いたいがサスペンス風味ではある)


あ、場所が場所だったせいか時間のせいか、めっちゃ虫(蚊とかそういう系)に足ボコボコにされてた。虫除けが欲しかったね・・・うん・・・
(※長時間草むらに近いような場所に居たからです)(遊歩道付近はやたらと草が生えてましてな)
あとで確認したら両足で30ヶ所くらいは食われてた。道理で話してる間ずっと痒かったわけだよ。

なお、わしの当日の格好ですが、特に変わった服装だとかいわゆる劣情を催すであろう露出の高い衣装ではなく、ごく一般的なユ○ク○服の長袖パーカー、ワイドパンツにリュックサックといった地味な格好でした。スカートですらない。
更に補足しておくと、決して細身体型ではなくむしろ小太りに分類されるであろう体型(Sサイズは確実に着れない、肩幅ガンダムなのでMサイズも基本無理)。更に白髪もちょっと目立つようになってきたドすっぴんのアラフォー。(顔についてはこのご時世、マスクで隠れてたのでぱっと見わからん可能性あるが)
こんなのでも変態クソ野郎はターゲットに選ぶんだな・・・と。
よほど大人しそうに見えたのか。まあ前述でお察しのとおり、脳みそはかなり狂戦士寄りなんですけど。
確かに胸部装甲(ちち)はそれなりにあるが、まあせいぜいその程度である。

そんなにちち揉みたいなら、せめてそういう店とかできちんと金を払って合意の上でやれ。
法を犯してまでやることが痴漢って、恥ずかしくないんですか?と全力で罵倒したくもなる。あ、罵倒がご褒美な輩だった場合もちゃんとそういうお店に行け。タダで搾取しようとか思うんじゃねぇ。そもそも犯罪だ。

警察の方たちには大変お世話になりました。真夜中ではないけれど、通常営業の店が閉まる程度には遅い時間にお手を煩わせてしまって申し訳ない。
それもこれも、全部あのパイ揉み犯のクソ痴漢野郎のせいです。
痴漢のクソ野郎が捕まった暁には、全部まとめて慰謝料とか請求したいけど慰謝料なくてもいいから正直全力であの変態クソ野郎をぶん殴りてぇ。
でも可能なら慰謝料むしり取った上で宮刑(※去勢)に処したいですね!!(本音)

なお、万が一示談とか言われても拒否する所存。きちんと前科をつけて差し上げますわオホホ。どうぞ社会的に死んでくださる?と申し上げたい。

教訓:「急がば回れ」
   「見敵必殺」
結論:「痴漢死すべし慈悲はない」

なお、『そんな遅い時間に人通りの少ない道を通るほうがおかしい』だとかいう、『お前が悪い』みたいな意見は受け付けておりません。
明らかに、犯罪を犯すほうが全面的に悪いからです。
というか自分で初っ端に書いておいて思ったけど、夜8時ってそこまで遅い時間か?

―――実は一度Twitterのほうでも簡単に呟いてはいたのだ(noteにうまくまとめきらなくて)。
https://twitter.com/amane396/status/1430828865203544066?s=20
こんな感じで。備忘録として一応リンク張っておきますね。

そして冒頭に遭遇した時期を書いたとおり、被害当時からしばらく経過しているのですが(公開した現在は既に11月ですね)、わし自身ちょっと、いやかなり一時期神経過敏がひどくなっておりまして。これはちょっとあかんかと思いましたよ、ええ。
周囲に人が居ると余計に落ち着かなくなる。特に背後に人が居るのに気づくと心臓がバクバクいう。
一時期よりはだいぶマシにはなってきたものの、どうにも挙動不審度が上がりまくっている。(もともと挙動不審な行動を取りがちではある)
これも立派な後遺症、なのだろうか。
たったあれだけのことで?と自分でも思うが、場合によっては貞操だけでなく命の危機だった可能性だってあるのだ。あのとき軽微な損害で助かった代償、とでも思うより他ない。
(あくまでも今回は当人自身のみの話なので、他人が同じ目にあった場合はこんなことは絶対に言わないが!)

この怒りと恨みを込めて、万が一また似たようなことがあったら次は殺意マシマシ全部乗せで攻撃を当てる。確実に仕留める。過剰防衛と言われても一向に構わんッ。
後々他の人の被害を少しでも減らせるのなら、喜んで過剰防衛したるわ。
(※武道の心得が無い人間なので、どう考えても返り討ちの可能性のほうが高い)

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