清盛はなぜ頼朝を生かしたか——藤本脚本の真骨頂
「平清盛」は、間違いなく、大河ドラマ史上の最高傑作である。誰が何と言おうと、この確信はけっして揺らがない。一年間毎週リアルタイムで欠かさず観ていた。それどころか後半は一週間に何回も――BS放送、本放送、再放送、そして録画したものを――観た。そして翌年からはブルーレイを購入し、毎年全五十話を一回は観るようになって今日にいたっている。これほど嵌まったドラマはほかにない。
なぜこれほどまでに、私はこのドラマに魅了されるのか、惹きつけられるのか、と問わずにはいられない。何年も折に